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もっと早く『ブルーアーカイブ』を知ってれば僕は今よりもずっと楽しいヲタク人生を過ごせたのに...

「ひとりアドベントカレンダー」2023/12/01更新分

今までの人生で一度も「ギャルゲー」と呼ばれるものをやったことがないんです。「『Fate』?なにそれ??」そんな状態。
頑張って「ノベルゲー」くらいまで範囲を広げれば唯一『428』をプレイしたくらいで、それを除くとあとはもう『ポケモン』とかになってしまう。
基本的にプレイするゲームはTCG、格闘ゲーム等のPvP形式がほとんど。


みんなだいすきダディこと天野浩成さんが出てる

それくらい「ストーリーを楽しむゲーム」と言うのとは無縁のヲタクライフを過ごしてきたのだが、そういう人間でもネットに触れてたら無限に見聞きしてしまうものがある。そう、『ブルーアーカイブ』だ。

X(旧:Twitter)を覗けば頭にヘイローを浮かべた女の子のエチチ@ピクチャーがずらりと並び、YouTubeを観れば公式アカをフォローしてないにも関わらず毎週月曜日にお時間をいただきにあらわれる太もも、先生をクソザコ扱いしてくるメイド、《アクセスコード・トーカー》の三連コンボがショート欄を埋め尽くし、瞼を閉じればヘッドフォンから「Let'sGo!!」の掛け声とともに流れる「Unwelcome School」(キャラの名前より先にBGMのタイトルを覚えるって何事だよ)が無限ループ。


   目を覚ませ!僕らの世界がブルアカに侵略されてるぞ!!


ここまで見る機会が多いと否が応でも気になってしまう。
でも今からはじめるのもな…今更新しいコンテンツに触れるのもな…
と思いつつも
ふと気まぐれにこんなことをポストしたら

「1ヶ月後かな?半年くらい後かな?」くらいの気持ちでいたらまさかの

                               「翌日」


そう、ヲタクが沼に落ちる瞬間はいつも本人の意思とは関係なく唐突に訪れるものである———



そして勢いのままアプリをDLし、ハマりにハマってしまったばかりに怪文書を書くに至ったのである、、、




画面をタップして長いダウンロードが終わると始まる
電車の中、血を流した少女による「……私のミスでした。」の独白から始まるチュートリアル。
…あまりに文学的で透き通ってるファーストインプレッションに思わず心を掴まれてしまった。
ちょっと多げさかもしれないけど「なんか面白いもの見れそう」とこの
時点でワクワクした。

で、その後チュートリアルではこのゲームがどう言う作品なのかが語られ、学園都市「キヴォトス」と言う舞台にプレーヤー(自分)は「先生」として赴任し、各学園の生徒と協力しながらさまざまな問題を解決していく…。
そんな感じであるとおおよそ伝わるのだが、、、

対象年齢12歳にはあるまじき下着
生徒が脱走!?
戦争!!??
なんで撃たれてるのに平気なの!?!?


「な、何かがおかしい…、、、??」

透明感あふれる出だしから一転、「これは普通のことなんだよ?」と言わんばかりに繰り広げられる描写の暴、暴、暴。

当初思い浮かべてた「人気作品だしある程度とっつきやすいものだろう」と言う予想を意図も容易く裏切られた。
「うわ、めちゃくちゃ人を選ぶ作品だ…!!」

おまけに自分の分身である「先生」も

初対面の子におんぶをせがむはナチュラルにセクハラするはでとても自分には置き換えられない。当初感じた「なんか面白いもの見れそう」とは別ベクトルの「なんかおもしれーもの」の洗礼を立て続けに受けてちょっとギブアップしかけた。

ただ、ストーリーVol.1の「廃校寸前の学校を守るため、少数の生き残りたちが奮闘する」という内容は僕の大好きな「がっこうぐらし!」に似たものがあり、非常に性癖だったのでせめてそれだけはと思い全部読むことにした。

そしたらなんと面白いことか。

一癖も二癖もあるキャラクターが織りなす理不尽な世界のシリアスがありつつもあくまで女子高生らしい青春と友情の話をするバランス感覚の良さ、そこに少年漫画らしい熱さがアクセントとしてある感じがとても自分の好みのドストレートで気がついたらVol.2、Vol.3と読み進めてしまった。

そして気がつけばエデン条約編3章。
ここまで読む進めると「ブルアカってこういうノリの作品なのね」とわかってくる頃なのだが、この章から明らかに空気がかわる。

今まで重い展開がありつつもあくまでも青春偶像劇でありつづけたのが一転、その日常が崩壊し、差別と憎悪のシリアス100%が繰り広げられる。今までの積み重ねがある分この展開はとても印象に残る。

「なんか面白いものが見られる!」

まるで「家庭教師ヒットマンREBOON!!」「VS.ヴァリアー編」が始まった時のようなワクワクを感じてしまい、
その頃にはもう画面のタップが止まらなくなる。
「もっと見たい」「はやく次を見せろ…!!」


        「続きが、見れない.…!!!???」

今までで一番盛り上がってる章の一番盛り上がってるタイミングでまさかのお預け。
この最後のボス「ヒエロニムス」は自前のキャラで倒さなければいけず、
勝たないと続きが読めない。
だがしかし、まるで、全然、全く歯が立たない。

なぜなら当時、最初からストーリーを通しでずっと読んでたばかりに、本来並行作業でやるべきゲーム部分のレベル上げを全くしてなかったのである。

この時の自分はもう餌を目の前に吊るされた馬のそれだった。
無心で任務を進め、足りないAP(スタミナ的概念)は報酬でたんまりもらった石を消化して補填し、それでも足りなければ課金した。
「続きが見たい」以外の思考は存在しなかったと思う。

         (ここの達成感はやばかった)

最高のタイミングで最悪なお預けを食らい、「続きはよ」の内圧が高まった後の4章「忘れられた神々のためのキリエ」。優勝してしまった。

Vol.3で「敵」として登場した人物たちによる「今目の前の問題解決してもその先は闇だよね」と感じさせるほどにどこまでも救いのない話で、でもその果てでほんの一筋の光を掴む感じがあまりに自分の性癖にブッ刺さる内容で「もうこれ以上はないだろうな」とある種の満足感さえ感じた。


だが「ブルアカ」はここでは終わらなかった。
「VS.ヴァリアー編」の次に「未来編」が始まるように、
さらにもう一段階アクセルを踏み込むのである。

最終編「あまねく奇跡の始発点」

メニュー画面が突然おどろおどろしいBGMに切り替わり、プロローグも連続スチルからのタイトルバックと、物語の中身だけでなく演出からして気合の入り方が違う。
肝心のストーリーも

ゲマトリアの面々が繰り返し主張するように今までの「学園と青春の物語」から逸脱し、世界崩壊の危機に陥行ったり、それを止めるために宇宙戦艦で飛び立ったり、並行世界の話が展開されたりで今までとはもはや別物の展開が繰り広げられる。

流石に「最終編」と銘打ってるだけあって特別感ある要素に溢れている。

だけれど、物語の内容自体は言ってしまえばただただ脚本家のやりたいことを全部詰め込んだ、本当にやりたい放題の内容で、ストーリーそのものは他章より特別秀でてるわけではなかった。

でもVol.4までのの積み重ねやこのゲームが「ソーシャルゲーム」であることを最大限活かした、専用イベントやギミックの数々が組み合わさることでものすごいドライブ感を生み出している

正直話の出来自体は「エデン条約編」の方が良いし「最終編」は無茶苦茶で話の粗は多いと思う。

けれどそれを補って余りある「ブルーアーカイブ」だからできる「面白さ」と、「学園と青春の物語」という枠組みを破壊したことで生まれた熱い展開の数々との相乗効果で発生した有無を言わせぬ勢いはここでしか味わえないもので、その瞬間最大風速でお出しされるゲーム体験は
「なんか面白いもの見れそう」という期待に150点で応えてくれるものだった。
プレイして本当に良かった。



ここまで遊んで「ブルアカの沼」にどっぷりと浸かってしまった自分はもう止まらない。
読めるストーリーは全部手をつけ、モモトーク(個別ストーリー)も解放され次第溜めずに読んでる。

「もっと、もっとだ...!!」
ゲーム本編だけではもはや満足できなくなった自分は外部商品に手をつけることになる。


設定資料集はもちろん、プレイする気もないのに旅行先で見かけたからというだけでWIXOSSを買い、ASMRにも手を出した。(お昼寝用15分アラームにはとてもとてもお世話になっています)


それでも「もっと、もっとだ...!!」という欲求は止まることを知らず、
まるでスティックやクスリが切れた少年兵が火薬を吸うが如く
ついには二次創作に手をつけるようになった。

無限だった。日夜各キャラ健全不健全問わず湯水のようにイラストが供給され、「アンパンに飽きたらチョコもありますぜ…」と言わんばかりに文章も一生分読めてしまう。この世の全てがそこにある気さえした。

最近まで「二次創作は所詮紛い物」と避けてきた自分が、今ではpixiv地方にどっぷりである。行くところまで来てしまった。


と、「最初は軽い気持ちでぇ、人にそそのかされたからぁ、つい…」と手を出してしまった「ブルーアーカイブ」の沼に見事溺れてしまったという、ただそれだけのお話なのだけれど、
でも何かにどハマりするのはとても楽しいし、人がそれに狂って中毒になってる様を見るのもまた面白い。


今回せっかく面白かった「ブルーアーカイブ」を紹介しようという意図で久しぶりに筆を取ったのだけれど、それと同時に「一人のヲタクが狂う様」を見て読んだ人の暇がちょっとでもつぶれてくれればと思い書いてみた。


最後に一つ。

ミカ、早く復刻してくれ………!!!!!!


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