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写真集『世界の朝ごはん』に掲載されている朝ごはんを実際に食べてみました!
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『世界の朝ごはん 66カ国の伝統メニュー』
フランスのベーカリーに並ぶクロワッサン、アメリカのダイナーのエッグベネディクト、中国の朝市で食べるお粥……。世界66カ国の伝統的な朝ごはんを、しあわせな朝の風景とともに美しい写真で紹介。食材や調理法、コラムも掲載。旅する気分で楽しめる1冊。
世界各地にはどのような朝ごはんがあるのか?伝統的な朝ごはんとは?『世界の朝ごはん 66カ国の伝統メニュー』を監修したWORLD BREAKFAST ALLDAYの外苑前店を訪れて、実際に世界の朝ごはんを食べてみました(取材日:2024年7月3日)。
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WORLD BREAKFAST ALLDAY
「朝ごはんを通して世界を知る」をコンセプトに、2カ月ごとに国を変えて、世界各地の朝ごはんを提供するカフェレストラン。外苑前、吉祥寺、銀座に3店舗あり、恵比寿にはパンに特化した姉妹店、世界のパン「パダリア」がある。
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レギュラーメニュー(イギリス、アメリカ、台湾)の他、2ヶ月ごとに国を変えて世界の朝ごはんが紹介されていて、この日はスウェーデンが特集されていました。
スカンジナビア半島に位置するスウェーデンは、民主主義や社会保障、女性の社会進出や環境問題といった様々な分野で世界をリードする欧州の大国。国土に対して人口が少ないことから、グローバルに展開する企業も多く、IKEAやH&M、VOLVOといった世界的なブランドを多く有しています。寒い国のイメージがありますが、北大西洋沿岸を流れるメキシコ湾流の影響により比較的温暖で、はっきりとした四季があるスウェーデン。春から夏にかけては緑の野菜やジャガイモ、秋はベリーやキノコ、冬はビーツなどの根菜と、一年を通して様々な食材が収穫されます。
せっかくなのでスウェーデンの朝ごはんをチョイス。『世界の朝ごはん』にも掲載されています。
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TAKE FREEのペーパーに各料理の説明が書いてあるので、ふむふむと読みながら食べるとスウェーデンの文化への理解が深まります。
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「レックマッカ」の「レック」はエビ、「マッカ」はサンドイッチの意味で、トーストしたパンにバターとマヨネーズを塗り、塩ゆでした小エビをたっぷりのせたオープンサンド。レタスなどの野菜やゆで卵をプラスすることも多く、ディルとレモンを添えるのが定番。スウェーデンのオープンサンドの中でもとりわけポピュラーなメニューです。
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「クネッケブロード」は、クラッカーのような薄焼きのパン。北欧各国で食べられますが、とくに発祥の地スウェーデンでは朝食に欠かせない存在です。基本の材料はライ麦の全粒粉と塩、イースト、水。昔は年に2回春と秋に半年分をまとめて焼いていたので、保存がきくように工夫された食品です。バターを塗って、好みの具材をのせて食べます。
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「ピッティパンナ」は「フライパンの中の小さなもの」という意味をもつスウェーデンの家庭料理。寒冷な気候でも栽培しやすいじゃがいもはスウェーデンを代表する食材の一つで、主食としても食べられています。家庭に常備してあるじゃがいもに、玉ねぎやビーツ、肉など、前日に残った食材を加えて炒めるだけの、フライパン一つで作れる簡単な朝ごはんです。
続いて台湾の朝ごはんも食べてみました。
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日本人にも人気の「台湾」。親日家が多い、美味しい食べ物がたくさんといったイメージを抱く人が多いと思います。日本との民間レベルの交流はたいへん盛んですが、1972年から日本政府としては国交を断絶。そうした厳しく複雑な歴史背景のある台湾では原住民の文化に中国や日本、欧米の文化がミックスした多様な文化が育まれ、特に食べることを大事にする台湾では、朝昼晩とも外食することが一般的な台湾独自の豊かな食文化があります。
「蛋餅(ダンピン)」は、クレープと卵焼きを合体させたような蛋餅。朝ごはんは外で食べるのが一般的な台湾に数多くある、朝食専門店や屋台の人気メニューです。小麦粉の生地を薄く焼き、ネギを入れた卵焼きを重ねて、くるっと巻いてできあがり。チーズやハム、ベーコンなどを一緒に巻くこともあります。もちっとした生地と卵のまろやかさがよく合い、老若男女に親しまれています。
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「鹹豆漿(シェンドウジャン)」の豆漿は豆乳、鹹は「塩分がある」という意味。酢や醤油を入れた温かい豆乳スープで、中国や台湾の昔ながらの朝食です。酢を加えることで豆乳がおぼろ豆腐のようにゆるく固まっているのが特徴。干しエビやザーサイが入っていて、ネギや香菜、油条、ラー油などをトッピングします。ふるふるとした豆乳が口あたりよく、やさしい味わいのスープです。
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「飯糰(ファントワン)」は、何種類もの具がぎっしり詰まった台湾式の大きなおにぎり。朝食を出す店や屋台で売っているほか、おにぎり専門店もあり、台湾のポピュラーな朝食の一つです。ごはんは餅米を使い、具材は肉のでんぶ、味つけ卵、油条、切り干し大根やカラシ菜の漬物が基本。ほかにチーズやツナ、卵焼き、コーンなどを入れたものもあり、ボリュームたっぷりの朝ごはんです。
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野菜やタンパク質、炭水化物がバランスよく揃っているスウェーデンの朝ごはんと比べて、台湾の朝ごはんはこってりした味の料理が多めの印象でした。
『世界の朝ごはん』のコラムでは、朝ごはんの飲み物も紹介しています。こちらはマレーシアの代表的な朝の飲み物「テ・タレ」。コンデンスミルクをたっぷり加えた甘い紅茶です。テは「紅茶」、タレは「引く」という意味で、作る際に二つのコップを使い、高い位置から何度もコップに移し替える動作が、紅茶を引っぱっているように見えることが名前の由来です。空気に触れさせることで泡立ってまろやかな味になるそうです。
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『世界の朝ごはん』と同じシリーズの『世界のかわいいお菓子』で、スウェーデンの「セムラ」を掲載しています。
「セムラ」はブリオッシュに似た甘いパンでホイップクリームをサンドした、スウェーデンおなじみのスイーツ。クリームの下にはアーモンドペーストが入り、カルダモンが香るパンの表面には粉糖が振られます。セムラはイースター(復活祭)前の45日間に食べるお菓子で、スウェーデン人にとっては長い冬の終わりと、春の到来を告げる特別なお菓子でもあります。
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朝ごはんには世界各国の文化や歴史がたくさんつまっています。『世界の朝ごはん』では、しあわせな朝の風景と各国で愛される定番の朝ごはんを167種掲載しています。ぜひ本書を片手に実際にお店に食べに行って、旅する気分を味わってみて下さい。
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(取材協力:WORLD BREAKFAST ALLDAY)
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