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14日目 防府〜下関

■6月6日(14日目)
防府〜下関 74km

【日記】

5:30 起床
6:30 朝食バイキング
8:30 出発
13:00 充電@コメダ珈琲
    支援@おっちゃん(500円)
15:30 新下関駅
16:00 タイヤの空気入れ
17:00 支援@ゲストハウス前おばあちゃん(1000円)
    チェックイン
18:00 シャワー、洗濯
19:00 ゲストハウスでスタッフとおしゃべり
21:00 就寝

1.充電チャレンジ

いよいよあと2日で福岡に着く。
ラストスパートにわくわくしながら起床。
ホテルの朝食バイキングを食べる。
野菜やらスープやらをたらふく食べた。
デザートにコーヒーとパンとフルーツ。もはや2回分の食事か?というくら朝からお腹いっぱいになった。
思い返せば「食べ放題」「ビュッフェ」「バイキング」が好きだった。
安物買いが染み付いているわたしは「好きなだけどうぞ」のスタイルは大好物だった。
何にも気にせず心のままに食欲を発散できるから、ついつい頬張ってしまうのよね。

8時半。食休みしたあと、のんびり出発。
気持ちが高ぶって気持ちが早まる。
だが、最後に気を抜くと痛い目にあうことを知っているわたしは引き締めて、防府をスタートした。

防府から宇部にいくまでは、自然を存分に味わえる道だった。
海の上をジップラインのように、風を切って渡れる橋。
ジャングルクルーズのような、でこぼこ山道。
ひたすら山を登って下って街にでて、また登っての繰り返しだった。
まるでアトラクションに乗っているような感覚で胸が踊っていた。

12時半。ここまで順調に来ていた。そろそろ充電ポイントを探そう。
最近自転車をこいでばかりで、刺激が欲しくなったわたしはあることにチャレンジした。
その名も「自転車の充電どこまで持つかチャレンジ」。
自転車の充電残量はあと9km。
一方、充電ポイントのコメダ珈琲までは、あと12km。
計算上だと途中で充電が切れてしまう。
ただ今まで自転車を乗ってきたわたしの感覚だと、着ける。
地形的に高低差の少ない道、そして下り坂がある。
だから目的地まで充電は持つ気がする。
どうせ切れたとしても前には進めるし、むしろ今まで一度も充電切れずに来れたから、一度くらい重い自転車で走るのもあり。
そんなお気楽さで、さっそく走ってみましょー!
節約のため電力は「省エネモード」で走る。
充電残り6km、道のり残り8km…。
充電残り5km、道のり残5km…。並んだ。
こっからは楽勝だ。あとは坂道を下るのみ。そして、
ゴーーール!充電残り3kmを残して、目的地に到着。(パチパチ)
予想通り充電がもったことに思わずにやける。
今までのデータを分析して、予測を立てて、思った通りになると嬉しい。
作戦立てて実行するの好きなんだよね。

そして勝利の巨大みそカツパンをいただく。
気づけば、64km4時間ほぼノンストップで走っていた。
今日は我ながら、がんばった。
そして追い込んだあとのご褒美が目の前に。
口をめいいっぱいあけてかぶりつく。
ふわふわパンに挟まれて、甘しょっぱい味噌の味と、サクッと揚がったカツを頬張りながら、とろけるような幸せを感じた。
(くぅ~最高だぜ!)

2.看板チェンジ~応援されたい~

身も心も満腹になり、再出発。
と、その前にちょっと看板の言葉が気になった。
「助けて」のワードに違和感を覚えた。
すでにもらった支援金でゴールするには、余裕があった。
今更だけど、書き換えよう。
わたしは看板を「助けて」から「応援」に変更した。
ここまできたら助けてもらうより、応援されたい!
そんな想いから発信してみることに。

さぁどんな応援がもらえるかな♪
楽しみにしながら走りだした。すると、30分もしないうちに、大きな車を走らせたパパさん二人組みが窓から顔を出した。
車の窓から500円の支援。
「応援」でもこんなに早く願いが叶うなんて、びっくり。
そして応援の想いがこもった支援ということにも嬉しくなった。
自分の想いを明確に発信するほど、ほしいものが手に入ることが分かった。

17時。あっという間に今日のお宿に到着。
ゲストハウス前に自転車を止めていると、おばあちゃんが1000円の支援。
応援の意味が込められていた。
いつしかゴールが近づくにつれて「心配」の声から「感心」の声に変わっていった。
「東京からここまで走ってきたなんてすごい!」そんな声に触れてわたしは気持ちよくなった。
ホテルにチェックインすると、関門トンネルと、その先に九州地方がみえた。

3.ゴール前夜

夕日が輝く向こう岸にみえる九州。
「とうとう楽しかった旅も終わってしまう寂しさとゴールへの楽しみが交差する」なんだか感慨深い。
今までの山あり谷ありの自転車旅が、走馬灯のように思い出された

夕日を眺めながらわたしは、ゴールで出迎えてくれる咲と電話をした。
急遽、明日14時までに到着してほしいとお願いされた。
(明日はどんなゴールが待っているのかな)
期待に胸がそわそわした。今までの道中の出来事をつらつら話した。
「えびなら余裕や」何度もその言葉で背中を押された。
実際に、過ぎてみると本当に余裕だった気がする(笑)
まわりのひとが、大変そうという中、わたしの心はたしかに楽だった。
そして明日は14時に到着するように頑張る!と意気込んだ。
「けど、無理はせんで。最後が肝心」と念を押してくれた優しい咲。
わたしは言われたら「やらなきゃいけない」義務感をすぐに感じてしまう。
だから「間に合わなくても大丈夫」とゆるめてくれる言葉が本当にありがたい。
ラストライド前夜、ゆっくり感情を味わいながら、最高のゴールに想いを馳せて早めの眠りについた。


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