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ロッジ49

毎日のように海外ドラマを見る。映画とかもそうだけど、サブスクの利用だど好きな時間に好きなだけ見られる。もう日時を待つのはうんざりなんだ。様々なものを見ているがちょっと気になるものがあった。それはアメリカAMCのロッジ49というドラマだ。すごくドカーンとかハラハラとかドキドキとかしたりはしないけれど、なぜかほんのり幸せになる。そんなドラマ。とても忘れられない。そんなドラマだ。

!!!あまり核心や行方に触れたつもりはありませんが、以下いわゆるネタバレという事になる可能性があります。読んでくれる人がいたとして、かつ気になる人がいるならば、やはり読まない方がいいかもしれません。!!!

その現実のおとぎ話
平凡であるようで平凡ではない主人公ダッドが、夢と現実のエッジをさまよっているように見える話。が、実際は夢のような真実の上を内に秘めた負の感情をにじませながら歩いている話かな。内に秘めた負の感情は死んだ(消えた)父親、毒蛇に噛まれた足、それらを起因とする多くの損失。取り巻く人間もまともでありまともない人間で、それがまた現実の中の夢の世界を構成している大切な要素。あるいはまともな人間なんていないという現実をある側面から見たものだとも思える。

ダッド

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主人公、全てとはいわないまでも多くのものを失い過去を漂ってる。だが、ひょんな事から山猫騎士団に出会いロッジ49に通うようになる。そしてロッジへ来たことを必然だと感じた。全くの善人ではないが不思議な言葉を発し、不思議な発想をする。重要な言葉も多く、行動的にもロッジに対して重要な役割を担っている。ひょっとしてそれが実は真なのかもしれない。「誰だって暗闇は怖い、おかしくないだろう、それよりおかしいのは、光が怖いこと、お前の幸せは魔女の洞穴の中にしかないんだよ」

アーニー

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表面的にはいい人を気取っているが人間らしく悪いやつ。別に大した害はない悪だが一方ではいいやつ。悪いやつでいいやつ。人間らしい。そして常に求めている。それが人間らしさ。コニーと付き合っていて夫のスコットとはいがみ合う。ラリーと仲がよく次の主権保護者の指名もされる。しかしそれもラリーの死と共にロッジの金の使い込みが発覚し、裏切られたと感じ、うやむやにもなる。ダッドをロッジに招き入れた人間でもあって、一番深い付き合いになる。「もし永遠の命があっても、日曜日に一人じゃなんの意味もない」

リズ

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ダッドの双子の妹。父親とダッドの借金を背負ってウエイトレスとして働くが、いつも何かを求めている。過去には法律家を目指した事もある。ダッドと同じ、若しくは似た悩みがあるが大人として振舞うことを選択していて、それが悩みを助長させている。いつももがき苦しみ、チャンスを掴んで羽ばたこうともするが、そこでは大人として振舞えず失敗したりする。大人として割り切ると言うがダッドの言うように彼女はペシミスト。

ラリー

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ロッジの主権保護者で母親も母親がつくした男性スミスも主権保護者だった。謎が多く不安定。奇行が目立つがダッドがやって来たことにより過去の琴線に触れ真のロッジに気づく。ダッドが来たことはロッジに対して必然だと思っている。「生殺しは地獄だ、地獄こそ地獄だけど生殺しも十分地獄だよ、実際は地獄よりひどいかもな」「ロッジは宝物をくれるって言ったろ、俺ももらったんだ。違うさ、この間抜け、お前だよ」

ブレイズ

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薬剤師でロッジの知の部分を広く担っている。少ししつこい所はあるが常に真摯に物事に取り組む。実際はコンプレックスの塊。全てにおいて上手くゆかなかった彼は、ロッジが最後の希望だった。紆余曲折はあるが人間はいつまででも成長できるという事を知ったはずだ。

コニー

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スコットの妻。高校の頃付き合ってたアーニーと浮気して何かを迷っている。末期がんで死期が見えていて仕事も首に。そして心と体のバランスは崩れ凧糸は切れた。しかしそれが新しい世界へ踏み出すこと、自分が長くとどまり続けていたしがらみから開放されることとなった。「時間はないわ、だけど、皆そうでしょう?」

一話で傷つき傷つけた人間が山猫騎士団(ロッジ49)に出会い、二話ですぐに裏切られたりという日常を越え、三話ではロッジの真実を垣間見る。そして物語は続く。第二シーズンへと更新されたようだが第一シーズンは十話。最後にリズの心も立場も大きく変わり、ロッジも変化の下、多分変わらないという結果を得る。だがラリーが用意したアーニーの先は不明瞭でダッドも父親の死を明確に認識するが窮地に立ってしまう。シーズン2はもう放送されているみたいで残念ながらシーズン3への更新はなかった。しかしシーズン2が楽しみで仕方ない。こういう話もあっていい。こういう話がキラキラとたくさんあればいい。

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