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旅の終着点 - EDIFIER X3

またTWSを買ってしまった。いや見回してみれば私とは比べ物にならないくらい購入し、レビューしている人はたくさんいる。そういう先人たちのレビューも見るしありがたいとは思うのだけど、自分自身で買って使えば少し思うところもある。それらを伝えたい。以前の顛末、それ以降毎日メインに使ってたものに関しては以下に記す。そしてその流れを汲み今回のTWSは安物買いを踏襲して$23で買ったEDIFIER X3となる。

先ずEDIFIER X3を買おう決めたのはあちこちのレビューで肯定的な評価があったということ、肯定的な中にもネガティブなものもあったが概ね評判はいい方だった。しかも安い。それが理由だが、その他にもBluetoothが5.0だとかAptX対応だとかもある。特に後者は重要とまでは言わないが、以前から使っている左右が有線のBluetoothイヤフォンの多く、QCY製品の多くが採用していて、手持ちのBluetoothイヤフォンは全てに対応していたので、至極普通にAptXを利用していたということもある。それで音質がどうだとかは考えてないが使っていたQCYの製品は総じて音がよかつた。そしてあちこちのレビューにあって、私の手元に来た製品とでは違うなと思ったのは、USBがマイクロUSBでなくTYPE-Cであること、マイクロUSBケーブルが付属してないこと、これは一部のレビューだが低音がとても素晴らしいということ。くらいか。順に書いてゆく。

外観
外箱も小さく軽い。というか店頭に並べると考えると普通のサイズだ。そして開封し気づくのは本体が入っている充電器のケースがすごく小さいということ。外箱とか関係なく小さい。本体がこれに入っていて充電できるのかと少し不思議な気持ちになる。しかも三回はフル充電できるのだから本当にポケットに入れて持ち運ぶのもまったく問題はないだろう。体積的には私の使っているコインケースと同等程度だ。しかもフル充電で五、六時間使えるので十分だろう。ちなみに私はそんなに長時間出かけないのでケースを持ってゆくことはあまりない。長く出るときでもギリギリ家に帰る直前で充電切れになる程度だ。イヤフォン自体も大きさはコンパクトだが横が長いというか、耳から出っ張りが気になるのではないかとも思った。しかし装着して鏡を見ると現在使用しているKZ S1とさほど変わりはなかった。またTYPE-Cということなので後継のEDIFIER X3 TO-Uかもと思うが、紛れもなく素のEDIFIER X3でなぜ相違があるのかは分からない。

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接続、使い勝手
耳からの出っ張りは見れば思ったより気にはならないが、標準のイヤーチップのまま装着してみると吸い付くように耳にふたをしてしまうようにフィットする。これは私の耳と相性がいいのかは分からないが、いきなり何ともいえない満足感を得てしまう。吸い付くような中が真空になるような怖さもある。この小ささでフル充電で五、六時間使えるのだから文句はない。まだすべてを使ってないがスペック通りだとすると、同程度の大きさ、同程度の価格のTWSと比べてバッテリも一段階上ではないかと思う。
接続はペアリングさえすればケースから出すと同時に接続される。これは他のTWSも含めてどれも同じだ。しかし接続がピッとかの電子音のみで、接続を音声で通知するTWSとは違いそこは分かりにくい。再生機器との接続と左右の接続があるがどちらか分かりにくいのだ。しかしこれらは大した問題ではない。少しの不満程度だ。また接続さえできれば接続が切れることはなく安定している。操作は左右どちらでも一度のタップで再生、停止、二度のタップで曲飛ばし、三度のタップで曲の戻しだ。曲の戻しがその曲の頭出し程度にしか戻らないのでそこは少し不満か。反応自体はよく反応するがセンシティブすぎるわけでもなくいい感じ。手袋をしているとかそういうのがなければ問題もないだろう。素材にもよるが手袋をしていてもワンタップくらいは使える。これはKZ S1とかも同じ。
しかしひとつ大問題が、使っているときに接続が切れ時間が経ち省電力のため電源が落ちるが、そうなると再び単体では電源を入れることができない。ケースが必要だ。これには参った。これは万が一の事を考えると大マイナスだ。気づいたときは偶然ケースを持っていたがほとんどの場合持たないので、私の使い方だとスリープになるとその日は終わりだ。

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音、これに一番驚いた。全体を抽象的にいうならBluetoothのTWSで聞くにはこれでもう十分ではないのか、しかも低価格だしという感じ。すべてにおいて一段階上の音が聞こえる。1DD+1BAのKZ S1も全然悪くないのだが、そんなカタログスペックは関係なく違う。使って初めて分かった。いや何度も言うがKZ S1もいいのだ。それをふまえて言うと、まずは低音。すごく響く。かといってそれだけが響くわけではなくどの曲でもそれなりの響きで、かつ十分以上のパワーがあるという感じ。初めは低音が先走るのではないのかとも思ったが、そんなこともなくそれぞれ調和しているように鳴る。そして一番驚いたのが個々の音の響きだ。よくこういうレビューで解像度とか言うが、その意味が分かった気がした。開眼である。今までそんなに繊細に聞こえなかったそれぞれの音が、はっきり聞こえ、しかもバラバラではなく調和している。KZ S1も悪くはないのだが、例えて言うならとてもよい2Dの情景で、このEDIFIER X3は3Dの情景なのだ。それがはっきり見える。これには驚いた。昔使っていたオーバーイヤーの一部のヘッドフォンにあった感じ。スピーカーで大音量で聞けてたあの頃の感じだ。すべての音が分かれていて浮き出ていてしかも調和している。この低価格のイヤフォンでそれを体験できるのは申し分のない出来事だ。こんな現実があることに驚いた。今まで何も知らなかっただけなのだろうが、こういうものを低価格で手にできて素晴らしい音を聞けるのは幸せでしかない。

今まで安物ばかりを買って困難もあったが、KZ S1で一つの区切りがあった。しかし今回のEDIFIER X3はさらにその先の旅の終着点ともいえる出来で、非常に満足だった。しかし単体での電源オンの問題などあり旅は続いてゆくのだろう。今はそんなことを思いながら音楽を楽しみたい。

2022年4月22日追記:マガジンから削除したつもりが記事そのものを削除してしまった。再掲載。オリジナルのタイムスタンプは以下に。
2021年6月10日 17:38



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