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031_ウケない記事の作り方

もう、タイトルからして「コイツ終わっている…」オーラがハンパないですね。

noteに限らず、ブログでもSNSでもアップするなら「ウケる記事の作り方」でしょ? 「いいね」がもらえる書き方とか、フォロワー数を増やす書き方とか。そういうタイトルでないと、訪問されませんからね。

逆を言えば、そうしたタイトルであれば訪問者が来るという事は、ICTの実態はその程度という事ですね。
このネット社会では、ネットでお金を生み出す(儲ける)人とそうではない人、お金に無縁か逆に払っているだけの人に大別されます。お金を儲ける人は訪問者を獲得する事もそうですが、その先へどんどんユーザーを導いていきます。そういう人は、どう間違ってもウケない記事という思考には行きません。

しかし、ウケない記事の根底には、実はウケる原理が埋まっているのです。それをこれから解き明かしていきましょう。

1.副業は儲からない

もう一発で完全スルーですね。副業の儲け方ならば、多少でも興味がある方ならマーキングしておこうかとなりますが、儲からないと来たら「だから何?」ですね。典型的な、読まなくても凡そ想像がつく内容です。というのも、副業であろうが本業であろうが、商売は原則、簡単には儲からないのです。敢えて文章にする意味はないでしょう。
私は画像素材サイト(ストックフォト)にイラストを描いて登録するレポートをテーマにブログを書いていますが、まったく不人気です。誰かの興味を誘う事はありません。副業は儲からないという以前に、これをネタに愚考をしている人間には誰も付き合わないでしょうね。

2.霊感がない

霊感がない。だから何? 一瞬でスルーされますね。美人で話がうまくてチャーミングな人が「霊感あります」と言ったら、それは霊感そっちのけで興味津々ですが、霊感がないというのはどんなトピックよりも引っかかりようがないです。
世の中に霊感商法なるものがありますが、霊感なし商法なんてあるのでしょうか? ないですね。
霊感そのものはまやかしかも知れないし、人をだますだけの怪しい単語です。しかし、宗教や、占いや、あるいはもっと巧妙に企業診断にステルスとして忍ばせたらどうでしょうか? どこかの街にある仰々しい宗教団体の建物はそうやって完成したのかもしれないですね。でも霊感がないとなったら、何も生み出しません。つまり霊感がないという真実よりも霊感があるという嘘の方が生産性があるのです。

3.輝いていない

高学歴、高収入、知的職業、海外経験など。キラキラと輝いている人のブログは人気がありますね。
不思議と私はそういう人を羨ましいと思いません。親がお金持ちだったり、海外留学にお金を出すのを厭わない人だったり、少なくとも私の人生の中で出会ってきた輝いている人たちはそうでしたから。単に親がお金を持っていたというだけの人が多いのです。でも、それがすでに特別な事ですから、全く真逆の貧乏なコンプレックス人間と付き合いたいという人は同類だけでしょうね。
そこで、いかに自分が輝いていないという事を列記したらどうなるか。…どうもなりませんね。合コンで全く会話が合わずに黙っているような感じですが、普通に働いて普通に日常を送って、そして休日は気晴らしや買い物をするだけの人はネタなんかないです。私は逆にそういう人の感性には敏感ですが、少数派ですね。

4.本を読まない

noteにはやたらと本が好きな人が多いですね。何なんでしょうか、読書自慢ですか? 私は本をほとんど読みません。印刷・出版の仕事を40年近くやっていますが、仕事で必要に応じて読むことはあっても、好んで読むことはありません。
noteにはライターや編集者、作家志望や著作を出したいという人は多く参加していると思います。物書きとしてのスキルを見せたいという人もいるでしょう。しかし、今の私にとって文章はスキルではありません。素人が色々なメディアにタダで書いてタダで読める時代に、お金を出して文章を読もうとは思わないからです。
やたらと意識が高い物書きの文章よりも、普通の人の文章が好きです。数年前ですが、某高校の卒業文集の仕事をしていた時、ある生徒の作文に感動しました。そしてその子の動向に興味を抱きました。高齢になっても、人生はそういう事があるんですね。
しかし、noteでPVを稼ごうと思ったら、本を読みませんは禁句なのでしょうね。

5.ニュースを知らない

PV数を上げようと思ったら、とにかくタイムリー、あるいは急上昇ワードに食いついてうまくリレーションをはかる。これはICT時代の一つのコンピテンシーですね。その中にあってニュースを知らない、全てのブラウザの設定からニュースを外しているという私は、その存在感は希薄というより皆無です。
とはいえ、ニュースに接する事が全くないわけではないのです。
今の職場では週2回の出勤で定年後再雇用と同じ扱いで仕事をしています。その通勤電車の中で、モニターに流れるニュースが私の目に入るニュースの全てです。これで十分です。
そもそもニュースにはリテラシーが必要です。ニュースに多く接するからと言ってリテラシーが向上する事はありません。新聞を読んだら頭が良くなる(入試に某新聞の記事が出題されたし)というのは売る側の理屈ですからね。リテラシーを向上させるためには、体系的な知識や人生経験、そして世間という永遠の謎への理解度が必要です。そして私を含めた多くの人が、実はリテラシーの向上を求めていません。

6.ものを買わない

人は、高齢になると物を買いません。過去にあれこれと物を買って、買うという行為に飽きているのでしょうか。
同じ衣服を何十年も(何年も、ではなくてですよ)着ています。さすがに下着や靴下は短命ですが、セーターなんかいつ買ったのか忘れてしまう位ですね。かなり若い頃の写真でも、今と同じセーターを着ていて苦笑ものです。
物を買わない、という事は話題がないという事です。そこを無理やり文章にしても虚しいだけです。YouTubeでも「買ってみた」はやたらと多いですが、単純にそれがキャッチになるからです。つまり買わないとキャッチがなく、何の刺激性もないという事です。

7.ものを捨てない

悲しい時代ですが、「捨てるノウハウ」がお金になるのです。断捨離とか言ってね。
人が何を持とうが、不要なものに囲まれようが大きなお世話です。ミニマムライフは結構ですが、実は貧乏であったり、スマホ依存症であったり、何か不健全なものを感じます。生活感のないガランとした部屋には煩悩もリピドーもないのでしょうが、それがいいのでしょうね。
でも、そうした生活改善を試みないという事は「買わない」にも通じる意識の低さがある訳で、とにかく向上心がないとみなされるわけです。困りましたね。

8.意識が低い

向上心をアピールしないでネガティブな事や言い訳的な事ばかり書いているような記事にはほとんど価値がありません。そうですね。意識が低いと得るものがありませんからね。逆に聞きたいですが、意識が高いと何か良いことがあるのでしょうか?
私の認識では、働いて稼ぐ人間は、働かなくても稼ぐ人間に太刀打ちできません。では働かなくて稼ぐ人間とは不労所得でかなりのお金にしているという事でしょうか。
その方法と言えば、すぐに投資や利殖を連想しますが、そうなんです。かつてはかなり大きな証券会社が幅を利かせていた時代がありました。大都会の一等地に立派な建物を建てたり、豪勢なビルにオフィスを構えたり… お金持ちを相手に、お金の霊力を発散して商売をするのであれば、そういう所にお金をかけて誘蛾灯にする必要がありました。今はそんな必要はなく、個人がPCやスマホがあれば、そして意識が高ければ誰でも可能で、その「一番簡単な」メソッドが人気があるという事です。
いまだに、「1年で年収〇億円を超えた」的なキャッチがネットでは跳梁跋扈していますからね。

9.属性がない

属性(肩書き)がなければトピックがない、という事です。
皆さん属性が大好きですね。「元引きこもりのFXトレーダー」「発達障害のライター志望」「国立大学出身の金融マン」「ウツと戦う派遣社員」。何だか腹筋運動を強制されている感じです。
承認欲求や自己顕示、であればPV数や「いいね」があれば満足するという事なのでしょうか。そしてその同じ属性の方々がアクセスし、それでハッピーになるという事ですかね。
何の属性もない私は、ほとんど承認されませんが、ハッピーではない代わりにアンハッピーでもないです。

以上、思いつくものを書きましたが一体どなたが読むのでしょうか? 我ながらヒマ過ぎますね。


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