見出し画像

【詩】西の方

天井に巣食った丸が脈動する条件を、駅の印刷物から探すことの大切さを、甥に説かなければならないが、私には私の孤独もあるのだから、まずはこちらに茅を葺かなければ話にならない。水米を渓流に還してもこの真理は変わるまい。柿の襞にとまる蜻蛉のようである。文庫の背に和芥子とはよく言ったものだが、意味がわからない。西の川に、キーボーと鳴く鳥がいるらしいが、上方の妖か何かであろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?