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娘ちゃんの成長プロセス① ~所見は取れるか、取れないか~

まずは4回に分けて娘ちゃんの成長プロセスをレポートします。
今回は、誕生から保育園に入園する前までのお話。

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所見は取れるか、取れないか…

小児科医として多くの子どもを見てきて、けっこう意識を向けてきたけれど、発達障害の所見はそれほど目立って感じませんでした。
共同注視が苦手だったり、動作の一つ一つが慎重だったり、聴覚過敏はあったけれど、発達は月齢相応で「おとなしい、敏感、慎重なタイプかな」くらいの認識でした。
家の中ではコミュニケーションは取れたし、人は良く見分けていたし、味覚の偏りもありませんでした。


印象的だったこと①自閉特性が突然…
1歳1か月のときに断乳をしました。
そのストレスで1か月間「THE自閉症」という姿が急に見えてきました。
それ以前できていた、言葉でのやりとりも、目が合うとか母を求めるといった非言語のコミュニケーションも全くとれなくなってしまったのです。

床に頭をガンガン打ちつけたり、トトロのDVDをひたすらリピートしたりが始まりました。

折れ線型の自閉症か?とも思いましたが、1か月ほどで普通に戻っていきました。
いま思えば、ストレスで自閉の特性が強く出たのだろうと。

印象的だったこと②ちいさな気遣い屋さん
私の仕事の関係で、0歳4か月からファミリーサポートを利用し娘を見てもらいました。
搾乳したおっぱいを用意したのですが、哺乳瓶から飲むことをしませんでした。
6時間も飲まずにいたのです。しかも一切泣くこともなかった。
自宅と同敷地内に住むジージ、バーバに預かってもらうことも、生後半年頃から週に2-3回ありましたが、そこで「いやだ」を言えるようになったのは、2歳半のことでした。

印象的だったこと③感覚過敏はありそう
始歩は1歳4か月でしたが、感覚過敏はありそうで、つま先歩きをしていました。
靴が苦手で、靴を履くまでに2、3か月かかりました。

あと、床で寝ることがありませんでした。お昼寝はいつも“おひるねドライブ”でした。
車の加速度が落ちるだけでも目が覚めてしまうので、信号のない道を選んでいましたね。
でもこれは私の前でだけで、ファミリーサポートの方や祖父母に預けていたときは床で寝るんです。
外ではずっと気を遣っていたんですよね。

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A先生のお話、今回はここまで。
娘ちゃんが生まれたときからA先生は母であると同時に小児科のお医者さん。

A先生にとって自閉スペクトラムが可哀そうなことや残念なことではなく、個人の愛すべき一面であるから、過不足なく客観的に娘ちゃんの様子を見ておられたのだろうと思います。

そして娘ちゃんの繊細なことに驚かされます。
生まれた瞬間から気を遣っている…
気づかぬうちにそんな赤ちゃんと日々すれ違っているのではないかと思うと、世の中を見る目が変わります。

みなさんの周りにも、そんなお子さんはいらっしゃるでしょうか?


娘ちゃんのような子どもたちがが安心できる環境や他者の条件、知りたいと思います。

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