ターニングポイント

ターニングポイントってどこだろうと最近考える。

人生という規模の視点から見た分岐点は、

これから先なのかもしれないが、

現時点で言うとふたつほどある。

一つは元カノに振られたこと。
もう一つは夢を他の人に話したことだ。

彼女に振られた。

我を忘れるような恋をしていたと今になって思う。

彼女は僕とは不釣り合いに容姿端麗で、

性格も穏やかでとても親しみやすい子だった。

付き合う前に友達としてよく遊んでいたら、

気づけば好きになっていた。

居心地の良さが異常だったから、

よくふたりで遊びにも行った。

告白をする時、僕はこの友達の関係で居られなくなるのが怖かったのを覚えている。

でも告白をして承諾を得たので、有頂天になった。

調子に乗り過ぎていた。

今考えてみれば、振られて当然だと思った。

我を忘れて彼女に恋をした。

でもそうじゃなかった。

僕の理想を押し付けていただけだった。

何ひとつ相手の気持ちを考えていなかった僕は、

気づけば別れを告げられていた。

なぜ終わってしまった後に気づいてしまうんだろう。

何度もあの時の行動を後悔した。

何度もあの時の思い出を振り返っては涙した。

何度も振られた時の「さよなら」が頭の中でこだました。

今でも彼女と行った場所や通った場所なんかを通ったりすると、彼女といる自分の残像がすれ違う。

人を愛することは難しいと思った。

ただの"好き"で、

僕は彼女を変えることはできなかった。

でも別れを告げられて今の自分があると思う。

半分痩せ我慢なのかもしれない。

そうでもしないと自分が自分を許せない。


夢をはじめて他人に話した。

その他人とは塾の先生だった。

僕はコロコロ夢が変わった。

幼稚園は俳優、小学校は漫画家。

中学校は小説家、高校は歌手。

卒業文集のテーマに書いたことがあるけど、

それはあくまで文集を書く題材として書いただけで、

100%叶えたかったのかと言われれば疑問だった。

でもいつしか音楽シーンでトップを張れる人物になりたいと言う夢が膨らんだ。

何かの拍子に勇気を持って話した。

信頼していた先生とはいえ、

野望を話すのはかなり勇気が要る。

勇気を振り絞り先生に話した。

夢中で話したのを覚えている。

するとお前ならできるよ、信じてるよと言ってくれた。

これ怖いのが別の先生なら笑われたり、

卑下されたりしてた可能性があったこと。

そうなっていたら、僕はここにいない。

改めてこの先生に会えて良かったと思った。

そこからアグレッシブになって、

比較的明るい自分になったのもここが始まりだった。

今の自分があるのは先生と元カノのおかげだと思う。

誰かの人生を大きく変える出会いなんてそうそうない。

でも僕が二人に影響を与えられたように、

僕もあなたと出会った縁だから何かを与えたいと思う。

あなたのターニングポイントにはなれないかもしれない。

でもセーブポイントくらいにはなりたい。

良いも悪いも全部含めて自分。

分岐点はまだまだこれから。

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