【高専専攻科から大学院】大学院合格体験記 不合格体験記


はじめに

この度、高専専攻科から東北大学大学院の情報科学領域に進学できることになりました(令和6年入学予定)
高専専攻科から大学院への体験記、大学院で学科を変えている体験記が少ないこと、珍しい(?)体験をしていると思ったので日記半分でnoteを書こうと思いました。
私は推薦での合格です。
また、東北大学大学院を受ける前に一つ大学院入試に落ちたことによって東北大学を締め切りギリギリで志望する事になりました。そのため、東北大学の大学院を受けるまでの過程を主に書こうと思います。
体験記の書き方がよくわからないのと、noteを書くのが初めてなので読みにくいと思いますが、ご承知おきください。

自己紹介

出身:豊田高専専攻科 電子機械工学専攻(本科は電気・電子システム工学科)
学年順位:6人中3位
GPA:専攻科3.77 本科3.5以上(覚えてない)
TOEIC:590点(使わなかった)

研究室決めまで

なぜ電気から情報へ?

  • 元々電気にも情報にも興味があった

  • 現在の研究室の先生に情報系を勧められた

主にこの二つの要因です。なぜ研究室の先生に情報系を勧められたのかは今回関係ないと、長いので割愛します。
専攻科1年生の6月あたりに情報系の研究室を勧められ、そこから院で情報系の研究室に行こうと志すようになりました。

志望研究室決め

最初に調べた学校は奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)でした。
NAISTは大学院しか持っていない特殊な学校であり、高専専攻科から行く人がそれなりにいる事(高専専攻科からの推薦枠がある)、学科を変えて入学する人が多い学校であることから当初NAISTを第一志望としていました。
その中で自分の興味のある研究室の先生にアポを取り、研究室見学に行きました。(7月上旬~中旬)
研究室見学では教授とお話をしたり、院生の方々とお話したり、行っている研究について直接お聞きしたりしました。
そして、そこの研究室の先生に「夏休みにインターンきなよ」というお誘いを頂き、その場で「行きます。」と夏休みに二週間インターンに行くことを即決しました。
この時の研究室見学で教授にも院生の方にも「高専専攻科なら推薦あるし、それ使えば100%とは言い切れないけど、よっぽど受かるよ」と言われこの言葉を信じ切り爪の甘い僕は「じゃあ、それ使って行けばいいや」と思い他の研究室や他大学をほとんど調べなくなりました。

NAISTインターン

9月上旬にインターンに行きました。NAISTの夏休みのインターンはとても充実していました。
インターンは最終日に成果物を発表すること以外、特に内容は決まっていませんでした。
院生の方が一人自分の面倒を見てくれること以外は本当に自由でくる時間も帰る時間も自由、それどころか来るか来ないかすら自由なようでした。
期間も決まっていないようで、人によって初日も最終日も違うようでした。
僕の最終日には研究室での誕生日パーティー(何か月か一回にまとめてやるパーティーらしい)の日だったらしく、パーティーにも参加させて頂きました。
車で来ていたので、お酒は飲むつもりはなかったのですが、教授から「研究室泊まっていっていいよ。」と言われ教授からお酒注いで頂きました。
この時、僕の心境としては「ここまで歓迎されとるなら流石に受かるやろ」と思い更に他大学や他研究を調べる気がなくなっていました。

NAIST受験へ

受験まで

僕の高専の電気科では専攻科内でGPA3.7以上あれば推薦を出すとのことだったので、全力で学校の勉強を頑張りました。
時には先生に頭を下げてテストの部分点をもらったことも
専攻科の教科数が少ないこともあり、あと2教科Bだったら3.7を切るところでした。
NAISTの推薦はTOEICも提出しますが、ほとんど「事前に出す小論文と面接」で合否を判定するといわれています(ほんとかどうかは知らない)。また、推薦の場合一般と違い面接も志望する研究室の先生と一対一での面接です。
そのため推薦を貰った僕はもう勝ったと思い、院試・TOEICの勉強から解放された気分になっていました。
春休みにNAISTの志望している研究室の教授とオンラインで小論文の内容をある程度決めました。
小論文はインターンでお世話になった院生の方・高専の国語の先生・NAISTの研究室の教授に見てもらいました。

NAIST推薦不合格

ここまでやったので大丈夫だろうと思ったが、結果としては不合格でした。
不合格の原因が知りたかった僕は教授に直接メッセージで聞きました。そしてざっくりまとめると「インターンにも来ており熱量はあるので例年通りであれば合格であったが、今年は例年より志望者が多く他の志望者よりも劣っていた」とのお返事を頂きましたが、多分教授の優しさでこう言って頂いただけだと思っています。
この時点で二年生の5月上旬で他の大学院院試の勉強を全くしてこなかったどころか研究室を調べてすらなかった僕は絶望していました。

東北大学大学院受験へ

急いで他の研究室を調べる

色々な体験記を見ても春休み中に研究室見学は済んでいるといったものばかりで、NAIST以外眼中になかった僕は他の研究室見学に行っているわけもなく、とても焦っていました。
NAISTの推薦で受かる気満々だったこともあり、情報系に行こうとしてるにも関わらず情報に関する勉強を全くしていませんでした。なので、NAISTの一般以外は諦めて電気系の学科を受けよう考えていました。
そして電気で興味のある研究室を改めて調べ、研究室見学のアポ取りをしていました。

東北大学大学院の推薦

NAISTの推薦受験の中、専攻科2年電気のTeamsに「東北大学大学院情報科学領域推薦の募集要項」というものが貼られていました。貼られた時はNAISTに受かると思っていたので、気にも留めず存在すら忘れていました。
しかし、NAISTに落ちたことが分かった後に別件でTeamsを見た時にその投稿が目に留まりました。
東北大学でもNAISTでやりたかったこと研究してないかな?と思い、調べたところ同じような研究を行っている研究室を見つけました。
そしてふと「この推薦もらえねえかな?」と思いました。親にも相談したところ「貰えるものならダメ元でもいいから貰っておけ。」と言われたので、先生にお願いすることにしました。
この時点で願書締め切り1週間を切っていました。
金曜日にお願いをし、先生には「推薦を出すか学科会議をするので月曜日に結果を伝える」と言われました。
同時進行で研究室の教授へ研究室見学のアポ取りメールを送りました。
そして月曜日に先生から「推薦を2つも出すなんて異例だが、学校の勉強と研究をこれまで以上に頑張るという約束の元東北大学への推薦を出す」と伝えられました。
この言葉を聞いて先生に深々とお礼をしました。

東北大学大学院出願へ向けて

ダメ元でもらった推薦でもあったため、その研究室がダメだったら東北大学の推薦は諦めようと思い、単願で出願することにしました。
出願のための資料作成に最低限一日かかること、締め切りがその週の木曜日の16時ごろであること、愛知から東北大学がある仙台まで速達で届くのが翌日午後であることから東北大学へ届くのが最速で水曜午後という状況でした。
何か一つでもミスがあればアウトの可能性があり、怖かった僕は東北大学へ直接書類を出しに行くことにしました。

普通は出願前に研究見学などに行き、先生と話してから出願するのが普通です。
しかし、時間がとにかくなかった僕は出願する次の日の金曜日に研究室見学を行おうとアポ取りしていました。
しかし、当時の僕がとても焦っていたこともあり今となっては考えられないミスをしました。
それは、東北大学の研究室のアポ取りをしたと思っていたら別の大学の研究室のアポ取りをしていた。ことです。意味が分からないと思います。僕も分からないです。
どのような経緯でこんな変なことが起こったかというと

  • アポ取りメールは全て異なる日に出していた

  • ほとんどの研究室は翌日に返信が帰ってきていた

  • 東北大学の研究室のアポ取りメールを出した翌日に届いたメールであった

  • アポ取りメールはほとんど内容が使い回しであった

  • 東北大学の研究室へ送ったメールは迷惑メールに入っていたらしい(後で知った)

間違えに気づいた僕は東北大学の教務課にメールを送り教授に連絡をしてもらいました。そこで、教授にやっと連絡が行き、願書を出すために木曜日に東北大学へ行くこと、遠方でなかなか行く機会がないのでその日に研究室見学に行きたいことを伝えました。この時点で火曜日。
教授が優しい人であったため、直前にも関わらず研究室見学を許可してくださいました。

出願と研究室見学

木曜日当日、朝一番で愛知を出て仙台へと向かいました。
僕の住んでいるところから東北大学までは約5時間ほど。昼前につき願書を窓口へ直接出すことができました。
研究室見学ではまず初めに研究室の教授とお話をしました。
教授に開口一番「ぶっちゃけ、どこの研究室見学いった?」と言われ、噓をつく必要もないな。と思って「NAISTに行きました」と言うと教授は「じゃあ、○○先生のとこか」と僕が志望していた研究室の先生を一発で当て、とても動揺したのを今でもめちゃくちゃ覚えています。
また、学生の方々ともお話をする中で推薦がもしダメでも受験科目的にもこれまで勉強してきた電気系の勉強で入れることを知りました。
なので推薦がダメでも一般で受けようとこの時考えていました。

東北大学大学院入試

一番知りたい人が多いであろう受験内容についてここで述べていきます。
僕は志望研究室の関係で情報科学領域の2群で推薦受験を受けることになりました。試験内容は

  • 小論文(90分)

  • 面接(15分)

の2つのみです。TOEICの提出などは一切してません。
募集要項をみればわかるかもしれませんが、2群はほかの群と違い小論文にどのような内容を問うか一切書かれておらず、過去問の公開も行っていません。
研究室見学に行った際、僕は学生の方々の連絡先を聞き忘れた且つ推薦の小論文の問題を聞き忘れていました。やらかしたなと思っていましたが、そこまで焦っていませんでした。
やりたい研究についてなら、NAISTの小論文を書く際にめちゃくちゃ論文を読み漁ってすでに書いていること、普通の小論文ならその場でパッと6割ぐらいのクオリティの文章を書くスピードは人一倍速いことが自身に繋がっていました。
受験問題は、公開されてないことから問題文はほとんど覚えていますが書くのは控えようと思います。
草書と清書用紙がそれぞれ一枚づつ配られました。草書用紙は一人につき一枚で追加はダメとのことです。清書用紙は頼んだら追加で貰えるかもしれません(誰も頼んでなかったので分からない)。
草書用紙は大学のロゴなどあるだけでほぼ白紙で、清書用紙はそれに加えて横罫線があるだけでした。行数は覚えて無いのですが、20~25行ぐらいだった気がします。
草書は採点に含まないとのことでした。
小論文が終わった後、昼休憩を挟み午後に面接を行いました。
志望している教授+ほかに先生方2人で3対1の面接を行いました。
ここは緊張しすぎて何をきかれたかあんまり覚えてないのですが覚えている限り書きます。
順番通りに聞かれたわけではないことをご了承ください。

  • 今どのような研究をしているか

  • これまでの専門科目の勉強で特に力を入れた科目はなにか

  • なぜ東北大学のこの研究室なのか

  • どんな研究をしたいか

  • そのやりたい研究より面白いと思える分野が出てきたらどうするか

  • 論文はどれぐらい読んだか

面接対策0(NAISTの推薦のオンライン面接しただけ)で、その場のノリと勢いだけで乗り切れたのでどちらかと言うと小論文の割合が大きいのではないかなと個人的に思っています。

合格発表

東北大学大学院の合格発表は17時発表でした。
実はその日、16時半ごろからオンラインでNAISTの一般入試がありました。
口頭試問と面接の間に合格発表がされるという事態になり、面接の前に東北大学大学院合格と知ることになりました。
NAISTの面接をする意味なくなってしまったなと思いながら面接試験を受けました

まとめ

動き始めは早い方がいい。
専攻科1年生の夏前にはある程度行きたい研究室など決めておき、夏休み中に研究室見学やインターンに行くことをおすすめします。
ここで注意しなければいけないのが、どれだけ先生や学生がいい人でウェルカムな雰囲気を出してきても油断しないこと!!!普通に落ちます!
推薦がもらえるならダメ元でもいいからもらうこと!!
いっぱい調べて情報をかき集めること!
推薦で受かったやつが偉そうにすんな。と思われるかもしれないが、運や情報も実力のうちであると僕は思っています。
専攻科から院に行こうと考えている方頑張ってください!応援しています!

おまけ

東北大学の研究室と勘違いしたアポはどうなったか

当初木曜日に出願、金曜日に東北大学で研究室見学と考えていたが、金曜日のアポ取りした研究室は横浜の大学の研究室でした。
「勘違いでした。キャンセルしてください」というわけにはいかないので、頑張って行くことにしました。幸いにも仙台から横浜まで新幹線で2時間ちょっとなので行くことができました。
木曜に仙台で1泊宿を取っていた僕は金曜の朝一で仙台を出て金曜日の午後に横浜の研究室見学に行くというハードなスケジュールをこなしました。

実はもう一つやらかしていた

アポ取りで盛大にやらかしていた僕ですがもう一つ盛大にやらかしていたことがあります。
それは入試の日が全く同じ2つの大学に同時に出願していたことです。
東北大学の推薦の結果がわかる前に他大学の一般試験の出願締め切りがあったため、NAISTと東北大学のほかに2校出願していました。しかし、そのどちらも同じ試験日だったのです。これに気づいたのが、検定料(各約3万円)を振り込んだ後でした。
これに関しては親にまあまあ怒られました。
焦るとろくなことがないので、僕を反面教師に余裕をもって行動することをオススメします(こんなやらかし普通はしないと思いますが)。

成績表(本科+専攻科1年時)

1年生の時は機械工学専攻で2年生に進級するときに電気・電子システム工学科に転科しています。
その為、2年生の時の専門科目の「電気数学(前期)」と「電気英語(通年)」は落単しています。あと、5年生の「ドイツ語」も落としています。

  • 優→A

  • 良→B

  • 可→C

  • 落単→無き者にされている。

本科
専攻科1年

連絡先

何かわからないことや、聞きたいことがあったら連絡して頂いて大丈夫です。
twitterは鍵垢でDMは全て許可していますが、最近blueの人じゃないとFF外の人はDM送れない仕様になっている噂があるので、下にDiscordのIDとメールアドレスも追加で載せておきます。
基本的にどれでも大丈夫ですが、twitterだとフィルターにかけられ、メールだと迷惑ボックスに突っ込まれ気付くのが遅くなる可能性があります。

  • Twitter:Murata8211

  • Discord:pichon8211

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