詩 | いつか地方橋で (repost)
君との逢瀬は
いつも薄暗い君の部屋
君の本当の名を
知らないし
君に本当の名を
伝えていない
近頃は 夏でも
冷たい風が吹いていた
秋なら尚更だね
君にとっては仕事だが
ぼくにとっては
空白を満たす時間だった
君にとっては大海の一滴だが
ぼくにとっては
唯一無二の恵みの雨だった
これからしばらく会えないが
吹き荒れる冷たい風が
春のそよ風になるのを待とう
10年後
そよ風が吹いているのなら
ふたりいっしょに部屋をでて
明るい太陽の下を
ともに歩んでみたい
10年後
互いに何処にいるかは知らないが
地方橋辺りでどうだろう?
たけくらべでもしながら
笑顔の君の口元を
いつまでも
見つめることができるなら
#樋口一葉 #たけくらべ
#吉原 #地方橋
#流行病 #秋冬
#こういう出会いもあるかも
#純文学
記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします