Twitterから写した詩3 【詩】

こうやるんだよって 夜の山奥であなたが手を引いてくれた先は崖で 右の掌しか使わずに泥だらけになりながら登ったら 何もありませんでした

正転する歯車に憧れて上野恩賜公園の池に滑り落ち一回呻いた 桜みたいな女の後ろに隠れていた黒猫が助けを呼ぶまで お月見する

生きるのは絶望だと言い人の蒔いた種をほじくって回る餓鬼たちに魅せられて過去を差し出す

油を料理に使うと台所の隅でうさぎがこちらをじっと見るので 豆腐ハンバーグを作りながらわたしはちょっと照れてしまって 手を滑らせた

兎は飼ってない

知らない女の人の部屋着を着て アロマオイルを樫の器に垂らして 清潔なベットに入ろうとしてる わたしこの人知らない 窓から昔飛び降りた青い人が入って来て 一緒に寝るって言ってる 部屋の隅で幼い男の子が蹲ってる 青って 愛がないと見えないよね 今日もあなたが死ぬ夢を見ると思う

君の教えてくれた神保町の喫茶店に行ったけど 白と黒と灰色の兎が紅茶を飲んでて 久しぶりって言ったらわたしは食べられてしまった

満月の夜の聖橋の上で髪の長かったわたしが上を指さしてる 過去はこっちだよって 何も知らないんだ 青空が喉につっかえてるよ

わたしの奏でる音は雨だよ 暗闇で泣くあなたのもとに差した一筋の光の元をそっと消します 命が果てるまで歌って わたしの携えた青い光は嘘で あなたを殺したいだけ
水筒にお吸い物か味噌汁を詰めて旅に出たい
ねえ幼い頃から知ってたでしょう私の愛する人たちを 答えないでよ

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