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【月刊pic-step9月号】穂みのつ先生インタビュー

こんにちは!月刊pic-step編集部です。
今回は、フリーイラストレーター穂みのつ先生へのインタビューをご紹介します!


穂みのつ
主に女の子のイラストを描くフリーイラストレーター。
特に恋人目線で描かれた構図が特徴的で、多くの共感を呼ぶ。
企業のPRイラストやVtuber、CDジャケットなど様々な依頼に対応。



ラブライブ!の影響で絵をスタート

ーよろしくお願いします。先生の作品は女の子がメインだと思うのですが、描き始めたきっかけを教えてください。

穂みのつ先生:僕が女の子を描こうと思ったきっかけはそもそも、絵を描き始めたきっかけと同じなんですけど、2015年くらいの時、『ラブライブ!シリーズ』が流行ってた時期で、僕もハマったんですよ。そこで二次創作とか同人誌っていう文化を初めて知って。そこから自分も絵を描けるようになりたいなって思ったのがきっかけです。

ーラブライブ!にハマったから、女の子を描きたくなったということですか。

穂みのつ先生:そうです。ラブライブ!の影響ですね。実は、主人公の高坂穂乃果ちゃんを推してたので、ペンネームの「穂」はそこから取ってるんですよ。

ただ、中2までは昆虫が大好きだったんですけどね。僕が小学生の頃にムシキングが流行ったので、その影響で。
虫の次は音楽で、ボン・ジョヴィにハマってそこで洋楽のロックを聴くようになり…。絵とは無縁でした。

ー絵は何歳から描き始めたんですか?

穂みのつ先生:高校3年生の時に描き始めて、今8年くらいになりますね。最初はアナログで紙に書いてたんですけど、3ヶ月くらい経ってからデジタルに手を出し始めて、それからずっとデジタルです。

ー機材も自分で用意したんですか。

穂みのつ先生:そうですね、iPadですけど。大学生の頃、春休みにバイトを詰め込んで買いました。今でもiPadがメインです。

ーラブライブの他にも影響を受けた作品はありますか?

穂みのつ先生:『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』にも影響されていたと思いますし、少し後に『ウマ娘 プリティーダービー』が出てきたので、そのあたりはやっぱり影響を受けてるのかもしれないですね。

イラスト1:「まだ一緒にいたい…」

「まだ一緒にいたい…」

ー寂しそうな彼女の顔が可愛いですね。これは、デートの帰りのシーンですか?

穂みのつ先生:そうです。X(Twitter)に流れてきた絵を見て思い付いた絵だったような気がします。

ー斜め上から見下ろしているような感じで、ちょうど男性の視点くらいですよね。

穂みのつ先生:そうですね。彼氏目線で見られるように描きました。

ー彼氏目線で描いてあることで、単純に絵を楽しむだけじゃなく、シチュエーションも楽しめるのが良いですよね。

穂みのつ先生:ありがとうございます。そういう絵を意識して描いてます。

ーキャラクターを作るときは、どこから考えるんですか。

穂みのつ先生:大体髪型から入るのが多いですね。そこから顔をイメージして…。
特にキャラクターって、髪型でかなり印象を左右すると思っているので、髪型からしっかり決めていきます。

―なるほど。そうすると、どちらかというと描きながら考えていくようなイメージですかね?先生は直感的に描くタイプでしょうか?

穂みのつ先生:そうですね。僕は直感タイプだと思います。「なんかこっちの方がいいな」っていう感覚を大事にして、理論的よりも直感的に描いていますね。

イラスト2:「どっちが似合うと思うー?」

「どっちが似合うと思うー?」

ー先ほどの女の子と同じ子でしょうか?

穂みのつ先生:そうです。この子はお気に入りで、よく出てきます(笑)。ハーフアップの女の子が描きたいなって思って、そこからできたデザインです。

ー彼女の水着を一緒に見にきた、彼氏目線のイラストですか?

穂みのつ先生:そうです。タイトル通り「どっちが似合うと思うー?」と聞いている彼女なんですが、実はこの後紹介するイラストが続編になっていて、ここで選んだ水着を着ます。

僕の中では最初から右の水着って決めてたんですけど、フォロワーさんも右を推してくれたので、右の青いお花柄の三角ビキニになりました。

ーフォロワーさんも同じ意見だったんですね。ちなみに、絵を描く時に先生はどの辺から描き始めるんですか?

穂みのつ先生:まず輪郭から描いて、体を描いて、その後顔の輪郭、目、口、鼻の下のパーツ…と描いていき、髪の毛、その後に服という順番で大体描いてます。
背景は「水着コーナー」で画像を調べて、参考にしながら描きました。

ーなるほど。ショッピングモールの売り場の雰囲気が伝わります!こういうシチュエーションは、いつもどうやって思いつくんですか?

穂みのつ先生:大体いつも、思いつき方が3パターンくらいあるんですよ。
1つは他の絵師さんの絵を見て、そこからインスピレーションを受けて浮かぶパターン。もう1つは、友達と遊びに行った時の場所やシチュエーションで「あ、これ描きたいな」って思うパターン。最後は、構図が先にふっと降りてくるパターン。たまにですが、そういうことがあります。そこからシチュエーションを考えていく時もあります。

イラスト3:「水着、似合ってるかな?」

「水着、似合ってるかな?」

ーなるほど、このイラストで、先ほど買った水着を着ているんですね!水着を買いに行ってから、海に行ったっていうシチュエーションですかね。

穂みのつ先生:そうですね。

ー海がすごい綺麗ですけど、イメージした地域とかあるんですか。

穂みのつ先生:いえ、実在している海ではなく、他の絵師さんの海のメイキングとかを参考にしながら描きました。

ー水着も何かの資料を参考にされたんですか?

穂みのつ先生:水着の描き方の本があって、それを買いました。そういった本とか、SNS、ネットの画像検索で調べて参考にしています。

ーちなみに先生は、1枚のイラストを大体どのぐらいのスピードで描かれるんですか。

穂みのつ先生:このイラストのように、背景+キャラクター全身となると、大体20時間はかかるかなと思います。

僕は普段、イラストとは別に仕事をしているので、平日は1時間から2時間ぐらいしか描けなくて。週末何もない日に5〜6時間描いて進めてます。Xには大体月2〜3枚くらいのペースで上げていますよ。
資料を探す時間も入れたら、もうちょっとかかっていますけどね。

最後に

ー先ほど水着のイラストをご紹介した際に、水着の描き方の本を参考にされたとのことでしたが、普段からそういった資料などは集めていらっしゃるんですか?

穂みのつ先生:SNSでいいなって思ったイラストとかキャラクターを随時保存していって、インプットのストックを作っているんですよ。「そういえば」って思いついた時にその中から探して参考にしてます。

あとは、画集やメイキング本なども参考にしています。それぞれの絵師さんの魅力をうまく取り入れたいなと思って。

―なるほど。普段からやはりイラストに関することはリサーチされているわけですね。では、最近よく参考にするといいますか、影響を受けている作家さんはいますか?

穂みのつ先生:結構いろんな絵師さんの絵に影響は受けてると思います。最近だとmignon(ミニョン)先生とか森倉円先生にはかなり影響を受けています。

ーありがとうございます。先生の、今後のイラストレーターとしての目標を教えてください。

穂みのつ先生:ラノベのお仕事とかもやってみたいと思いますし、「絵師100人展」とかにも出られたらいいなと思っています。あとはタイムラプス動画を今色々上げてるので、継続していきたいと思います。

ー最後に、ファンの方に向けてメッセージをお願いします。

穂みのつ先生:これまで、ドキドキする、キュンキュンするようなシチュエーションのイラストを描いてきて、それを見てくださってフォローしてもらった方や、応援してくださってる方が多いかなと思うんですけど、
これからも引き続き、そういったシチュエーションを描きつつ、画力のクオリティーアップもどんどん目指していきたいなと思っていますので、応援してくださると嬉しいです。



以上、穂みのつ先生へのインタビューでした。
同じキャラクターを何枚も描くことで、ストーリーが生まれ、親近感が湧き、応援したくなる!ということに、今回のインタビューで気づきました。

しかも穂みのつ先生の場合は、イラストとイラストにちゃんと流れが作られているため、ストーリーに入り込みやすく、自分も絵の中の登場人物かのように思えてくるんですよね。1枚見たら他のイラストも気になる、次も次も気になる…となってしまうのが、穂みのつ先生のイラストの魅力ですよね。

今後とも、ずっと応援しています!穂みのつ先生、ありがとうございました!


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次回もお楽しみに!


インタビュー: 林 真一
記事:橘 爽香

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