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ピアノ上達法

ピアノ上達のいちばんの近道は何だと思いますか?

練習はもちろんですけど、どんな練習?

日本で一般的なのは、ハノンやツェルニーで基礎を徹底的に固める方法。
私も、ハノン、ツェルニー、バッハ、そして「曲」を
毎回レッスンに持って行ってました…
バッハがなぜ「曲」でないのか、今考えると謎。
毎回、レッスンに持っていく「対位法を弾く練習」としてでなく
素晴らしい芸術作品であるという意識を最初から植え付けるのは、大切ですよね…

まぁ、それは置いといて。
特に、ツェルニーは、練習曲100番、30番、40番、50番…と永遠につづき
若いつぼみのピアニストを挫折させるのには最適です。
ぎゃー。
ピアノを一度でも習ったことがある人は、分かると思います!

こっちに来て(イギリス)新鮮だったのは、指練習を一切しなくて良かったこと。
先生からは、一応ドホナーニの指練習をするように言われ、
カバンの中に楽譜を入れておいたんですが
レッスンでチェックされるわけでもなし、
結局、最初の2、3、やったぐらいでしたかねぇ。

で、どちらのやり方が、テクニックがついたと思います?

そう、指練習をせずに、レパートリーばかり弾いた方法。
地をはいまわっていた芋虫が、
ある日、蝶ではなく鷲に変化したぐらいの飛躍でした。

どうして、指練習をせずにテクニックがついたかというと、
私が良いミュージシャンになったから。

良いミュージシャンとは?

ひとことで言うと
「頭の中に、こういう音を作りたいという明確なイメージがあること」
それだけです。

最初にイメージがあるというのがポイントです。
プラトンのイデア界みたいな物かな。
理想郷に、最も理想的な音が存在して、
その音に近づくまでくり返す、
そんな感じです。

出したい音が頭の中にあれば、
体はその音を出すために最善の方法を生み出します。
それが、テクニック。

「まず、機械的なテクニックを固めて
指が動くようになってから仕上げに音楽性をつける」
というのとは真逆の考え方です。

最初は、マネっこでいい

とは言っても、その「理想の音が頭に浮かぶ」にはどうするんだ、
という話ですが
何のスキルにおいても、いちばん早く習得する方法は、
その道で経験のある人が行っていることを身近に経験することです。

マネするのはいけないから、
「生徒の自立をうながす為にデモンストレーションはしない」
という先生いらっしゃいますが、
私は、最初はマネっこでいいと思う。

言葉の説明には限度があります。
達人が目の前で、そのスキルを行っているところを
実際に経験するほどの学びはありません。

なので、楽器を学びたかったら
音楽的にすぐれた先生につくのが早道です。
ことばだけでなく、実際にやり方を見せてくれる先生が良いですね。

まとめ(今日からできること)

今日は、指が動くようになってから音楽を後付けするのではなく、
最初に音のイメージがあることが
上達へのいちばんの近道である話をしました。

練習するときに、「理想の音から入る」ということを
意識するだけでも全然違います。
どんな風に弾きたいか、
ひとフレーズずつ、イメージしてから練習するようにしてみましょう。

そのうちに、自分の出したい音が
出す前にはっきりと聞こえるようになります。
音のイメージさえあれば、
体は、その理想の音の最善の出し方を探し出してくれますよ!

#ピアノ #音楽 #クラシック音楽 #学び

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