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楽曲分析に必要な力

分析とは複雑なものを細かい要素に分けて、その作り方、出来方を明らかにすることです。したがって化学物質の分析だけではなく、文学作品の分析もありますし、美術作品、音楽作品の分析もあります。

文学作品だと文字に書かれた文章を読んで、どんな情景、どんな心情を表しているのか、他の部分との関連は、言葉の使い方は、といったことを確認して傾向を把握していくことだと思っています。

音楽作品の場合は、メロディーがどういう音の組み合わせでできているのか?和音はどういうものが使われているのか?などの要素を探っていくことになります。文学作品を読んで分析するように、楽譜を読み取って分析をすることは、その作品全体がどんな音でできているかを空の上から眺めるような感覚で見つめることです。

フォルマシオン・ミュジカルの目指していることの1つに「本を紐解くように楽譜を読む」というものがあります。音楽は音が鳴っている事で成り立つ芸術ですので、文学作品のように文字を音にせず読むというような読み方は、「本を紐解くように楽譜を読む」ということと同じにはなりません。

楽曲分析をする時に頭の中で音が鳴ることで、分析の精度が上がりますし、分析したものを演奏に生かすことが容易くなります。

楽譜を見て頭の中で音を鳴らしてみるためには、もちろん楽譜を素早く読むテクニックが大切ですが、さらに内なる耳が必要となります。いわば音が鳴っているかのように想像する力なのですが、この内なる聴力を育てるには音に集中する力が必要になります。

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