Yukiko

フランス在住20年超。フランスで1978年から行われている基礎音楽教育、従来のソルフェ…

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フランス在住20年超。フランスで1978年から行われている基礎音楽教育、従来のソルフェージュを発展させたフォルマシオン・ミュジカルについて発信していこうと思っています。東京藝術大学楽理科卒。フランスの大学で音楽学の Maîtriseを取りました。

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フランスの小学生の水曜日 〜フォルマシオン・ミュジカルの授業はいつあるの?〜

21世紀が始まった頃のフランスの幼稚園、小学校は水曜日は学校が1日休み、土曜日は少なくとも隔週で午前中のみ学校がありました。この土曜日の学校がなくなったのが2008年の9月の新学期の話です。 その後、1日の授業時間を短くするために水曜日の午前中を幼稚園、小学校に当てようということが決まり、2013年の新学期から取り入れられました。ただしこの措置は私立校には適用されず、大半の私立校は月曜、火曜、木曜、金曜の週4日制を保っていました。 この変更で大きな変更を余儀なくされたのが

    • 私はなぜフォルマシオン・ミュジカルを知って欲しいのか?

      今日でnoteに毎日記事を書くようになって20日になります。 この辺りで私が今、なぜフォルマシオン・ミュジカルについて発信しているのか?についてお話しておこうかと思います。少し長くなりますがお付き合いください。 フォルマシオン・ミュジカルって何?どんなことに役立つの? フォルマシオン・ミュジカルは1978年にフランス文化省によって制定され、それまでのソルフェージュに代わって音楽教育の現場に取り入れられた総合基礎音楽教育です。演奏の基礎となる楽譜の読みの練習にとどまらず、

      • 文化遺産の日のミニコンサート

        次男のヴァイオリンの先生からメールが届きました。 今度の週末は文化遺産の日ということで普段は非公開の場所をみられるのですが、その一環でとあるお屋敷の一室でミニコンサートをするという話でした。調べてみると1時間に1回10分が5回という、演奏家としては結構縛られるものだなという印象ですが、こんな形で音楽に親しむ人を増やそうという狙いもあるのかなと思いました。 プログラムは何も書かれていないので見当がつきません。 予約制ということですが、10分のコンサートを予約すると言われて

        • アホなことをやってしまった

          週末ですので、プライベートな日常を。 私が住んでいるのはフランス地方都市の中心部から2キロほど離れた住宅地なのですが、日常の買物は中心地からさらに離れた大型スーパーマーケット(ハイパーマーケットとも言います)で原則として週に1度、基本的には注文して夫が車で引き取ってくる、という生活をしています。さらに必要なら私がお店に行くこともあります。 その他、嗜好品や日本食に必要な材料は中心部にある小規模なお店で購入することがほとんどです。日本食の食材は冷蔵品を除けば最近は日本で買っ

        フランスの小学生の水曜日 〜フォルマシオン・ミュジカルの授業はいつあるの?〜

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        記事

          図書館の蔵書整理市

          毎年秋になると、地元の図書館が蔵書整理として不要な所蔵品を市民に販売する日があります。内容は書籍、CD、DVDなので、本に興味がなくても行く価値はあります。例年好評で、時間が終わる頃には品物がほとんどなくなるそうです。 販売品は元の価値を問わず全て1ユーロ。今の日本円に換算すると160円程度ですが、日本で同じようなことがあったら100円で販売している、という意味合いだと解釈しています。図書館として収入が目的なのではなく、お金を払うことで引き取り手に責任を持ってもらうというこ

          図書館の蔵書整理市

          聴くことについて

          フォルマシオン・ミュジカルはソルフェージュが発展したものですので、楽譜を読むということを非常に大切にしています。総合的な教育内容になってはいますが、読むことの比重は大きいと思います。 それと同時に大切にされているのは「聴く」ことです。聴くといってもただ流して聴くのではなく、音に集中する、音楽に集中するという聴き方をするのです。 その先にあるのが Commentaire d'écoute という、直訳すれば「聴取のコメント」という、プロになる生徒が主に受講する内容の科目にな

          聴くことについて

          音楽絵本「Les rêves de Petit Cheval」

          Les rêves de Petit Cheval という素敵なCD付き絵本があります。 ピアノについての本なのですが、ストーリーはピアノとは全く関係がありません。 小馬が見た夢についての話で、夢が進むにつれてBGMのピアノが変わっていって、ピアノってこんな音が出せるんだ、音楽ってこんな風に情景を表すんだということがわかるような絵本になっています。 小馬が空を飛ぶ、巨大な馬になる、妖精になるといった夢のような情景(そりゃそうです。小馬が見ている夢ですから)に合わせて、軽や

          音楽絵本「Les rêves de Petit Cheval」

          小学生でもできる「聴く分析」の話

          厳密には分析とは言わないものではありますが。 「学校における音楽(La musique à l'école)」という本をパラパラと見ての話です。 小学生に楽曲を聴かせて「この曲はクラシックかな?ポピュラーソングかな?」と区別させるだけでも、その曲を知ろうとする姿勢を育てることになるな、と、目から鱗でした。 この本はコンセルヴァトワールで行われているフォルマシオン・ミュジカルではなく、幼稚園、小学生向けの音楽アクティビティーについての本なのですが、幼稚園むけのアクティビティ

          小学生でもできる「聴く分析」の話

          納得がいかないことが

          今日は、フォルマシオン・ミュジカルのことではなく、コンセルヴァトワールのことを少し。 次男13歳、遅ればせながら今年の5月に第一課程終了試験に合格したのですが、その試験直前に、本人の立場に立って考えると「先生から見捨てられる」という事件が起きました。 後で話を聞いたところ先生にはそういう意図はなかったようではありましたが、その時に先生が次男に言ったこと、やったことを私は個人的に認めることができませんでした。そこで教育主任に簡単な事情とともに「先生を変えて欲しい」というメー

          納得がいかないことが

          自分の勉強のこと

          私は昨年から地元コンセルヴァトワールのプロコース向けの授業を聴講しています。 Commentaire d'écoute という聴いた音楽について文章で書くという物ですが、授業で文章を書くのではなく、文章に書くための要素を取り出す、取り出すための基礎知識をつけるというのが授業の内容となっています。 集団講義の科目なのでよっぽど受講生がたくさんではない限り、コンセルヴァトワールのコース外クラスの生徒として参加ができます。昨年は私の他にも聴講生がいました。引退世代かと思われるご婦

          自分の勉強のこと

          土曜日は予測がつかない

          土曜日は週末ですので、大半の企業は仕事が休み。 ということで時間がある人が多く、土曜日になるとデモ行進がよく行われます。 昨日の土曜日も、先日の大統領の決定にイラつく人たちが、フランス各地でデモ行進を企画してまして、私の住む町でも夕方にデモがありました。 何の理由であれデモをして自分の意思表明をすることは良いことではあるのですが、公道を占拠することとなるため日常生活にも影響が出ます。 バスが運行経路を変えたり途中で終点になったり、トラムが区間運休になったり。小さい町の場

          土曜日は予測がつかない

          高校生とスマフォ@フランス

          今日はフランスの学校でのスマートフォン持ち込みの話です。 中学までは法律で「学校内で携帯電話の電源を入れてはいけない」となっています。現実には多少は黙認されていますが、規則としては使っているところを見つかると没収されることになっています。 次男が急いで私に頼みたいことがあって、隠れて電話をしてきたことは数回ありますが、見つからなかったのか黙認されたのか、でしょう。 それでも中学になると生徒が学校アカウントを所持して、宿題や連絡事項のメッセージなどを確認することとなり、ス

          高校生とスマフォ@フランス

          荷物が届かないその後

          「荷物が届かない」の続き。 この荷物は安い配送方法を使っているので自宅まで配達してくれません。配送ポイントとなっている商店に届くことになっています。配送ポイントにまとめて配達するということで経費を抑えているものと理解しています。 今週火曜日にやっと「あなたの荷物が配送ポイントに届きました」という連絡が来たので受け取ってきました。その配送ポイントが行動範囲にはない、初めて行く場所でした。 ネットショップでの買物で配送ポイントを選ぶ時にも我が家からの距離としては他の配送ポイ

          荷物が届かないその後

          音楽を続けるということ

          昨日の続きの話です。 レッスン時間を決めるためにチェロの先生に会いに行きました。 コース外クラスでチェロだけ続けようと思うということを伝えてきました。 高校の時間割が大変なことや、オーケストラの授業が辛いことなどを伝えて(オーケストラの授業そのものが、現在はともかくこのオーケストラに振り分けられた2年前はレベルが高かった)、チェロだけにしようという話になったと伝えると、それはそれで嬉しかったようです。 その後、別の場所で会った、長男の同級生パパでもある別の先生との会話で

          音楽を続けるということ

          本日レッスン時間帯を決める面談です

          うちの子が通うコンセルヴァトワールでは、新年度の最初に楽器の先生と面談してレッスン時間帯を決める日があります。理由は不明ですが、これはいつも水曜日の夕方になっています。 というわけで、本日、レッスン時間帯を決める面談日なのですが、次男は中学コンセルヴァトワールクラスなのでコンセルヴァトワールが決めるので面談はなし、コース外クラスで続けるかもしれない長男だけが面談の対象となります。 続けられるか続けられないかが不明なのと、昨年度の最後のレッスンが先生都合で休みになったのがあ

          本日レッスン時間帯を決める面談です

          辞めてよかったかも

          長男15歳。フランスの学校制度では高校1年。 先輩ママから漏れ聞く話では、2年生からは本当に時間がなくなるということですが、1年でも「やりたいことをやれる時間」が本当に少ないです。 長男の時間割は毎日8時10分に開始。フランスは中学生から時間割に穴があるのですが、その穴はほとんどなく、月曜、火曜、木曜は午後4時半、水曜は午後3時半、金曜は午後5時半まで授業です。 フランスの学校は基本的には水曜日の午後に授業はないのですが、長男の高校は時間割の編成の都合で水曜午後に授業があ

          辞めてよかったかも