見出し画像

作曲家・西山淑子さんインタビュー④

今回が10月25日(日)に行う
「音楽と香りで綴る 金子みすゞとその時代コンサート」の
作曲科・西山淑子さんへのインタビュー最終回です!

金子みすゞの詩との出会いだけでなく
ご主人との出会いなども突っ込んじゃいました(^^)

-----------------------------------------------------------------------------

辻田(以下T);ご主人と知り合ったのは?
西山さん(以下Nさん);(笑)
T;プライベートなことですが。
Nさん;今住んでる江古田。
 江古田でね、出くわしちゃったんですね。
T;ナンパですか!?
Nさん;ナンパじゃないですけど~。
 ある方にちょっと謀られて…
 うん、それで出会って
 それで一緒に暮らそうかという話になり~の、
 彼は江古田に住んでいたので…
T;グッドタイミングだったというか、縁があったんですね
Nさん;うん、まあそういう運命だったんでしょうね。

T;それで娘さんが2歳の頃に
 金子みすゞと出会ったという(ことでしたね)
 そのあたりのことをもう一度話していただいて。
Nさん;ええ、はい。
 私が娘を生んだのは1986年。
 その当時尚美の短大で週1回行く以外は
 ひたすら母をしていたんですよ。

 でも大学だけはね、辞めちゃうと寂しいし
 復帰するのもまた大変なんで。

 当時ね、年間で24回授業でしたからね。
 前期(と後期)12回ずつで。

 子供も預けていいだろ、と思って。
 (そうしながら)子育てしていたわけですよ。

 それで1988年、娘が2歳になるころに
 知り合いから
 「あなたもお母さんになったのだから
 童謡でも書いたらどうですか」って
 声を掛けられたんですね。

 それが金子みすゞの詩だったんですよ。

 金子みすゞは1982年にあの矢崎節夫さんが
 長年…16年(金子みすゞの詩を)探し続けて
 ようやく見つかって。

 それでみすゞの弟さんが
 みすゞの直筆の詩集を持っているということが分かって
 矢崎さんがその弟さんに会いに行ったのが
 1982年の6月20日だったんですね。

 それで矢崎さんはその詩集を全部借りることができて
 そこからみすゞの甦りが始まったんですよ。

 それまでみすゞが1930年に、昭和5年ですね、
 亡くなってからすっかり忘れ去られていたんですね。

 それで矢崎さんが発見して甦りが始まって
 それから6年経っていたんですよね。
 私が出会ったのはね。

 まだその頃誰も知らない人だったんですよね。
 金子みすゞってね。
T;そうですね。

Nさん;矢崎さんがご自分で童謡コンサートを企画して
 いろんなよく知られた童謡もやりつつ
 みすゞの詩も紹介したいということで
 矢崎さんがお友達に
 「曲を付けてくれる人いないかな」と相談したわけですね。

 その矢崎さんのお友達が私と親しかったものだから
 「お母さんになったから童謡でも書いたら」って声を掛けてくれて。
 そういう出会いなんです。

 それで私ももちろん金子みすゞなんて名前すら知らないから
 「童謡?うん、別に書いてもいいよ」なんて。

 それで矢崎さんから詩集が送られてきて
 それから作曲を始めたんですよ。

T;今何曲ぐらい(作曲したんですか)?
Nさん;少ないですよ。30何曲ぐらい。
 もっとドンドン書かなきゃいけないんだけれど
 なかなか(笑)

T;でもみすゞ(の詩)はホントに優しい詩ですものね。
Nさん;そうなんですよ。
 でもただ優しいだけじゃなくて、
 その中に人が生きていくのに一番大事なことをね
 うたっているという…
 そこがすごいなって。
 
 それで「この優しいのは何なの?何なの?」って
 非常に感動して、本当に驚きでしたね。

 娘にもこういう心を持たせたいなぁって思って
 書き始めて、ずっとずっと書き続けていると。

T;う~~ん、素晴らしい!
 それで去年でしたっけ?
 私も金子みすゞのコンサートに行かせていただいて
 ラストだってお聞きして
 「勿体ないですね」っていうことで
 (そうしたら)西山さんの方から
 (コンサートの企画を)やってみませんかって…
Nさん;ラストって?
T;バックアップしてくださる方が…
Nさん;ああ!「よしこを囲む会」ね。
 11年ほど続いたんですけれど
 みなさんくたびれちゃったかなと。
 
 10年も経つとみなさん、それぞれ環境も変わるし
 これ以上サポートしていくのは無理だと言うんで
 「じゃあ、もうやめましょう」って
 散会しちゃった

T;それで今回、秋に(コンサートを)することになりまして
 (西山さんも)快く引き受けてくださって。

 今回秋に向けて新たな試みですとか気持ちとか
 あると思うんですけれど

Nさん;ライブ配信ですよね。主にね。
 普通に生でやるのとどうなんだろうって。
 私も初めての経験なんで。

T;私も初めてなんです(笑)
 今は、コロナ(の影響)なので…
 2月か3月頃でしたかしらね?
 オンラインでやる方も増えてきて。

Nさん;なのでとてもいいことだなと思って。
 距離関係なく、全国の方に聴いていただけるっていう…
 
T;そうですね。 
 
Nさん;コロナがなければそういう発想をしなかったかもしれませんね。

-----------------------------------------------------------------------------

実はコロナ禍の前に
ネット配信の件は西山さんに打診しておりました。
お忙しすぎてお忘れになっていたようです(^^;

このコンサートは8月26日からの予定で
クラウドファンディングを予定しています。

詳細はサイトでお知らせしていく予定です。
「音楽と香りで綴る
 金子みすゞとその時代コンサート」
https://saipon.jp/h/misuzu_concert/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?