体液と”かわき”について
「かわく」という言葉には「乾く」と「渇く」の2つの漢字があります。
唇が乾いている、皮膚が乾いている、喉が渇いているなど、相談カードに書くことが多いですが、恥ずかしいことにどのように使い分けているのか考えもしなかったです。
意味を調べてみたところ「乾く」は状態を表しており、「渇く」は欲望を表しているそうです。納得です。
患者様に
「口か喉が渇きますか?」
と質問します。
患者様は
「はい、口が渇くのでよく水を飲みます」
と言いながらジェスチャーは喉を指しています。
私は
「喉が乾いているのですか?」
と質問をすると患者様は不思議そうな顔をして「喉が乾いています」と答えてくれます。
なぜ喉と口の乾燥部位を細かく質問するのかと言うと、口が渇く(乾く)と喉が乾くは別物だからです。現代医学的に考えれば口が乾くのは病的に場合があるから細かく聞いているのです。(この辺の話は後日書きます)
人間の体は大部分は水分で構成されています。
新生児では体重の8割は水分です。成人では60%程度、さらに年齢を重ねると50%程度まで減るとされています。
私の息子のカズちゃんも、生まれた時はポチャポチャの水の塊でしたが、1歳を過ぎた辺りから細くなってきました。歩けるようになり運動量が増加したからでしょうね。
人間の体内の水分は尿、便、汗で排泄されます。
これは意識的に排泄していますので分かっていると思います。他に無意識に排泄するシステムも備わっており、それを「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」と言います。
不感蒸泄は無意識に呼気や皮膚から蒸発する水分のことを指し、1日約900mlほど排泄します。したがって運動すれば蒸発する量も増えるのでカズちゃんは歩けるようになり痩せたとうわけです。
ちなみに痩せにくいという方に不感蒸泄がうまくできないから水が溜まりやすく太りやすいのではないか?と思うことがあります。
そして排泄された水分は補わないといけません。
大部分は食物と飲水によって補われます。他に代謝水といって食物から得たエネルギーの分解の過程で補われる水分もあります。
このように排泄と吸収をして体内の水分を一定に保ちます。
体内の水分…というか液体はまとめて「体液(たいえき)」といいます。体液は海のようなもので、様々な生体反応の場となっています。
体液は細胞の外にあるか細胞の内にあるかで分けています。
前者を細胞外液といい、後者を細胞内液といいます。
細胞外液には血液の液体成分である血漿(けっしょう)と細胞のすきまをうめる組織間液があります。
もうちょっとわけわかんないよ!!
と思いますよね。そんなアナタは中医学向きです。なぜなら中医学は細胞外なんちゃらとか血漿なんちゃらとか全部
津液(しんえき)
という言葉でまとめちゃいます。シンプル・イズ・ベスト!!w
次回につづく。
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