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ブルシット・ジョバーを殴る前に

まぁ一旦落ち着け。俺。あとお前。

コロナ禍においてリモートワークの増加に伴い、「エッセンシャルワーカー」が注目されるようになった。一方で、普段から何の仕事をしているのかよく分からないヤツに対して「ブルシット・ジョブ」というクソイカすネーミングが付いた。

■「ブルシット・ジョブ」とは?
ブルシット・ジョブの最終的な実用的定義
ブルシット・ジョブとは、被雇用者本人でさえ、その存在を正当化しがたいほど、完璧に無意味で、不必要で、有害でもある有償の雇用の形態である。とはいえ、その雇用条件の一環として、本人は、そうではないと取り繕わなければならないように感じている。

ブルシット・ジョブの主要5類型
1. 取り巻き(flunkies)
だれかを偉そうにみせたり、偉そうな気分を味わわせたりするためだけに存在している仕事
2. 脅し屋(goons)
雇用主のために他人を脅したり欺いたりする要素をもち、そのことに意味が感じられない仕事
3. 尻ぬぐい(duct tapers)
組織のなかの存在してはならない欠陥を取り繕うためだけに存在している仕事
4. 書類穴埋め人(box tickers)
組織が実際にはやっていないことを、やっていると主張するために存在している仕事
5. タスクマスター(taskmasters)
他人に仕事を割り当てるためだけに存在し、ブルシット・ジョブをつくりだす仕事

彼らへのモヤモヤを端的に強烈に完璧に言語化している。是非とも流行ってもらいたい新語だ。

普段から「ブルシット・ジョバー」に対して極力距離を取っている俺であるが、しばしば奴らの「やってる感」を出すための餌食にされることがある。

「ブルシット・ジョバー」と仕事をすると、心の消耗が激しい。「意味」「意義」「意図」を考え始めるとドツボにはまってしまう。何故ならそんなもの無いからだ。

今でこそフィジカルとスキルに自信がある俺は「それ何の意味があるんすか?(死んだ目で自分の三角筋を揉みながらニッコリ)」で、「弱ブルシット・ジョバー」はワンパンできるが、稀にいる「強ブルシット・ジョバー」には効かない。

奴らと戦うのは本当に疲れるし時間の無駄だ。そしてその無駄な時間こそ、彼らの存在を正当化させてしまうジレンマ。殴っても(論理)効かないし、殴ったら(物理)終わりである。奴らと戦うのは我々の仕事ではない。奴らの上司の仕事だ。我々に出来ることは心を無にして、一刻も早くタスクを終わらせて奴らから距離を取ることだ。ここでは俺が心を無にする時によく使う偉人たちの言葉を紹介する。出典はメンドクセーので割愛する。

事実なんてない。あるのは解釈だけだ。(ニーチェ)
人間のあいだで理解し合えると思い込めるのは、「趣味や嗜好」言いかえれば「感受性」の領域に入らない限りのことであって、ここに入った瞬間に、確かなものは何もなくなる。
(中島義道)
俺はチームでは異分子だったよ。突然、土砂降りの雨が降り、チームがかき乱される。理性的でない俺が加わって、チームはそんな状況だった。とても他人には理解してもらえないだろう。誰だって空気を読んで、状況に合わせることはできるはずだ。そして誰だって、言うべきことと言ってはいけないことはわきまえているものさ。だが俺は宇宙人だった。
(ズラタン・イブラヒモビッチ)
人より頑張ることなんてとてもできない。あくまでも測りは自分のなかにある。自分なりに測りをつかいながら限界をちょっと超えることを繰り返す。いつの日かこんな自分になっているんだという状態。
少しずつの積み重ねでしか自分を超えていけない。一気に高みに行こうとすると、ギャップが有りすぎて続けていけない。地道に進むしかない。自分がやると決めたことを信じてやっていく。でもそれが正解とは限らない。間違えをつづけることもある。でも遠回りすることでしか本当の自分に出会えない。
(イチロー)
ルールってのは世界を回すためにある。お前を守るためじゃない。
(ワールドトリガー)

...いつだってニーチェは極論と正論でぶん殴って全てを終わらせてくれる。「事実なんてない。あるのは解釈だけだ。」この言葉は、それこそ都合よく解釈すれば無敵のカードになる。まるで封印されしエクゾディアである。

心置きなく心を無にして欲しい。

現場からは以上です。


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