ウエイトトレーニングは早く始めましょう

初心者がオリンピックリフティングでプルをやると腕で引く癖がつくというのがあります。
実際どうなのさ?というのを考えてみたいと思います。

スナッチを例に考えてみたいと思います。
上級者にとってはスナッチプルもスナッチも同じ重さでやる場合は特に問題はないでしょう。
スナッチと同じ重さでスナッチプルをする場合はさらに腕の力は抜けそうです。
手を抜いても脚を抜いても挙がるということは、フォーム作り、ウォーミングアップ以外ではやる必要はないですが。
トレーニングとして考えるとスナッチプルは大変ありがたい種目で、キャッチができる重さよりも重くしてトリプルエクステンションに負荷をかけることが出来るのです。
ただ、初心者がいきなりスナッチで出来そうな重さよりも重い物でやるのは腕で引く癖に繋がりそうです。
では軽ければいいのかと言うとそうでもないし。

腕で引く問題ですが、初心者はスナッチだろうがスナッチプルだろうが重たかろうが軽かろうが腕で引いてしまうことがあります。
プルから始めた方がより腕で引いてしまう癖が付くと考えられています。
じゃあどうすればいいの?スナッチからやればいいの?となります。
確かにスナッチなら肘を高く上げる意識が小さくなって、腕で引いちゃう感じは少なくなりそうです。
一方でプルから指導する人もいます。
いずれにしても悪い癖を付けてはいけません。

他になんかないの?となります。
ジャンプシュラッグはいいかもしれません。
0.1秒時点での速度が測れる加速度計でミッドサイスナッチをすると遅く出ることがありました。
ミッドサイスナッチプルでも同様でした。
おそらく動き始めを腕で引いてしまっていてバーが少し動いてしまっているのを加速度計が拾っているためと思われます。
そこで、腕を使わない意識を強くしてジャンプシュラッグをやってみたら良い数値が出ました。
脚も腕も使っているのに脚だけの方が速いというのは明らかに変です。
脚の問題ではなかったということで安心と言えば安心です。
もしこれが脚の問題だったとしたら、競技においてのハイパフォーマンスは厳しくなってしまうのです。
もしかしたらフォームの習得のためには、ジャンプシュラッグからスナッチ、ジャンプシュラッグからスナッチプルと進めていくといいかも?と思える一例です。

というか、プルかキャッチかもそうだけど、スタート位置も問題な気がしてきました。
当たり前ですが、床から始めるよりも膝から始めた方が手順が少ないし、ミッドサイなら
さらに少ないわけです。
ミッドサイからリフティングの練習を始めたら良いような気がしてきました。
キャッチかプルかを考えると、フワッと上げる感じのプルならプルでもいい気がするし、パンダプルのように肘を高く上げるようなプルならキャッチから始めた方が腕で引く癖が付きにくいような気がします。
ミッドサイからのシュラッグ、ミッドサイからのプル…、ミッドサイからのスナッチ。
色々考えられます。
やってみないと分かりません。

オリンピックリフティングはスタート位置、キャッチの高さ、キャッチの有無等で向上させたい要素が違います。
それぞれの種目で最適な重さで出来なければそれぞれの要素を最大限に向上させることが出来ません。
スナッチをすると腕で引いちゃうから種目を変えるなんてやってると最大限に強くなれないのです。

強くなる前に競技から引退になってしまいます。

可及的速やかに始めましょう。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?