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編集の現場から

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本ができあがるまでにはドラマがあります。一冊一冊に込められた編集者の熱い想いとともに、制作現場からのレポートをお届けいたします。
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#文庫

『いい湯じゃのう(一)』誕生秘話

PHP文芸文庫の最新刊『いい湯じゃのう(一)』が、好評発売中です。その発刊経緯を、担当編集者が語ります。 8代将軍・徳川吉宗は、じつは温泉好きだった――。これは史実として伝わっている話なのですが、吉宗の温泉好きの理由が、ひどい肩凝りに悩んでいたからだとしたら……しかも、それによって江戸幕府が転覆の危機に陥るとしたら……。現代を生きるわれわれにとっても、どこか親近感がありつつも、破天荒な設定で描かれたのが、風野真知雄さんによる「いい湯じゃのう」です。 つらい身体の凝りを癒す

『ふしぎ <霊験>時代小説傑作選』誕生秘話【番外編】~"ふしぎ"の不思議~

9月8日発売の『ふしぎ<霊験>時代小説傑作選』は、2017年11月刊の『あやかし』に始まる、現役女性作家による時代小説アンソロジー第9弾。今回は、シリーズ全冊が重版出来という快挙の"ふしぎ"を、元PHP文芸文庫編集者でもある広報担当者が語ります。 複数の作家による短篇集は当たり外れが激しく、うまくいかないことのほうが多いといわれています。にもかかわらず、シリーズ化されて、最新刊の『ふしぎ』まですべて増刷がかかり、累計29万部(9月15日現在)というのは稀有なケースといえます

『本所おけら長屋(十七)』誕生秘話!<番外編>

9月22日発売の『本所おけら長屋(十七)』は、累計140万部突破の人気シリーズ第17弾。今回は、畠山健二先生の初代担当編集者でもある広報担当者に、最新巻の魅力を語ってもらいました。 2013年7月の第1巻刊行以来、江戸は本所界隈の貧乏長屋を舞台に、"笑いと涙"の人情小説として人気を博してきた「本所おけら長屋シリーズ」。落語テイストのテンポのいい会話とやさしい文章で綴られた物語は、女性読者が6割を超え、小学生から高齢者まで幅広い年代に支持されてきました。 著者の畠山健二先生