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営業部長の読書日記

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書店巡回歴・三十数年、PHP普及局きっての読書家である営業部長アキラ――。店頭で自分の眼で見て、触って、買った本の魅力を語ります。
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#トルストイ

■読書日記〈第12回〉おろかな争いをしている余裕はない

春はさまざまな変化がありますね。私もご多分に漏れず、PHP研究所の京都本部から東京本部へと転勤しました。幸い仕事は変わらず、これからも読者や書店さんに本をお届けしてまいります。閉塞感の増す世の中で、弊社の書籍や雑誌が、みなさまのお役に立てれば幸いです。 ■3月26日 『生きることとしてのダイアローグ』⇒人も世界も〈対話〉で発展する『生きることとしてのダイアローグ』は、ロシア人思想家のミハイル・バフチンが唱えた「対話論」にフォーカスを当てた解説書です。バフチンは、ドストエフス

■読書日記<第11回>ノンフィクションとフィクションとのあいだ

地政学的リスクの高い中央ヨーロッパで戦争が始まりました。これによって、政治、社会、経済など、いろいろと世界の構造が変わっていくようです。国際的には、米英の相対的な地位が下がり、ますます中露の存在感が高まることで世界の多極化が進み、種々の軋轢が進むのでしょうか。とにかく、ウクライナ侵攻がアフガニスタン情勢のように泥沼化しないことを祈ります。 呑気に読書を楽しんでいいのだろうかと、後ろめたい気もします。困ったものです。 ≪今月の購入リスト≫ 『感染症としての文学と哲学』福嶋亮大