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リゾートしらかみで楽しむ冬の青森、雪景色

雪が見たい

 普段東京で生活をしていると、雪を見る機会が少ない。雪が積もっている景色なんて何年見ていないだろうと思い、「雪が見える場所へ行こう!」と心に決めた。

そんなときに色々調べていて見つけたのが、リゾートしらかみという観光電車である。リゾートしらかみとは青森から秋田にかけて延びている五能線沿線の絶景や食、文化を楽しめる観光電車だ。

しかし、公式サイトを見ても写真はどれも夏のものばかり。だからこそ、「この電車に乗って見える雪景色はどんなものだろう?」と好奇心を抱き、今回の旅程が決まった。

朝食のために市場へ向かう

 青森駅前のホテルに前泊で乗り込み、当日朝は6時に起床して準備をする。8時過ぎに青森駅を出発するリゾートしらかみを予約していたので、その前に朝食を済ませる作戦だ。7時過ぎにホテルを出発し、徒歩で目的地まで歩くこと5分、今回の目的地である青森魚菜センターに到着する。

朝は市場の方々も出入りしている。

歩き慣れない雪道を歩いて行かないといけないが、それでもすぐに到着できるほど近い点がありがたい。青森魚菜センターでは、自分の好きな海鮮の具材を選んで独自の海鮮丼を作ることが出来る。しかも、取れたて新鮮な海鮮を1,500円で味わうことができるのでコスパも抜群!

市場をまわって好きな具材を選んでオリジナルの海鮮丼を作ることができる。

昆布締めのヒラメは海の旨みがぎゅっと濃縮されたようで美味しかったし、イカは噛めば噛むほど甘みが増してくるし、ホタテは肉厚で噛むと口の中いっぱいに貝の風味が広がる。

これ以外にも市場内の各店舗で様々な海の幸が並べてあり、お店の方に聞くとおすすめの具材を教えてくれる。その時々の美味しい魚を選び、世界に一つだけの海鮮丼を作ることが出来るのでおすすめ。そして、朝7時から開いている点も観光前に朝食を楽しむことができるので本当にありがたかった。

リゾートしらかみで満喫する青森

 朝食をとりおわると7時40分ころになっていたので青森駅へ戻る。いよいよリゾートしらかみでの旅が始まる。今回乗るのはリゾートしらかみの中でも最も古くから活躍している「青池」だ。

「リゾートしらかみ 座席 おすすめ」で調べると、どのサイトも「A席がおすすめです!」口をそろえて言っていた。しかし、前日に予約しようとするとすべてのA席は埋まっていたので、今回はD席(A席と反対の窓側)を予約した。というわけで「D席だっていいんだぞ!」ということを証明してやろうと意気込んで青池とともに青森駅を出発する。

青森駅を出るとまさに豪雪地帯という感じの住宅街を抜けていく。雪が積もっていない部分を探す方が難しいくらいに屋根も地面も分厚い雪に覆われている。鶴ヶ坂駅、大釈迦駅を通過し徐々に街中を離れていくうちに、段々と建物が減り広野が一面雪に覆われた文字通りの銀世界の景色へと変わっていた。

しばらくすると吉幾三さんの車内アナウンスが流れ始める。わざとらしく方言を交えつつ見どころを解説してくれるが、そのわざとらしさすらも心地よく感じる。

電車はしばらく津軽半島のふもとを走っていたが、日本海に近づくにつれて景色が灰色に変わっていく。車窓からもはっきりと雪の降る様子が見えるようになり、鯵ヶ沢駅に着く直前で日本海の真横を通ったが、海の様子が全く見えないくらいに雪が降っていた。

青森駅を出てから2時間半ほど経ったころ、電車は千畳敷駅へ到着した。この駅では15分ほど停車時間が設けてあるので、千畳敷海岸を簡易的に散策することができる。雪こそ止んでいたが、強風の吹き荒れるホームに降り立ち、海岸線に向かう。荒波が打ち付ける岩場へ行って足元に押し寄せる波を見ていると、強い風やごぉーっとすべてを飲み込むような波音のせいで、ふとした瞬間に海へ引き摺り込まれてしまいそうな恐怖を抱いた。

そうこうしていると、「ぼっー、ぼっー、ぼぉーーー」という電車の汽笛が聞こえてきた。発車3分前の合図だ。その合図に呼応するように雪が降り始め、電車に戻って車窓を見やると雪が本降りになっていた。

観光旅も終わりを迎える

 その後も電車は海岸線に沿って右に左にうねりながら走っていく。座席越しに右側の車窓を見ると日本海が広がっているが、雪のせいで空と海の境目が朧げになっていた。

深浦駅近くの海岸をパシャリ。
D席からは撮れないので乗降口まで行って撮影。

深浦駅ではリゾートしらかみの橅が止まっており、青池と橅の両列車が並んで止まっている様子を見ることが出来た。

電車は青森から秋田へ進んでいくが、D席からの見どころの1つである白神山地は雪で見えなかった。リゾートしらかみを青森駅から秋田駅まで乗り通すと約5時間の旅となるが、今回は後半疲れてしまった。雪景色だと景色の代わり映えが分かりづらくなるため、次回行くならある程度事前に見どころポイントを予習して景観を楽しめる用意をしていこうと思う。以上がリゾートしらかみで楽しめる冬景色。夏以外の景色も楽しめるからおすすめだよ。

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