富士フイルムX-T4を借りました(PART-4)

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X-T3レビュー (PART3)の続きです。

夕暮れになり、暗くなってきたので明るいXF16㎜ F1.4に付け替えました。

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この上の写真はISO1600です。
高感度にもかかわらずコンクリートやレンガの質感がきっちりと写っています。
解像度もとても高くちょっとびっくりです。

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ガード下のお店です。居酒屋のようですね
提灯やランプの色合いが飛ぶことなくきっちり写りながら、黒つぶれもしない写りは本当に驚きます。
そして色合いもJPEG撮って出しでとても素晴らしいですね。

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まだ明るさの残る空と車のヘッドライトやビルの灯りが綺麗に写ることに本当に驚きます。
そしてXF16㎜ F1.4は隅々まで歪んでいません。

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実際はもっとずっと暗いのですが明るめに撮影してみました。
1/20ですが全く手振れしていませんし、ISO1000でもノイズ感がないですね。
驚くのは手前や奥のパネルの照明も真っ白にならずに写っていることです。

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逆に富士フイルムのカメラは比較的低感度な場合でも暗部ノイズは出てくるように思います。

でも等倍で観なければ気づきません。
このノイズ感がフィルム写真のような立体感を生んでいるようにも思います。

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縦位置の場合はバリアングル液晶でも
チルト式と大きな違いはないですね。
液晶の中心軸が光軸上にあるためと思います。

ただ開けづらいです(笑)

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XF16mm F1.4の開放で撮影。
玉ボケがきれいですね。
手振れ補正も強力にサポートしてくれるので少し不安定な姿勢でもきっちりと撮影できます。

そして相変わらず白飛びしない描写。

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夜景の色合いもとてもきれいですね。
そして明るいところから暗いところまでの写りがとてもきれいです。

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この写真もきっちり写っていますが、おやっと思ったことも。
正面のビルはきっちりと写っていますが、右奥のビルが少し流れているような描写に見えます。

手振れかなとも思ったのですが正面のビルはぶれていません。
ボケともちょっと違うような感じがします。

不思議です。

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ビルの中のイルミネーション。
こちらも右下の方だけぼけたように写っていますね。

ただこっちは近づいて撮影していますのでボケですね。

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カラフルなコートがあったので撮影。
ガラス越しですが、生地の質感もしっかり描写されています。

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輝度の高いLEDは白く抜けてしまうカメラも多いですが
X-T4はきれいに写し撮っていますね。
下の方がぼんやりしているのはボケだと思います。もう少し絞ったほうが良かったですね。

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高感度は意外ときれいに撮影されることがわかったのでXF16-55㎜ F2.8に戻してみました。

これISO3200ですが、本当にびっくりです。
すごく綺麗です。
一般的なAPS-Cカメラと比べると1段分高感度性能が高いように感じます。

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これもISO3200ですが、とてもそんな高感度とは思えないですね。
X-T4は高感度でもダイナミックレンジは十分広いように思います。
一世代前のフルサイズ並みです。

玉ボケもきれいです。

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これもISO3200.
つるんとした球体もざらつくことなく描写されているのに
本当に驚きます。
でも解像感が失われていない。
X-T4のノイズ低減処理はとても優秀です。


ISO3200で撮影した写真をいくつか載せます。

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X-T4のISO3200は常用で使えると思います。


1日使ってみてX-T4はとてもよいカメラだと感じました。
X-T3で気になっていた点がほとんど改善されています。

今回新たに搭載された手振れ補正は強力です。
X-H1よりも補正能力は高いと感じます。


画質は素晴らしいですね。

他の富士フイルムのカメラと同様JPEG撮って出しでも色合いはとてもきれいです。
X-T3と比べると少し暖色系にもどったのもいいですね。
JPEGそのままで十分だと感じます。


ダイナミックレンジも広く、光の描写がとても良いです。

高感度性能も高いです。ISO3200までは全く問題なく使えると思います。
日常的な撮影ならISO6400ぐらいまでは問題ないでしょう。

X-T3、X-H1で気になったバッテリーの持ちは、X-T3に比べて4-5割増でした。

昨年、X-T3は100枚ほどで電池がほぼゼロになりました。
X-H1は84枚で電源が落ちました。

今回、X-T4は156枚撮影できました。


これは、カタログスペックよりもずっと少ない数値ですが、これは自分の撮影の仕方が原因です。

慣れないカメラなので、途中画面を操作してメニューを操作すること時間が多かったです。

ファインダーをじっくり覗いて1枚ずつ撮影し、連射はしませんでした。

ミラーレスはファインダーを覗くだけでもバッテリーが必要ですので、ファインダーを長く除くと、どうしてもバッテリー持ちは悪くなります。

枚数は少ないですが、撮影可能時間は十分と思います。

今回、バッテリーが切れるまでのトータルの撮影時間は8時間ほどでした。
X-T4はバッテリー1本でほぼ1日撮れると思います。

本音を言えば、もう少し伸びるかなとも考えていましたが、X-T3からは確実に改善しています。

動画を撮ったりする場合や旅行などでもっと撮る場合でも、もう1本予備のバッテリーがあれば十分でしょう。

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続いて気になった点。


バリアングル液晶そしてAF-ONボタンの位置は改善が必要だと思います。
EVFも慣れないせいか戸惑うことがありました。

写真撮影に限れば、バリアングル液晶よりもチルト式の方がよかったと思います。
折角の3軸チルトをやめてしまったのはもったいないです。

X-Tシリーズは写真に振ってチルト液晶に回帰してくれるといいですね。


X-T4のバリアングル液晶のデザイン自体も改善が必要と思います。
手袋をしていると開けづらいのは、とても困りました。

バリアングル液晶とするならば、せめてS10のようにボディ下側が切れているともっと使い勝手はよかったと思います。


AF-ONボタンの位置はもう少し右側に寄っているとよいですね。
X-T3は右に寄りすぎていましたが、X-T4は遠いです。

電子ダイヤルとのバランスもあるので、難しい点もあると思いますが、親指AFを使う人には、使いづらいです。

今回は、途中からはAELとAF-ONを入れ替えて使っていました。
AELはちょっとした過ぎますが、指が比較的届きやすいです。


ボタンの形状なども改善が必要と思います。
EVFを除きながら操作するのが難しいです。
感覚でわかりづらく、ファインダーから目を離して黙視する必要がありました。
特に手袋をしているとまったくわからない。

この辺りももう少し改善されるとよいと思います。

EVFも気になりました。
全体として見やすいですが、レンズ構成の影響かちょっと目がずれると歪んでみえる感じがしました。
メガネをかけて覗くとさらに気になるかもしれません。

ピントの山も掴みづらいですね。

EVFの表示はコントラストが高すぎることもなく見やすいです。
でもピントは掴みづらい。

拡大しないでOVFのように使うとOVFよりもピントの山はわかりづらいと感じました。

AFがたまに後ろに抜けてしまうことがありましたがまったく気づいていませんでした。

もちろん拡大すればわかるのですが、そうすると撮影までの時間がかかりすぎます。
それなら一眼レフでもライブビュー表示でできてしまいます。

現時点ではまだまだOVFの方がすぐれていると思います。
そういう意味では像面位相差の使える一眼レフの方がいいですね。

全体として、X-T4はとても素晴らしいカメラだと思います。
レンズも特にXF16-55㎜ F2.8はとても気に入りました。

Xシリーズは、APS-Cセンサーですが高画質で高感度にも強い。
そしてレンズも素晴らしいのが多く、ラインナップも充実してます。

フルサイズに比べると小型で安価なのも魅力的です。

フルサイズミラーレスが話題ですがソニーを除くとレンズラインナップはまだまだですし、
レンズも大きく高価なものばかりです。

大きさ、価格、画質のバランスが良く、撮って出しJPEGの画質が素晴らしいX-Tシリーズはとても魅力的に感じました。


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