富士フイルム X-T3を借りました(PART 2)

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X-T3レビュー (PART1)の続きです。

再びXF35mm F1.4にレンズを交換しました。
X-T3はグリップが浅くシャッターボタンがボディの真上についているので
カメラをホールドしづらい気がします。
シャッターボタンだけでももう少し前に配置してあるといいのですが、
ストラップと干渉しそうになる場所にあることもあり
右手がどうも落ち着かない。
そうなるとズームリングも回し辛くなり、右手の甲が痛くなってきたので
単焦点に戻しました。X-T3で多く写真を撮る場合は、
バッテリーグリップか単にグリップをつける方が良いでしょう。


PART 1でも書きましたが、X-T3は輝度の調整が本当に非常に優秀です。
こういう反逆光気味の建物のシーンでも暗部から青空まで
綺麗に表現してくれます。
太陽を画面のすこし外に置いて撮影したらフレアが出ましたが、
レンタルしているレンズのプロテクターフィルターのせいかもしれません。
外さないように言われたのでつけたまま撮影しました。

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高感度時もX-TransCMOSセンサーのおかげで色ノイズは出ません。
解像度も高いままです。
ただ輝度ノイズは見受けられます。この写真も等倍では
壁面などがすこしざらざらとしていました。
富士フイルムのカメラは高感度に強いという印象を持っていたので
等倍で見た時に「おやっ」と感じました。
色ノイズが出にくいのでノイズリダクションを控えめに
しているのかもしれません。
いつも使っているカメラのように、感度を上げていくと
急激にノイズリダクションを強めていく設定よりはずっと好みです。

もう一点気になったのは色被り。この写真では壁がすこしグリーンに、
遠方の床はマゼンタに被っています。グリーン被りはWBのせいでしょう。
撮影時は基本的に「太陽光」の設定にしています。
ただ床はマゼンタ寄りですね。他の写真でも時々色がかぶっていることが
あったので、このあたりはxtrans CMOSセンサーの特性かもしれません。
色ノイズは出にくいけれど、独特のカラーフィルター配列が色被りを
発生させることがあるのかもしれないですね。
フィルムっぽいといえばフィルムっぽいです。

今回のX-Trans CMOS 4は位相差画素が非常に増えたので、
色のバランスを取るためにいろいろ調整しているのでしょう。
RAWの直接の出力だけで比較するとX-Trans CMOS 3より色が
くすんでいる感じがすることがあります。

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このレンズは本当に良く写ります。
スカイツリーの描写も素晴らしいですね。
上部のアンテナ部分に設置されているネットもきちんと表現されています。
シャッターの反応も良く、EVFで撮影していても撮りたい瞬間を
ピタッと抑えることができます。
ここでは、ちょうど飛んできた鳩をマンションとスカイツリーの中間に
配置しようとしてみましたがうまくいったようです。

とはいってもEVFは若干クセがあります。
まず露出。実際より明るく見えることがあり、EVFで撮影すると
アンダー気味になることがあります。
このカットの前後で数回経験しました。

それと画面のちらつき。MFで撮影するとチカチカとフリッカーのような
症状が出ます。これは店頭でも確認していたのですが、
ものすごく気になります。

AFで撮っていたり、MFでもシャッターボタンを反押しすると
チカチカは止まるのでソフトウェアの不具合なのかもしれません。

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XF35mmは35mm換算で50mm、標準レンズの画角になります。
余計なものを取り除いて歪みなくスナップしていくのに
とても使いやすい画角ですね。

明るいレンズで開放からシャープなので手振れ補正のないX-T3でも
シャッタースピードを稼ぐことができます。

ボケも非常に柔らかく綺麗ですね。

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X-T3は赤がとても綺麗に出ますね。特にこの写真のような
朱の赤は本当にきれいに写るなぁと思います。
これもPROVIAで撮影していますが少しだけアンダー気味にして撮影すると
色のりも濃厚です。

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少しだけピントが奥にいってしまいました。
X-T3は明暗差が大きい被写体の描写が本当に素晴らしいですね。
リサイズをしていますが、それ以外は何もいじらずに
シャドーからハイライトまでを綺麗に写し切れる
富士フイルムの設定は本当に素晴らしいです。

(PART 3に続く)

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