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チャレンジを殺す呪い

ありがたいことに、日々ビジネス上で色々な素晴らしい方にお会いし、ヒヨッコの若造ながら沢山の勉強をさせていただいている。

しかしその反面、たまに非常に会いたくないタイプの人に遭遇することがある。

それはどういう人かというと

「人の足を引っ張り、規則で縛り、失敗を怖がらせる人」

だ。

ババ抜きで言うジョーカーだ。

もう、こういう人に出くわしてしまうと、1時間くらいで全てのエネルギーを吸い取られる。

もう、カラッカラになってしまう。

例えると、ドラゴンボールで「おらに元気を」と言われて手をあげたら、いきなり全部の元気を吸い取られてしまったくらいのショックがある。

「うお、いきなり全部持ってったなコイツ」って感じだ。

彼らは、新しい発想やビジネスを聞いた瞬間に、まずリスクや失敗の危険性の話からし始める。

そして、最終的に「規則やルールもあって大変だから止めなさい」という話を説教口調でしてくる。

そして、なんだかんだ自分の遠い昔の功績や自慢話を押し付けてくる。

いや。

なんだよそれ。

あんたがチャレンジしなくなったからって、他人の足引っ張んなよ。

春なのにコタツでみかんでも食ってろよ。

って感じだ。

そういう人に会うたびに、

「ああ、こういう人たちがウーバーに規制をかけ、エアビーを違法化し、イノベーションを阻害して若者のチャレンジする足を引っ張る張本人なんだな」と思う。

また、1時間でこれだけテンションが下がるんだから、こういう人と毎日いる人はもう何の気力も無くなるだろうなと思う。

もう、ある種の呪いだよね。

そして、人の足を引っ張るタイプの人が、日本には非常に多い気がする。

政治家の汚職や芸能人の不倫、人が失敗した際の、ネットに溢れ返る酷い叩き具合とかを見れば分かるんじゃないだろうか。

日本は世界の平均と比べ、断トツに「起業に不安を持つ人」の割合が高いというGEMのデータが出ている。

けど、それは日本にいる足を引っ張る人の多さも比例しているのではないかと思っている。

「一度ジャンプの高さを制限されたノミは、その制限が無くなっても高く飛ぶことは無い現象」だ。

日本から視点を変えると、半年前中国のシリコンバレー深センに出張で行った際には、とても衝撃を受けた。

毎月1ヶ国以上は、海外に行かせていただいているけども、その度にいろんな発見がある。

こと中国・深センでは、そこの活気ある土壌に驚いた。

そこでは、色々なイノベーションやユニコーンが成長するために、当局はサービスやプロダクトの初期段階では一切規制をかけずに、ドンドン野放しにするそうだ。

中国人だから、勢いよくガンガンやる。

まじで彼らのスピードと即断、本質をゴリゴリ進む勢いはすごい。

そして、やっとビジネスが成長し、市場的にも温まってきた段階で初めて規制を敷いていくそうだ。

テンセント、ファーウェイ、DJI。

そうやって育った企業が、いまや世界の時価総額で日本のトヨタを遥かに超え、トップランキングにガシガシ食い込んでいるわけだ。

日本がナメてた中国が、今や世界では遥かに日本の企業を超えてきている。

長くなってしまったのでそろそろまとめると「もう僕ら日本人は足を引っ張り合ったり、規則の奴隷として生きてる場合じゃないよね」ってことだ。

上野千鶴子さんが、東大の入学式で話したスピーチが話題になっている。

「がんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください」

と。

この言葉に何でこんなに皆が共感したのかと考えると、結局人は自分1人で頑張れるほど強い存在ではないんだと思う。

誰かに励まされ、認められ、失敗しても勇気を貰い、そうやってまたチャレンジが出来る弱い存在なんだ。

少なくとも自分は、自分の言葉を誰かの足の引っ張り合いや落とし合いに使うんじゃなくて、これから始まる挑戦やチャレンジの後押しのために使っていきたいなぁと思う。

だって、自分が引っ張った誰かの足は、結局それは自分の足だったって、最後に気付くんだから。

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