英語教育でもプログラミングでもないこれからの時代の武器
いまや田舎で農業を営むおじいちゃんおばあちゃんだって当たり前にこのワードを聞く時代になった。
そう「人工知能」。
この人工知能が猛スピードで自己学習を進めて、爆発的に人間やテクノロジーを凌駕するポイントが2045年くらいに来るんじゃないかということがここ数年言われている。
この爆発ポイントが「シンギュラリティ」と言われてて、昔スピルバーグの「A.I」を観た時はへぇとしか思わなかったけど、もうリアルに目の前なのだ。
そうなってくると、AIは人間に指示されなくても自分で次の世代のプログラムを設計し、かつ今自分たちが「ホワイトカラー」的にこなしてる仕事はほぼ9割以上はなくなってくる。
だって当然なんだけども、正確性をもとめられる仕事やデータの分析、ファイリングや事務処理なんかは、圧倒的にコンピュータのほうが強い。
英語の翻訳もシステムを組むプログラミングも、突き詰めればAIで事足りてしまう。
「AIに仕事を奪われる論」は「ハーバード式●●」的な感じに多用されててうざいんだけども、たしかにAIが得意な分野の仕事は確実になくなると思う。
でも、単に奪われるだけかと言うとそうではなくて、昔工場でキャンディのパッケージ詰めを手作業でやってたものが大型機械に代わった時も、その詰める仕事自体は無くなったけど、他の仕事を人間はやるようになった。
要するに、AIで淘汰される仕事ももちろんあるけれど、そのとき別の仕事を人間はするようになるのだ。
しかしだ。
仕事が無くなった時に初めてそれを考えると、本当に何も仕事がない時代になっていくかもしれない。
だって、究極的には、いま人間が行っているすべての仕事の9割くらいはAIかロボットが可能じゃないかな?
つまり、「AIに仕事を奪われて他の仕事をしようとしたけど見つからない」って状況だ。
その奪われる量はキャンディの詰め作業よりもはるかに多い。
じゃあ、人間にできることは何だ?
いや、できることというよりも、そのAI爆発時代には、もやはAIに人間が支配されているかもしれない。
その時、人間がAIに勝てるもの、勝てる武器は何だ?
それは人間の「無駄」にあると自分は思ってる。
超効率的な無駄のないシステム、すなわちAIと無駄だらけの人間。
ここが逆に唯一の人間の武器になってくると思うんだ。
コンピューターにとって「感情」は無駄だ。
感情に振り回される必要も、喜んだり悲しんだりする必要もない。効率的なシステムにとって感情はむしろエラー要素だ。
コンピューターにとって「遊び」は無駄だ。
コストもかかるし、生産的には見えない。よって実行する必要のないプログラム、それが遊びだ。
コンピューターにとって「信じる」ことは無駄だ。
裏切りそうな人や未来を信じること、それは最大のリスクだし、システム全体に致命的なダメージを与えることになる。
そして、
コンピューターにとって「神」は無駄だ。
インプットや自己学習したデータでしか判断や実行をすることができないプログラムにとって、神は到底理解ができない概念だ。
つまりAIが作り上げる未来は、徹底的に「神」を排除した世界でもあると思っている。
でも、これらの究極の「無駄」にこそ人間が人間らしく生きる秘訣があると自分は思っているよ。
つまり、唯一人間にしか出来ない「無駄」が、人間の唯一の仕事であり武器になっていくんだ。
この「無駄」を突き詰められる人が、最も幸せで最も必要とされていく時代だ。
だから、
『人間らしく、思いっきり無駄に生きよう。』
ということで僕は来年も派手に無駄なことをしていきます。
みなさま、生温かく見守っていてください。
ええ、生温かくでけっこうです。
1年間お世話になりました。
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