【レビュー】SONY 85mm F1.8 SEL85F18って東京ディズニーリゾートでどのくらい使えるの?
今回は「SONY 85mm F1.8 SEL85F18」のレビューになります。
コスパ抜群の中望遠単焦点
このレンズは85mmと、中望遠と呼ばれる焦点距離の単焦点レンズです。
スマートフォンの望遠レンズよりも望遠側にあり、目の前の友達やテーブルの上の食べ物などを撮影するには向いていないので使えるシーンは限られます。
2021年9月現在で、Amazonの価格は59,545円、カメラのキタムラの中古価格では4万円台でも購入可能です。撮れる写真からすると、非常にコストパフォーマンスが高いです。
一般的にこういったレンズを購入する方は、人物ポートレートを撮るために使うと思いますので、もちろんその用途として抜群です(今回はその作例はないですけど)。が、今回は東京ディズニーリゾートでの作例ということで、真っ暗アトラクションを撮影するチャレンジに使ってみました。
過去、同じコンセプトで「【レビュー】SIGMA 30mm F1.4 DC DN Comptenporaryって東京ディズニーリゾートでどのくらい使えるの?」という記事を書いていますので、よろしければそちらの比較などもどうぞ。
どういうものが撮れるかという参考のため、今回も掲載写真は完全JPEG撮って出し、加工は一切していません。
カリブの海賊での作例
85mmという中望遠は、少し遠くのキャラクターやオブジェクトに迫る形で撮影できますので、35mmや50mmの単焦点とは異なり質感までしっかりと撮影できます。
写真と関係ありませんが、「いいなぁ~?気をつけてねぇとぉ」みたいな昔のセリフの方が好きだったんですけどね。だいぶ優しい口調になりましたね。
「立ってる人」です。
※これ以降、正式名称の分からないキャラクターは今考えた仮名で表現させて頂きます。分からないので…
映画版でも出てきた、「飲み物が体をすり抜ける人」です。
このあたりは暗い+赤いで非常に撮りづらいのですが、しっかりと撮れています。奥の骸骨さんのボケも良い感じですね。
こちらの写真、手前に刺さっている剣にピントが合っているのが分かりますでしょうか。
これまでは「全体が明るく撮れる」ことに感動していましたが、中望遠単焦点の場合、ただ写るだけでなくボケ表現まで攻めることができます。正直ものすごい楽しいです。
このシーン、実際にアトラクションに乗ったことがある方であれば分かるかと思いますが、ほぼ真っ暗闇です。キャラクターがいる場所としては最も暗いのではないでしょうか。
流石にディテールを追及されると厳しいものがありますが、まず撮れているというだけでものすごい、ということをお伝えしたかったのです。
少し前に話題になった、女性の人身売買シーンです。
非常に美しく撮れていますね。「SIGMA 30mm F1.4 Contemporary」でこのあたり撮影した時も感動したのですが、それ以上です。
火事のシーンにいる「帽子の人」です。
街を襲ったあと放火しているシーンだと思いますので、火事場泥棒みたいな感じですかね。
この写真はディテールまで素晴らしく写っており、背景のボケも合わせて非常にうまく撮れたなと自画自賛したくなるくらい気に入っています。
「豚と寝る人」です。
いや、正式名称は分からないのですが…
ホーンテッドマンションでの作例
アトラクション開始直後の「目が追ってくる廊下」の証明です。
普段この照明をしっかりを見ている人自体、そんなにいないんじゃないでしょうか。
晩餐会の誕生日ケーキを吹き消すゴーストの写真です。
乗り物の揺れや挙動の不安定のためこのシーンの撮影は相変わらずかなり難しいのですが、手前のゴーストはなんとかディテールも出ていますね。
ゴーストの立体感までしっかりと写っています。
美女と野獣 魔法のものがたりの作例
キューラインにあるコグスワースとルミエールです。
この写真のみ、あえてSuper35mmモードで撮影しています。APS-Cセンサー相当で127.5mm F1.8の焦点距離で撮影できますので、ちょっとした時には使うのもアリですね。
アトラクションがスタートしてすぐの晩餐会のシーンの天井の証明です。
やはり中央にあるベルやお皿たちに目が行きがちですが、上にはこんな巨大なシャンデリアがついていたんですね。
そして下の晩餐会です。手前のお皿たちに見事にピントが合っており、後方に座っているベルが良い感じにボケていますね。
アトラクションに乗ったことがある方なら分かると思います、割と高速で移動・回転しながらの撮影になりますので、撮影がとても難しいのですがしっかりと撮れました。
ベルの近くまで来たタイミングで撮影しました。
やはりしっかりと撮れます。この場面ではオートフォーカスを使っているのですが、価格から考えたら非常に高速できっちり合うので感動します。
次に「愛の芽生え」のシーンです。
ここは晩餐会のシーンよりもエリアが狭いため、先ほどの高速移動がより際立ち、これまで持っていたレンズ(TAMRON 28-200mm F2.8-5.6など)では全然撮れませんでした。
しかし、このレンズであれば撮れるんです。
このシーンは85mmだと少し狭く感じましたね。
ここは以上に明るいので、他の一般的なレンズでも撮影可能なシーンだと思います。
野獣がアレするシーンです。
このシーンはかなり暗いので撮影しようとするとベルの顔がまったく写らないということがよくありますが、非常に綺麗に撮影できます。
撮り慣れたこのシーンでも、やはりボケ感や服の質感などは圧倒的にこちらが良いですね。
結論:すっごい使える!
実は中望遠単焦点というものを東京ディズニーリゾートで初めて使いました。これまでの望遠ズームや高倍率ズームでは、85mmくらいでF5.0とかなっていたので、85mm F1.8の良さというものを改めて感じましたね。
結構ボケの綺麗さを褒めていた気がしますが、東京ディズニーリゾートにおいては、ボケの大きさよりも余裕のあるF値による暗所耐性、機会損失を防ぐ正確なオートフォーカスの方が遥かに重要です。そういった意味でも、純正レンズであるというのはやはり大きいです。
1つ持っておくとこれまで絶対に出来なかったような表現ができるようになるので、是非お勧めですよ。
Yuz.