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偈頌:知らないこと

あなたはきっと 知らないだろう

外に出ている 自分の光を

その光が わたしの心を

静かに あたためていることなど


特に今の若い日本人はそうだと思いますが、自分が周りに与えているポジティブな影響に関して、かなり多くの人が無自覚です。自分が周りに与える悪い影響ばかりを考えてしまって、勝手に自分の存在の価値を下げてしまいます。それは日本的文化、社会的に蔓延る自己肯定感の低さという病いが流行っているからかもしれません。そのような文化や社会から離れて、もっと身近な関係に目を向ければ、自分の存在というものをもっと豊かな存在として見れるのではないでしょうか。いきなり悲しい例えですが、急に自分が死んでしまったとして、周りの人はどうなるでしょうか。もちろん世の中も社会も変わりません。仕事場や学校だって、しばらくは困るでしょう。それでも何ヶ月かすれば何事もなかったかのように回っていきます。それが世の中の常だとしても、それでも、本当に何も変わらないのでしょうか?お世話になっている人、親友や家族やいろんな自分を支えてくれた人はあなたのことを忘れますか?そんなことは絶対にありません。ずっと覚えています。人によっては毎日自分のことを思い出してくれるでしょう。そう、我々は思っている以上にずっと必要とされています。その必要とは、何ができるとか何が得意だとか、実利的な話ではありません。それをまさに形容するならば光なのです。「自分は要らないのではないか」という気持ちが人生の辛い時期は、暗雲のように自分の心を覆うことがあります。そのこと自体が良くないことでは決してありません。しかし、そういうときこそ自分は実は光を放つ存在であるということを自覚してもよいのではないかと思います。
そして、わざわざ例を撤回するのも変な話なのですが、その自覚をするために、死ぬ必要はありません。今この瞬間、自分の存在を豊かに感じることはできます。周りに支えられていることを思い出すこと、そしてそれを感じることです。

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