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【日本版Liminal Space】探索症候群と夢の世界の決まり事

この部屋は静かで誰も居なくて、不気味だった。
でも、美しさを感じる。
そこは、孤独な世界。
そして、夢の中に居るような感覚だった。

この記事は以下の記事の続きです。
この記事を読む前にこちらを読んでいただくと、より楽しめます。


探索症候群

別名「迷子病」
見たことも無い風景を求めて、立ち寄ったことのない場所に足を踏み入れる。
知らない場所を歩いていき、遠くまで行ってしまう。
「そろそろ、引き返そう。」と思いながら。
歩き続けると、未知の世界に来てしまった感覚を味わう。
それでも、歩き続けると本当に引き返せれなくなる。
その時、あなたは現実世界から引き離される。
気づいたら、「夢の世界」に行きつく。
そこで、奇妙な物を目撃することになる。
最悪の場合、元の場所に戻れなくなる。

探索症候群は特に景色から芸術を感じる傾向がある人がかかりやすい病気と言われる。
また、迷子になった子供や発見された行方不明者にもよく探索症候群の症状が見られることがある。
それは夢遊病の一種とされている。

症例

男性(当時)10代

1998年 9月
彼は近所の風景を撮影していた。
撮影していくうちに立ち寄ったことのない場所に立ち寄った。
そこは静かな住宅街だった。
知っているようで知らない景色に彼は魅了されていた。
彼は探索が終わって帰ることにした。
しかし、迷ってしまって住宅街から出れなくなってしまった。
彼は住人に道を聞こうとしたがゴーストタウンみたいに誰も居なかった。

夢の世界

詳しいことは記事の冒頭に掲載している前回の記事を読んで下さい。

不気味なオブジェクトがきれいに置かれている。
そして、私を追うものが居る。

とある少女のメモより

探索症候群を発症した者が迷い込むとされる空間。
そこでは迷い込んだ者がさまようことになる。

そこに居ると、段々と眠気に襲われ夢を見ているような不思議な感覚に陥る。
そして、そこで見たものがまるで、幻覚のように思えてしまう。

迷い込んだ夢の世界には追跡者という脅威的な存在が徘徊している。
発症した人によっては目撃する追跡者の種類が異なる。

基本的に一人だけで夢の世界に取り残されることになる。
他に迷い込んだ人に会えることは絶対に無い。
そこではあなたに友好的な存在は居ない。

夢の世界のルール

夢の世界にはルールがある。
ルールを破ると、管理者という存在に罰せられます。

管理者は夢の世界の神様みたいな存在。
世界を管理し、追跡者を送り込む。
そして、迷い込んだ者を誠実な目で見ている。
ルールを破ったら、すぐに処罰を下す。

以下のルールは基本的なもの。
迷い込んだら、絶対にやってはいけない。

管理者は迷い込んだあなたを常に見ています。

  1. 追跡者とは戦ってはいけない
    あなたを追ってくる追跡者はあなたを殺そうとします。
    でも、命の危険があったとしても戦ってはいけません。
    あなたが追跡者を倒した場合、あなたはこの世界の管理者に罰せられます。
    もし追跡者に襲われたら、残念ですが諦めてください。

  2. 解読できない文章は諦める
    この世界にはあなたが読める言語で書かれた書物と未知の言語で書かれた書物があります。
    後者の書物は気になっても、解読してはいけません。
    解読を試みようとすると、余計に疲れますし、この世界の管理者に罰せられます。
    過度な好奇心はあなたを破滅に追いやります。

  3. 置いてある物は絶対に壊してはいけない
    この世界にある物が邪魔だとしても、気味が悪くても、絶対に壊してはいけません。
    そこにある物体は世界を構成する大事なもので、空間が所有権を持っています。
    置かれているものを壊したり汚すと、この世界の管理者に罰せられます。


この記事はフィクションです。
実際の人物・事件・病気とは関係ありません。

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