ゴーストがささやく
こんばんわ。サイコパス3 FI をアマゾンプライムで見たものです。性悪説についてメモしていたら、面白そうなブログ感想があったので私もノートします。映画の方はネタばれあります。
性悪説とは「人間が生まれ持った本性は悪であり、善の性質は努力や教育によって後天的に獲得される」というものである。
あるいは聖書には、人間は生まれもった本性(nature)として、神の道徳律に従うことができない性質(罪深さ)をもっている。
というような話があるそうです。(聖書なんて読んだことないのでネット調べなやつですが!)いかにも罪をテーマにするシビュラっぽい話が免罪体質の言葉として似たような説明がありました。
シビュラシステムが認識できない存在をどう扱うかについては、これまでのシリーズと同じもので、シビュラシステムの起源に迫るドラマだったんだなーって感じですね。
・人工知能(シビュラ)における教師データとして、ラウンドロビンやビフロストが存在していた。
・罪と罰を演じる上での必要悪としての存在、罪を犯した後にどうすれば社会復帰できるか。そして社会を維持できるか。
・免罪における才能とは、罪を許すために必要なものを持っているか。
免罪体質は生まれた環境に由来する。それゆえに生得的なものである。罪を憎んで人を憎まずという感じですね。逆に罪になることとはつまり、人や社会を憎むこと。ビフロストは犯罪ギリギリのラインで人を行動させることで、どこまでが意識できる罪になり、人間(狐)の生体データから犯罪係数を予想できるか。という教師データを作るのが仕事だったんだなーって。
カタカナ言葉が多かったからややこしいと思っていたけれども、人工知能の話に置き換えれば分かりやすかった感じ。まぁシビュラシステム本体にも脊髄反射みたいなのがあるのは面白かったですね。所詮は生物というか(笑)
あ、最後の霜月さんの扱いはよかったと思います。劇場でエピローグ見たかったなあああ!!!
さて映画の感想はさておいて…
『押井守のゴーストへの挑戦』が垣間見えたという話。これについては分かる気がするというか、IGの宿命であり押井監督の呪いでもある。だってパトレイバーは面白かったんだもの。人間ドラマとロボットの共存という意味では、人工知能と人間の共存も似たようなものですよね!(ぇ
サイコパスは元々が人工知能をテーマにしているから攻殻ほどの広大なネットの海を追いかける必要はないのだけれども、人工知能じゃなかったの!?みたいなところから、ちゃぶ台返しが始まってしまったわけで。1は最高の終わり方でしたよね。 虚淵さんはやっぱすごい。でもそこから冲方さん登場!!みたいになって小難しくなっていく感じ。いや私は好きですけどね。難しさがファンしか着いていけねえ!!ってなってますよね。
個人的には神山さんくらいのさっぱりした感じでいいと思いますが、人によって味付けが違うことって必要なことだから、これはこれで美味しいよねって味わうのが楽しみって感じですね。攻殻機動隊とどう向き合っていくか。これもまたゴーストとの戦いなのでしょう。
自分の命の使い方、魂のゆくえを考えるとき、肉体とは別のもの、存在しないゴーストについて考えなくてはいけない。ゴーストがささやくのだ。オリジナルで、面白いものを作れ!って。そういう意味ではとても良い作品だなあって思います。
次はこれだけウイルスが流行ったから、ウイルス系の作品が出てくるかなぁ。天変地異やパンデミックなウイルスに抗うためにオタクたちをどう教育するか。予測された事態に対して、集団行動を制限するために必要なものは何か。そこにどんなテクノロジーが必要だったか。んん~!ありそう!
それくらい近くて遠いSFってのが議論しやすくて楽しいですよね。
私にとってのゴーストは、子どもの頃の自分だったり、志半ばで死んでいった知人たちだったり、名前も知らないネットでの繋がりの記憶だったりします。彼らはいつだって、ささやきますよね。君は今のままでいいのか。
私には想像できなかった未来を見せてくれって。
自分のゴーストと向き合うことでしか、夢を追いかけることはできないんだって思います。私は現実を見なさ過ぎというか、蔑ろにしがちなんですけどね!そうやって今日も夜更かししてしまった。
おやすみなさーい。
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