【就労移行】元利用者が4ヵ月で簿記2級を合格するまでの道のり

みなさん、はじめまして。
私は就労移行支援事業所のスタッフSです。

事業所で簿記の授業を行っています。

そんな私は元々、就労移行の利用者でした。
ExcelやWordだけでなく、プログラミングや簿記の訓練を行ってきました。

簿記の訓練では、自分なりに試行錯誤を繰り返し、4ヵ月で簿記2級に合格することができました。

そこで、簿記を取得するメリットや実際に行った勉強方法を書いていきたいと思います。

取得するメリット


就職で評価される。


簿記の知識は、経理で実際に仕訳をするときに使います。
そのため、事務職を受ける際には評価されることが多いです。

また、簿記は左右で仕訳をしていくという独特な考え方やたくさん数字を使うので、苦手な人が多いです。
その中で、簿記が出来ることを資格で証明出来たら、就職で有利になります!

簿記の資格を持っていることで、面接で評価されたという人を何人も知っています。
資格を持っていなくても、勉強しているという事実を伝えるだけでも評価してもらえることもあります。

数字に強くなる。

簿記はとにかく数字を使います。
単純に数字を科目に当てはめるだけでなく、利息や月割り計算も行います。
そのため、学習を進めていくにつれて、数字に慣れていきます。

2級の学習を終える頃には、数字のカンマを見て、すぐに桁数が分かるようになりました。


会社の決算書が読めるようになる。

簿記では貸借対照表と損益計算書を修正するという問題がほぼ100%試験で出ます。

問題の対策を行っていくうちに、実際の決算書も読めるようになります。
そのため、優良企業が自分で見つけやすくなります。

これは投資をする人だけでなく、就職活動を行う人にとっても非常に役に立ちますね!

また、自分の会社がどれくらい利益を出しているのかや人件費や商品の原価が分かるようになります。

仕事で役に立つこと間違いなしです。

学習方法

1か月目(簿記3級中心)

最初は簿記という言葉は知っていましたが、何をするのか全く分かりませんでした。
なので、最初の1週間ぐらいは、簿記の概略をつかむために「初めての人の簿記入門塾」を読みました。

この本は、簿記ってどういうこと?具体的には何をするの?ということから説明しています。

損益計算書、貸借対照表、資産や負債などの簿記用語も分かりやすく書かれているので、とても読みやすい本でした。

上記の本を読んだ後、Youtubeでふくしままさゆきさんの動画を見ました。

この方は簿記界隈では非常に有名な方で、簿記を取得した人なら誰もがお世話になっていると思います。それぐらいわかりやすい内容になっています。

動画では実際になぜそうなるのか?ということをきちんと説明しています。
なので、簿記の内容を理解をして学習を進めることができました。
その結果、難しい問題を解くことができるようになりました。

また、私が利用していた就労移行支援事業所には簿記講座がありました。
実際に経理の実務経験がある方が簿記3級の授業を行っていました。
授業の内容は、「スッキリわかる簿記3級」を使用して、テキストの解説をして問題を解いていく形式でした。

授業を受けた後は、スッキリわかるの間違えた問題を復習して、試験前にはすべての問題を解けるようにしました。

隙間時間には以下の仕訳アプリを使用しました。

このアプリの問題を100%正解できるまでやりました。

ふくしまさんの動画をすべて見終わって、スッキリわかるの問題も90%ほど解けるようになったあとに、過去問をやりました。

過去問はインターネットで配布されています。
過去3回分の過去問を解き、試験前に間近の2年分をやりました。

最初、過去問を解いたときには、80点ぐらいだったと思います。
最終的には、過去問や問題集の復習をして90点以上取れるまでやりました。


3級の学習の手順としては、以下の通りになります。

  1. ふくしまさんの動画をみる。

  2. 就労支援の簿記講座を受ける

  3. 簿記講座で間違えた問題を復習する。

  4. 隙間時間で仕訳アプリをやる。

  5. 過去問をやる。

問題集を1冊完璧な状態までやりこみ、過去問をやれば合格できます。

2か月目~4か月目まで(2級学習)

2級も同じ勉強法で学習しました。
しかし、2級に関しては、就労移行支援事業所での授業がありませんでした。
なので、ふくしまさんのテキストと動画を中心に学習を進めました。


2級になると、難しい項目がかなり増えてきます。
具体的には、商業簿記だと連結会計やリース取引、有価証券など
工業簿記では、標準原価計算やCVP分析などが挙げられます。
どれも試験で非常に出題されるのですが、最初は意味不明なことが多いです。
そこをふくしまさんの動画とテキストは、難解な所も徹底的にかみ砕いて解説しています。
なので、誰もが理解できる形になっています。
私は連結会計の未実現利益や非支配株主持分、税効果会計の損金と益金の箇所は自分が説明できるようになるまで繰り返し読みました。
それが合格につながったと思います。

さらに追加でパブロフの総仕上げ問題集を解きました。

この問題集は実践的な問題が多く、実際試験でのメモの仕方や図の書き方なども学ぶことができます。
私は過去問を解く力が身についたなと感じています。

また、アプリで商業簿記の仕訳問題を繰り返しやりました。


工業簿記に関しては、図を書いて解く問題が多く、問題集で解く練習をした方が良いと感じたので、アプリはあまりやりませんでした。

ふくしまさんの動画を一通り見て、総仕上げ問題もすべて解き終わった後に過去問をやりました。

簿記2級は難しく、最初は50点や60点が多かったです。
間違えた問題を復習したり、総仕上げ問題を90%以上解けるようにしたら、過去問で80点以上安定して取れるようになりました。

1日の勉強時間は3~5時間ぐらいやっていました。
3級は1カ月、2級は3カ月ほどかかりました。


1回目の受験(ペーパーテスト)

私が受験したのは、2021年の2月に行われた第157回の試験です。
午前に簿記3級を受験し、午後に簿記2級を受験しました。

会場の雰囲気は、コロナ対策で席が離れていて、静かな雰囲気でした。
大学受験の時に似ていたなと感じました。

簿記3級

簿記3級の時間は90分でした。
この回の簿記3級の問題は難しくなく、30分ほどで解き終わったとおもいます。
10分ほどすべての問題を確認して、部屋から退出しました。
結果は98点を取ることができました。
文章を読んで、適切な用語を選択する問題が出て、そこで間違えてしまいました。
用語は完全には覚えていなかったので、問題を見た時は焦りました。

簿記2級

午後から簿記2級が始まりました。2級も時間は90分でした。
簿記2級は非常に難しかったです。
簿記3級とは比べものになりませんでした。
連結会計もですが、一番難しかったのがリース取引と固定資産の問題でした。
5つぐらい固定資産を減価償却してなくてはいけない問題で、時間が足りませんでした。
結果は65点で不合格でした。
固定資産台帳と連結会計で間違いが多く、他の問題も少しずつ間違えていました。

あと少しで合格だったので、結果をみた1週間後ぐらいにネット試験を受験することにしました。

ネット試験を受験するまでは、連結会計と標準原価計算、減価償却、リース取引を復習しました。

2回目の受験(ネット試験)

ネット試験は紙の試験と比較すると簡単に感じました。
時間が60分で、問題をすべて解き終わったのが40分ぐらいでした。
結果は90点ぐらいだったと思います(正確な点数は忘れてしまいました…)。

基本的な問題が多かったので、問題集の仕訳問題をきちんと解くことができれば、合格できるなと感じました。
過去問は80点ほど取れたところで、試験を受けました。

取得した感想

2級は覚える事が多く、学習にかなり時間がかかってしまいました。
その分、取得できた喜びは大きかったです。

簿記の学習のポイントは

  • なぜその仕訳になるのかを理解する。

  • 苦手分野を作らない。

  • 使用した問題集を完璧にする。

上記のことを意識して、学習をすることができれば、合格にぐっと近づきます。
理解して、暗記するという学習法は、多くの資格試験の勉強法でも活用できるので、参考にしてみてください。

さいごに

ここまで、読んでいただきありがとうございました。
簿記を受験する方が少しでも増えたらうれしいです。

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