薬局の利用・薬剤師に関する世論調査(令和2年10月調査)【後編】
2021年2月12日、「薬局の利用に関する世論調査(内閣府)」が公開されました。
本稿では「かかりつけ薬剤師・薬局に求める役割」「健康サポート薬局に求める役割」「薬局の利用に関する広報啓発」について紹介します。
「健康への意識」「お薬手帳の利用」「薬局薬剤師への相談・満足度」については前編をご覧ください。
※本稿および本稿中の図表は「薬局の利用に関する世論調査」(内閣府)をもとに株式会社ファルモが作成しています。
誤り等を発見された場合、下記までご連絡ください。
株式会社ファルモ note運用チーム sales_ph_401@pharumo.jp
4-(1) かかりつけの薬局・薬剤師を決めているか
「かかりつけ薬剤師・薬局を決めている」人は7.6%、
「薬局は決めているが、かかりつけ薬剤師は決めていない」が18.4%、
「病院や診療所ごとにその近くにある薬局に行く」が57.7%で最多でした。
年代別に見ると、年齢があがるにつれてかかりつけを決める割合が大きくなるものの、どの年代でも「病院や診療所ごとにその近くにある薬局に行く」が最多でした。
4-(1)-ア かかりつけ薬剤師・薬局を決めた理由
「信頼できる薬剤師であるため」が49.7%で最多、
「服用している全ての薬の飲み合わせについて確認してくれるため」が44.9%、
「生活状況や習慣などを理解してくれた上で、薬についての説明などをしてくれるため」が36.1%と続いた。
4-(1)-イ かかりつけ薬剤師・薬局を決めて良かったこと
「生活状況や習慣などを理解してくれた上で、薬についての説明などをしてくれたこと」が52.4%で最多、
「服用している全ての薬の飲み合わせについて確認してくれたこと」が46.3%と2番目に多かった。
4-(1)-ウ かかりつけ薬剤師を決めていない理由
「かかりつけ薬剤師を決める利点がわからないため」が24.6%で最多、
次いで「かかりつけにしたい薬剤師が見つかっていないため」が22.1%、
「薬局を利用する機会が少なく、必要性を感じないため」が20.4%と多い。
4-(1)-エ 薬局を一つに決めていない理由
「病院や診療所ごとにその近くにある薬局を利用する方が都合がよいため」が74.0%で最多でした(圧倒的!)
次いで、
「薬局を利用する機会が少なく、必要性を感じないため」(29.0%)、
「一つに決める利点がわからないため」(15.2%)となります。
4-(1)-オ かかりつけ薬剤師・薬局の利点への関心事項
「服用している全ての薬をまとめて管理し、薬の重複や副作用を確認」が58.9%と最多。
「緊急時の開店時間外の調剤」(24.0%)、
「薬についての開店時間外の電話などによる相談への対応」(18.7%)と続いた。
4-(1)-カ かかりつけ薬剤師・薬局を決めたいと思うか
「かかりつけ薬剤師・薬局を決めたいと思う」が21.0%、
「調剤してもらう薬局は一つに決めたいと思うが、かかりつけ薬剤師は決めたいと思わない」が29.3%、
「調剤してもらう薬局もかかりつけ薬剤師も決めたいと思わない」が40.1%で最多。
性別では「調剤してもらう薬局は一つに決めたいと思うが、かかりつけ薬剤師は決めたいと思わない」は女性で、
「調剤してもらう薬局もかかりつけ薬剤師も決めたいと思わない」は男性で、それぞれ高かった。
年齢別では「調剤してもらう薬局は一つに決めたいと思うが、かかりつけ薬剤師は決めたいと思わない」は60歳代で、
「調剤してもらう薬局もかかりつけ薬剤師も決めたいと思わない」は30歳代で、それぞれ高かった。
5-(1) 健康サポート薬局の認知度
「よく知っていた」が1.5%、
「言葉だけは知っていた」が6.5%、
「知らなかった」が91.4%と最多(圧倒的!!)
年齢別では「知らなかった」の割合が18~29歳で99%(!)、
30歳代で95%と高い。
5-(1)-ア 健康サポート薬局の認知方法
健康サポート薬局を知ったきっかけは
「薬剤師など、薬局の職員」が37.9%で最多。
「医師や看護師など、病院や診療所の職員」が27.6%、
「家族・友人・知人」も10.3%と比較的多い。
5-(1)-イ 健康サポート薬局への相談経験
健康サポート薬局をよく知っていた29人のうち、健康相談の経験が
「ある」は31.0%、
「ない」が62.1%と多い。
5-(1)-ウ 健康サポート薬局の取組への関心事項
健康サポート薬局への関心では
「土・日曜日も相談に対応」が41.6%で最多、
「健康維持や向上の専門知識を持っている薬剤師が相談対応」が40.5%、
「相談内容に応じて、連携体制を取っている地域の病院や診療所、介護施設などを紹介」が40.5%と高い。
5-(1)-エ 健康サポート薬局で相談しようと思うか
健康サポート薬局へ相談しようと思うかという質問に対し、
「思う」が31.3%、
「思わない」が61.4%と多い。
5-(1)-オ 健康サポート薬局で相談しようと思わない理由
健康サポート薬局で相談しようと思わない理由は、
「健康の相談は病院や診療所にするため」が58.4%と最多、
次いで「健康サポート薬局の情報がないため」が39.9%と高い。
6-(1) かかりつけ薬剤師・健康サポート薬局の効果的な広報啓発
かかりつけ薬剤師・健康サポート薬局の普及のために、
どのような広報啓発が効果的と思うか聞いたところ、
「病院や診療所の職員からの情報提供」が54.8%と最多、
次いで「薬剤師など、薬局の職員からの情報提供」(42.1%)、
「テレビ・ラジオによる広報」(42.0%)などが高かった。
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