みんなが手洗いをしっかりやると

 おはようございます。やくそうです。
日々の生活が色々と制限され、少し不自由な暮らしになって半年以上が経過しています。もとの生活に戻りたいと思う方も多いでしょう。また、もとの暮らしには戻れないのかと落ち込んでいる方も多いでしょう。

 手洗い、マスク、人混みに行かない。
これだけで生活の多くが変わってしまった。今まで楽しんでいたことができなくなってしまった。しかし、今まではやっていた各種感染症の患者さんが大きく減っています。

こちら、国立感染症研究所の感染症発生動向調査週報データを見られます。週報自体はpdfファイルです。突発性発疹以外は大きく減っています。

感染数が減ることにより、恩恵を受けている人がいます。

 この方はがんの患者さんです。がんは免疫の機能が暴走する疾患で、抗がん剤治療により免疫の機能を抑えます。がん細胞のみに働きかけるような治療法を目指しているのですが、今の時点では通常の細胞もやっつけてしまいます。そのため感染症にかかりやすく、かかると重症化しやすいものもあります。免疫の機能に制限があるため、患者自身で取りうる選択肢が少ないです。そこで、他の皆さんで感染症が流行っていない状態を作り出すことが効果的です。
 今はまさに、感染症が流行っていない状況になっています。そのため、「病気になってから今が一番体調が楽」とつぶやいています。
がん患者だけではありません。臓器移植やリウマチ、重度の尋常性乾癬やアトピーなどで、免疫抑制剤を飲んでいる人はたくさんいます。うまくマスクを付けられない小児、発達障害の人、認知機能の低下した人や高齢者。肌の弱い人。

 手洗いなど手間がかかりますが、そうすることで、知らない誰かのためになっています。それなら少しは前向きに慣れるかもしれません。もしかしたら、知り合いの知り合いの知り合いの健康のためになっているかもしれません。

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