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脊椎分離症と二分脊椎症の違い

脊椎分離症

 椎体(背骨本体)と後ろ側の椎弓にひびが入るなどして、分離した骨折の一種を「脊椎分離症」という。
 椎弓と椎体は通常2か所でつながっているが、どちらも骨折してしまうと「すべり症」に移行しやすくなり、分離症が原因のすべり症は「分離すべり症」と呼ばれている。
 ※すべり症は、分離症が原因でない場合もある。
 正常な脊椎が以下の図。

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 以下が、脊椎分離症とすべり症の図。

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 この脊椎分離症は大半が疲労骨折であり、骨が成熟していない少年期にスポーツで腰部に繰り返し負担がかかることで発症するといわれている。

二分脊椎症

 二分脊椎症の特徴は以下の通り。
 脊椎の一部が欠損し、文字通り二つに分かれてしまう先天性形成不全。
 好発部位は腰椎や仙骨辺り。
 欠損した部分から脊髄が逸脱し、背中に瘤が出来る「潜在性(閉鎖性)」と、皮膚から脊髄が露出している「顕在性(開放性)」があり、後者は重度の神経障害(下肢麻痺、排泄障害など)や水頭症などを合併し、予後不良の場合が多い。
 潜在性は何も症状がない場合が多い。

仕事より趣味を重視しがちな薬局薬剤師です。薬物動態学や製剤学など薬剤師ならではの視点を如何にして医療現場で生かすか、薬剤師という職業の利用価値をどう社会に周知できるかを模索してます。日経DIクイズへの投稿や、「鹿児島腎と薬剤研究会」等で活動しています。