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「バルプロ酸Na徐放錠 1錠 1×朝食後 ○○日」という処方がきたら、調剤するのは デパケンR®︎?セレニカR®︎?

 2019年12月より、デパケンR®︎とセレニカR®︎の一般名はそれぞれ「徐放錠A」、「徐放錠B」となった。
 ※あくまでも「徐放錠」の話なので、普通錠にAやBの分類はない。

 徐放錠AとB・・・つまりデパケンR®︎とセレニカR®︎は作用の持続時間が異なるため、添付文書錠の1日用法が前者は「1日1~2回」、後者は「1日1回」となっている。

 セレニカR®︎にはジェネリックはないが、デパケンR®︎には複数のジェネリック品があるため、処方は一般名でなされることも少なくない。
 しかし、処方箋にはAやBの区別は記載されないという(メーカーDI等各所に確認)。
 処方箋上の用法が1日2回なら、徐放錠A(デパケンR®︎)だと推測できるが、1日1回だとどちらの製剤かわからないため、疑義紹介が必要になるだろう。

 ただし、以下の様な考え方も可能。
 セレニカR®︎にはジェネリックがないため、そもそも一般名処方ができない。
 よって現時点(2019年12月)では、「一般名処方=徐放錠A」と考えて良い。

仕事より趣味を重視しがちな薬局薬剤師です。薬物動態学や製剤学など薬剤師ならではの視点を如何にして医療現場で生かすか、薬剤師という職業の利用価値をどう社会に周知できるかを模索してます。日経DIクイズへの投稿や、「鹿児島腎と薬剤研究会」等で活動しています。