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緊急避妊薬に関する注意事項等まとめ

注釈)見出し画像は「妊娠」を表すマーク(ポーズ)です。この記事自体は避妊に関するものですが、本来妊娠は素晴らしいもので、避けるべきものではないことを主張すべく、あえてこの画像としました。愛を育むのにセックスは大切な行為ですが、そこには「責任」が伴います。安易な避妊に走らぬよう、十分な準備と注意をした上で愛を育んでください。

 レボノルゲストレル=LNG-ECP(Levonorgestrel-Emergency Contraceptive Pill)

 避妊できる確率は、妊娠が心配な性交渉から48hr以内に服用した場合で85%といわれる。
 24hr以内に服用すれば95%、72hr以内なら約60%らしい。
 早く飲めば避妊率を高められるが、いずれにしても避妊率100%ではない
 ※ノルレボ®販売時の事前質問票には「内服しても1~2%妊娠のリスクがある」と明記されている。

 72hr以降経過しても120hr以内であれば、IUD(Intrauterine device・子宮内避妊用具)の使用で避妊率を高めることができる。
 銅を付加したIUDであれば精子の運動を抑制することができると言われており、さらに避妊率を高められる。
 ただし、ノルレボ®と違い、薬局で購入は不可。婦人科等で診察が必要。

※プロゲスチン放出型IUDを「IUS(Intrauterine system・子宮内避妊システム)」という。

 ECP購入希望者が薬局スタッフに「緊急避妊薬をください」とは言いだしにくいので、「非言語的意思表示」の方法があれば好ましい。
 例えば文字を指さす、カードを提示するなど。
 事前に電話連絡してもらっておいて、来局された時に氏名だけ言えば対応してくれるという方法でもいいだろう。

 この「ノルレボ®」は、副作用はないと言われている。
 しかし有効成分はレボノルゲストレルで、「黄体ホルモン剤」には違いないので、頭痛や吐き気、腹痛など軽微な体調不良は出るかもしれない。

 ノルレボ®服用後、2hr以内に嘔吐した場合はもう1錠服用しないと十分な効果は期待できない。

 内服後、3週間して月経がないときは、妊娠検査をした方がいい(事前質問票に記載あり)。

情報元)京都大学SPH 健康情報学 薬局情報グループ

仕事より趣味を重視しがちな薬局薬剤師です。薬物動態学や製剤学など薬剤師ならではの視点を如何にして医療現場で生かすか、薬剤師という職業の利用価値をどう社会に周知できるかを模索してます。日経DIクイズへの投稿や、「鹿児島腎と薬剤研究会」等で活動しています。