王国-あるいはその家について-
「海に浮かぶ映画館」で観た草野なつか監督の『王国(あるいはその家について)』の感想です。前書きは付録です(笑
「王国」について
白地に黒のタイプフェイスで「Narahara」と記されただけのシンプルな表紙、タイトルは「王国」。写真家奈良原一高の初期の作品を集めたものです。写真集は北海道のトラピスト修道院、和歌山の女囚刑務所、長崎の端島(通称軍艦島)で撮影された写真が納めらており、それぞれが「沈黙の園」「壁の中」「人間の土地」と題されています。いずれも日常的な世界と隔絶した特