halくん

自分が観た映画や芝居についての感想を主に、Twitter に投稿するには長過ぎる文章を…

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自分が観た映画や芝居についての感想を主に、Twitter に投稿するには長過ぎる文章をこちらのnote に書いていきます。書く事で記憶が補完されたり新しい発見があることを願って、とりあえず始めてみます。

最近の記事

◎リアリズムから遠く離れて-『サド公爵夫人(第二幕)』

SCOT (原作:三島由紀夫 演出:鈴木忠志) サド公爵夫人・ルネ:佐藤ジョンソンあき モントルイユ夫人:齊藤真紀 アンヌ:木山はるか サン・フォン伯爵夫人:内藤千恵子 作家:加藤雅治 吉祥寺シアターは、当時同じような若者の街として人気のあった下北沢に対して、演劇面で大きく立ち後れていた吉祥寺に芝居を根付かせようという意図のもと建設された(←独断と偏見ですw)単館劇場で、今はなきバウスシアターと並んで吉祥寺に文化的色合いを添えた功績は大きいと言えるでしょう。その吉祥寺シア

    • 王国-あるいはその家について-

      「海に浮かぶ映画館」で観た草野なつか監督の『王国(あるいはその家について)』の感想です。前書きは付録です(笑 「王国」について 白地に黒のタイプフェイスで「Narahara」と記されただけのシンプルな表紙、タイトルは「王国」。写真家奈良原一高の初期の作品を集めたものです。写真集は北海道のトラピスト修道院、和歌山の女囚刑務所、長崎の端島(通称軍艦島)で撮影された写真が納めらており、それぞれが「沈黙の園」「壁の中」「人間の土地」と題されています。いずれも日常的な世界と隔絶した特

      • 坂道を登って「嵐電」がやってくる!

        「嵐電」は四条大宮と嵐山をつなぐ京都の路面電車で、沿線には京都最古の寺「広隆寺」に加え太秦映画村で知られる東映の撮影所も位置しています。映画『嵐電』はこの京福電鉄嵐山本線、通称「嵐電」を舞台装置に三組の男女の恋を描いていきます。監督は『ジョギング渡り鳥』の鈴木卓爾。(以下敬称略) 物語について 「行き違い駅」と書かれた小さな看板と、上り下りの最終電車がすれ違い静寂が訪れた夜の踏切に「最終電車が行ってしまったね〜」「これからは私たちの時間ね〜」という声が流れる不思議なプロロー

        • 砂漠に種を撒くように

          初めまして、hal くんです。これから、自分が観た映画や芝居についての感想をこちらのnote に書いていこうと思います。 書くことで自らの記憶を補完したり言葉にならない想いに気づいたりすることはとても大事なことのような気がします。砂漠に種を撒くような終わりの見えない行為かもしれませんが、とりあえず始めてみます。最初の投稿は『嵐電』という映画について。よろしくお願いします。

        ◎リアリズムから遠く離れて-『サド公爵夫人(第二幕)』