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6月3日(水)〜7日(日) 泣ける本格

6月3日(水)

佐藤さんとスタジオでバンドの練習。27日にやるイベントに向けて、アコースティック編成をやってみたくて、アコギとカホンでやってみた。
アコースティックでもそれなりなものになってる気がしたけど、なんか急にアコースティックデュオみたいになったのがおかしくて笑ってしまった。
イベントはこれです。コロナ時代のクリエイターはどうやっていくべきかみたいなことを話します。

そのあとは、「ほしのこえ」を見てください、というリクエストが読者からあったので、見てみた。
うーん、「天気の子」を見たときも思ったけど、やっぱりあまり自分の好みではないな。言葉がすべて、他者に向けるものじゃなくて、全部モノローグでしかない感じがする。人と人とがぶつかり合わなくて、人と人との間に齟齬がないので、ドラマの素となる齟齬を起こすために、世界規模の破滅とかを持ってこざるを得なくて、それがセカイ系というやつなのかな。しかし「天気の子」と同じようなことをやってて、それが20年ぐらい一貫してるのはすごい。絵は綺麗。

佐藤さんと本格ミステリについて話した。島田荘司の話とか。
御手洗潔と石岡くんを始め、有栖川有栖と火村英生とか、京極堂シリーズとか、ミステリとBLの相性がいいのはなぜなんだろう。それは遡ればホームズとワトソンまで行くんだろうけど、なんでも知ってる名探偵役と、なにもわかってない助手役、という関係性が、性的な意味でもぐっとくるのだろうか。

あとは、今度僕らがやる配信ライブの参考にしようとして、ユーチューブでいろんなスタジオライブの動画をだらだら見たりした。全然センスがない動画を見るとイライラするんだけど、かといって若くて才能のある人の動画を見るとちょっと落ち込んでしまう。
最終的にはフジファブリックの動画を見て、志村かわいいなー、とか言ってた。才能がある人でも、死んだ人は安心して見れるのかもしれない。


一人になってから、今日の話に出てきた島田荘司『数字錠』(『御手洗潔の挨拶』に収録)を読んでみた。とてもよかった。泣ける本格。
名探偵が奇矯な行動をするというのは本格ぽいんだけど、その奇矯さがただの飾りではなくて、人間ドラマを描く材料になっている、というのがとても綺麗で上手い。いいな。

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