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【世界でいちばん貧しい大統領】ホセ・ムヒカ

ご購読ありがとうございます。

今回は私が中南米に憧れるきっかけとなった

『世界でいちばん貧しい大統領』

である、ホセ・ムヒカ大統領について書きたいと思います。

持続可能な開発会議(Rio+20)

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ホセ・ムヒカ大統領を一躍有名にした出来事といえば、

2 0 1 2 年 6月20日から22日に開かれた国連の

『持続可能な開発会議(Rio+20)』

でノ ーネクタイにジャケットというラフなスタイルで演説を行い、

これが

「もっと も衝撃的なスピーチ」

として世界に拡散されました。

リオ会議では各国首脳が集まり、地球の未来を議論し合う場なのに、

各国首脳は自分のスピーチを終わらせたら、一人一人と消えて行ってしまいました。

世界中から何時間もかけてこの場に来ているのに、他の人の話は聞かず自分のスピーチで済ませている代表者が多いリオ会議でした。

ウルグアイのような小国の大統領は最後の演説者でした。

彼のスピーチの時にはホールにはほとんど誰もいません。

そんな中、カメラの前で残したスピーチは、その前まで無難な意見ばかりをかわし合う他の大統領とは打って変わって、赤裸々に思っていることを語っています。

世界で最も「貧乏」な大統領と言われているエル・ペペ(愛称)が世界に対してどんなメッセージを残したのでしょうか。

ムヒカ大統領プロフィール

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■1935年生まれの80歳の男性。(当時)

■ウルグアイの首都モンテ ビデオの貧困家庭に生まれた。

■彼は人生の中で4度逮捕され、2度脱獄

■1972年  最後に逮捕されたときには、軍事政権が終焉するまで13年近く収監され ていた。

■2010年3月から2015年2月まで、ウルグ アイの第40代大統領を務めた。

■個人資産は、フォルクスワーゲン・タイプ 1のみ。

■大統領公邸には住まずに、首都郊外の質素な住居に暮している。

■給 与の大部分を財団に寄付し、月1000ドル強で生活。

♦️「世界で最 も貧しい大統領」として知られている。

ムヒカ大統領のリオ会議スピーチ

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ムヒカ大統領が行ったスピーチの内容を簡単に紹介させていただきます。

まず、ムヒカ大統領がスピーチするまでの他の19カ国の代表者のスピーチはありきたりなスピーチでした。

そこでムヒカ大統領はスピーチの冒頭でこう言いました。

『これまでずっと話されていたことは
持続可能な発展と世界の貧困をなくすことでした。
私たちの本音は何なのでしょうか?
現在の裕福な国々の発展と消費モデルを真似することでしょうか?』
質問をさせてください
ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てばこ の惑星はどうなるのでしょうか。
息するための酸素がどれくらい残るのでしょうか。
同じ 質問を別の言い方ですると、西洋の富裕社会が持つ同じ傲慢な消費を世界の70億〜80 億人の人ができるほどの原料がこの地球にあるのでしょうか?
可能ですか?

ムヒカ大統領は国連が掲げる理想論である、

『世界の貧困を無くそう』

に疑問を呈しています。

問題の本質を分かっていても、この資本主義の経済社会では誰も本音で語りません。

私たちが間違いなくこの無限の消費と発展を求める社会を作って来たのです。
マーケット経済がマーケット社会を造り、 このグローバリゼーションが世界のあちこちまで原料を探し求める社会にしたのではない でしょうか。
このような残酷な競争で成り立つ消費主義社会で「みんなの世界を良くしていこう」とい うような共存共栄な議論はできるのでしょうか?
どこまでが仲間でどこからがライバルな のですか?

グローバリゼーションという名の世界を巻き込んだ競争社会。

常にお金持ちの国が貧困国を食い物にして、権利を求め略奪、支配、コントロールをして裕福の上で理想論を語ります。

我々の前に立つ巨大な危機問題は環境危機ではありません政治的な危機問題なのです。
現代に至っては、人類が作ったこの大きな勢力をコントロールしきれていません。
逆に、
人類がこの消費社会にコントロールされているのです。
私たちは発展するために生まれて きているわけではありません
幸せになるためにこの地球にやってきたのです。
人生は短 いし、すぐ目の前を過ぎてしまいます。
命よりも高価なものは存在しません。

私たちが本来この地球に生まれて来た理由は、社会的地位を求める事ではなく、この地球上で生きているという幸せを感じる事。

消費が社会のモーターで、世界では私たちは消費をひたす ら早く多くしなくてはなりません。
消費が止まれば経済が麻痺し、経済が麻痺すれば不況 のお化けがみんなの前に現れるのです。
このハイパー消費を続けるためには商品の寿命を 縮め、できるだけ多く売らなければなりません。

常に消費を行わなければ生きていけない経済システムの中に地球上の人類は囚われています。

昔の賢明な方々、エピクロス、セネカやアイマラ民族までこんなことを言っています。 

♦️「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあ っても満足しない人のことだ」♦️

現在、世界中でエコ活動など環境問題への取り組みを行なっていますが、どれだけそこに力を入れて頑張っても、本来の根底にある本当の問題は

『消費ばかりを行う人類による経済活動』

水源危機 と環境危機が問題源でないこと。

根本的な問題は私たちが実行した社会モデルなのです。そして、改めて見直さなければ ならないのは私たちの生活スタイルだということ。

そしてスピーチの最後にこう言い残しています。

幸福が私たちのもっとも大切なものだからです。
環境のために戦うのであれば、人類の幸福こそが環境の一番大切な要素であるということを覚えておかなくてはなりません。

私はこの

『人類の幸福こそが環境の一番大切な要素』

という言葉に感動しました。

人類が本来の幸せを感じる生き方は、この地球と共存して生きていく事であり、決してお金持ちになる事ではない。

高級車やブランドものを身に付けていてもそこに幸せはない。

地球が喜ぶことをすることが、我々が本来求めている幸せだと思いました。


いかがでしたでしょうか?

いま現在、コロナの影響で社会システムが大きく変化しようとしています。

本当に大事な事は何なのか、ムヒカ大統領の演説から大切なことを学ぶことができます。

是非、全文を読んでみてください。⬇️


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