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いろは句会(インディゴの気分編)

FOD配信ドラマ「インディゴの気分」の俳句をいろは順で吟じていこうという、ただの思い付きで始めた句会です。
ルールみたいなものとして
①インディゴの気分の俳句であること
②季語についてはなるべく入れること(ニュアンス可)
③17字であること(字余り字足らずは極力なしで)
④誰かと読む句が重なってもかまわない(拾ってまとめます)
という感じでやりました。
※2019.4.30ゴールしました

【い】
幾千の嘘を重ねて散る桜(アヤカタソ)
【ろ】
臘月や雪の気配に窓曇る(アヤカタソ)
【は】
春遠し魂ひとつ消える夜(アヤカタソ)
花よ花落つるひとひらきみの背に(サボテン)
恥じる我腕(かいな)で包む春陽かな( ゆうけい)
【に】
荷物さえ要らない旅路君と行く(アヤカタソ)
【ほ】
頬の雨ほのかに薫る夢の跡(ヨル。)
ほの暗く君のその指見る卯月(サボテン)
【へ】
霹靂に割かれる夢よ冬の夜(アヤカタソ)
【と】
問う声の闇に吸われし未明かな(sakura)
【ち】
散り敷いてなおも気高き桜花かな(アヤカタソ)
【り】
理生と呼ぶ人去りて散る桜花(sakura)
理由さえ言わせぬままにくちづける(アヤカタソ)
【ぬ】
温もりを求めて探る藍の月(ヨル。)
濡れる頬見ない優しさ友なれば(アヤカタソ)
【る】
流転する我が儚さを知る桜(ヨル。)
【を】
惜しんでも二度と触れ得ぬ唇よ(アヤカタソ)
「をまえを」と告げぬ言葉は白と黒(サボテン)
ヲイ!城戸! と 首噛んだそれ いや吉田(ヨル。)
【わ】
忘れ得ぬ恋の余韻よHOPEの香(sakura)
【か】
影となり光となりて青の春(アヤカタソ)
【よ】
夜半の月匿いたまへ我が嘘(sakura)
夜を渡る喪服の君を拾う冬(アヤカタソ)
【た】
黄昏に焦がれて呼んだ男の名(アヤカタソ)
【れ】
劣情も重なり合えば恋に似て(アヤカタソ)
【そ】
添い寝する夜半に目覚めし虚空かな(sakura)
【つ】
月欠けて永久に埋まらぬ虚ろあり(アヤカタソ)
【ね】
願いさえ届かぬ別れ春の雨(アヤカタソ)
【な】
名前なき思いの在処冬日陰(sakura)
夏の午後口述筆記のランデブー(sakura)
【ら】
爛漫の春焦がれる手に与えられ(harry)
【む】
睦言を肌で聞く夜月明かり(アヤカタソ)
【う】
移ろふる想いを責むる桜雨(sakura)
うゐすきーの琥珀に絡む雪の指(ヨル。)
【ゐ】
居所寝春待つ君に触れる冬(ヨル。)
【の】
残り香の奥に消せない人の影(アヤカタソ)
【お】
堕ちるごと君を抱きおり十三夜(sakura)
【く】
くずおれる廊下に一人春寒し(アヤカタソ)
【や】
弥生尽耳に残りし翁の願(sakura)
【ま】
魔風吹く宵に肌(はだえ)の白眩し(アヤカタソ)
【け】
決心は君の名の下春の空(sakura)
【ふ】
不実なる人に惹かれて花嵐(アヤカタソ)
【こ】
恋なのか過ちなのか冬の風(sakura)
恋心求む欲さえ朧月(ヨル。)
【え】
笑み浮かべ君の帰りを待つ春よ(ヨル。)
【て】
手を取りし父の思いを連れる春(ヨル。)
【あ】
明日などあるのか訊いた藍の朝(アヤカタソ)
【さ】
桜色我が愛に染め君の肌(ヨル。)
【き】
如月の満ち足りて恋溢れ出す(sakura)
【ゆ】
夢醒めて唇寒し春の曙(あけ)(カヤカタソ)
【め】
目覚めては肌確かめる春月夜(sakura)
【み】
蜜を喰む蒼き闇夜に踊る蝶(ヨル。)
【し】
知らぬふり我が身に溶ける名残り雪(ヨル。)
白き脚延べて寂しむ雪時雨(sakura)
【ゑ】
抉るほど闇深くなる花の後(アヤカタソ)
【ひ】
ひめごとの吐息を攫う茜空(ヨル。)
跪き見上げる目にぞ萠ゆる恋(harry)
【も】
もがり笛怖れを知らぬ恋なれど(sakura)
望月も隠せぬ破瓜の悦びや(harry)
望月の照る下胸の騒ぐ夜(harry)
【せ】
背(せな)を抱きうなじに残す花の痕(sakura)
青藍の夜に重ねた罪ひとつ(アヤカタソ)
性愛も汝が身を溶かす甘き毒(アヤカタソ)
【す】
好きだよと許されて散る花吹雪(sakura)
すべからくなるようになる甘き春(アヤカタソ)
【ん】
ん行の孤独纏て冬の蝶(sakura)
んんときみ絡める舌も桜色(サボテン)