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リプトンで笑い転げたのが17歳

飲み歩きたくても飲み歩けない。ご時世的にも物理的に何もないところに住む26歳はNetflixを開いた。

頼みの綱はネットか、と少ししょんぼりした。歩きたい、のに日が落ちた島はもう猪のもんだ。歩きながら酒が飲みたい。ただ息を吸って当たり前のように吐く、というような小さな願いと同じではないか。それも叶わないのか、そう思いながらしょぼしょぼと画面に指を当てた。

「電話がしたい」というほどトピックが何かあったわけじゃない。
ただただ隣で飲んで欲しかっただけなんだよな。


Netflixのトップページに出てきた映画がちょうど良かった。日本語だし、明るくて作りも単純だし、銃声もしないだろう、頭の片隅で他のことを考えていても内容が入ってきそうだなぁと。(後から失礼すぎる選び方と反省)


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高校生の時の友達が恋しくなって連絡をした。いわゆる仲良しだった3人に。

誰かが死にそうにならないと会おうとならないのかな、
週7で制服着て、授業も一緒に出てたのにプリクラ機の中でも会ってさ、ローファーで走り回って、それでも立ち姿のスカートの丈が気になって気になってしょうがなかった、大人に怒られてもゲラゲラ笑ってた、毎日会ってた友達。

時々だけ動くライングループ。

営みの線が分岐した。その前にリプトン飲むだけで笑い転げた17歳のタイミングが交差した、それだけなのになぜこんなにも愛しいのだろうか。それだけでもないのかもしれない。

26歳。カルディのおしゃれなビールだけじゃあ、酔えない女に仕上がってた。華鳩って日本酒が飲みたい。朝から思っていたんだよ、この飲兵衛は。

歩きたい気持ちは、2階の部屋と1階の冷蔵庫を5回ほど往復しただけで少し気が紛れた。ちょっと足りないけどねぇ。

最後のマッコリ缶をちびちび飲みながら岸辺露伴を見る。

遺影はどこで撮ろうかな、葬式は誰に踊ってもらおうかな、とか考えながら。葬式の前に結婚式、考えた方がいいよね、わたし。

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