マラマホヌア航海、続編


昨日、南伊豆に日帰りして今回のボヤージングの伴走を引き受けてくれた忠兵衛丸の大船長と息子の船長きーやんさんと話をしてきました。

大船長も僕ももちろん同感なんだけど、、、77歳の大船長から提案というか、命令された。

先週からずっと今週中頃まで、はまたとない機会、風もうねりもない凪が八丈島近海でずっと続いてる。そこで、一日出港を早めて27日に八丈島にカヌーを運んで、28日(金)に青ヶ島を決行しよ。というかしなきゃダメだ! .土日は台風と熱帯低気圧の影響で風が強まる。確かに僕がいろんな風情報や天気予報で確認していた通りだった。八丈島の漁師さんからも土日は風が上がるから青ヶ島周辺は荒れるよ、とのことだった。27日の4時に南伊豆を出港ということは、明日水曜日には南伊豆に入り、kupunaを解体して忠兵衛丸に積載することになるのだ。

そんな、一日早めることに急に対応できるオハナはいるだろうか、、、

と思いながらも、それしか青ヶ島と八丈島を漕いでマラマホヌアすることはできないのは確かなことで、大船長曰く、『こんなことをやる気概があるやつは、仕事とか家庭とか日常の都合をうだうだ言わないで、海の機嫌に合わせて行動できなきゃいつまでたってもできるわけないよ。そんな日は来ないよ』 
とのことだった。もっともだと思うし、俺も常々そう思うけども、それに対応できないのが普通のことであたりまえのこと、そう思っているのが今の人、多忙な現代人なのだ。オハナの気持ちもすごくよく分かる。すぐにオハナ全体に募集をかけなおそうと思ったけども、その前に今週末のマラマホヌア青ヶ島のためにボヤージングをしたい。と手を上げているクルーたちにグループメッセンジャーで簡単に理由も言わないで聞いてみた。

そして僕は帰路についた。

車を運転して葉山に到着してメッセンジャーを確認したら4人のメンズと3人のワヒネが前倒しで27日に船出できる。準備できると連絡が入っていた。
嬉しかったし意外だった。俺入れて、このクルーだけで青ヶ島までの片道だけを漕ぐとしても、よほどの凪、今日や明日の八丈島近海くらい無風でなければ厳しいだろう。
そして色々悩み調べてみてから、寝る前に風予報をみてみたところ、金曜日の風が、大船長がやろうと言ったその日の風がさらに強まっているのだ。南寄りの東風の吹き出しが早まり、土曜日、日曜日と同じくらい風が金曜も吹きそうなのだ。 
この風の強さだと参加者ボイジャー全員が揃ったとしても厳しいなあ、と思った。安全な航海にならないなあ、さらに、きわめつけは、その後の週も、この風は吹きつづけ、うねりも高まる予報で、予備日として参加者を募集した8月4,5,6 も八丈島は暴風が吹きそうな気配なのだ、もちろん体験ヴァアで海を漕げるコンディションはとうぶんの間やってこなさそうなのだ。今後台風が発生し接近する可能性もあるようなのだ。八丈島での台風の経験がある僕は、勢力が衰えないままに上陸しなくても近くを通るだけでも台風の威力は凄まじく半端じゃない。カヌーなんかどこかに縛り付けていても吹っ飛ぶし、高波の威力も異常で、コンクリートの堤防でも簡単に破壊してしまうしテトラポットも飛んで道にのりあげる。そんな経験が頭をよぎるのだった。

早朝、そして夕暮れに海に出て感謝のオリとともに、いつもお祈りをしている。

「今の私たちに必要なボヤージングを与えてください。」

「マラマホヌアができますように、、、」と、

「ホクレアとともにありますように」

そして、与えられたのが、このボヤージングの行程の変更だったと思う。
お導きだったんだと思う。

オーシャンとして、オハナとして、、、

マラマホヌア(母なる地球をいたわり愛でる)をやるのはもちろん意識的には変わりないのだけど、

その以前に、まず今のオハナたちに必要なのは『島渡り』の魅力をつたえることなんだと気付かされた。

『島を目指して漕ぐ』ことの感動とワクワク感、

『島と島を漕いでつなぐ』ことなのだ、

そして、島でヴァアとオハナの帰りを海を見ながら浜で待つ、ひたすら島で待つという行為、それがどれだけ尊くパワフルなことなのか、、、、

そんなことを多くのオハナに経験してもらいたい。

その魅力と感動を知ってる人、経験があるオハナは、驚くことに今回のマラマホヌアに参加と手を上げたオハナの半数にも満たないのだ。
そしてオハナ、オピオ、モアナを入れると、その半数以上は、『島から島を漕いでつなぐ』ことを経験していないということに気付かされた。

島渡りをするためにPIlialohaが与えられ、その目的で設立したカヌークラブなのに、、、

『ひとこぎひとこぎ母なる海を癒やしマラマホヌアする』

という一般的にはよくわからない漠然としたこと(そう思わない人もいると思うが)を目的にするよりも、目の前に見える島を頑張って皆で協力して漕いで目指す、そんなシンプルなわかりやすい目的のほうが皆の心もワクワクして参加したくなるのかなあ、と勝手に考えたりもした。そしてもっと手軽に皆が参加できる状況をつくること、まずは経験してもらうことからまた始める必要があるのかな、とも思うのだ。

青ヶ島、八丈島は、島に興味がないひとからはあまりにも遠すぎるのだろう、「鳥も通わぬ八丈島」と詠われたぐらいだから。葉山や都市に住む人からはイメージも湧いてこないのだろう。大浜からはもちろん見えないし、弓ヶ浜まで行って、浜に立っても見えないし、山に登っても決して見えない。百聞は一見にしかず、と言う価値観に生きる現代人には、見えない島を目指す、こころの目にイメージすること、まったく違う世界の絶海の孤島に思いを馳せて、、、ということは、その島にいったことも漕いだこともない人に何度情報を発信しても、ミーティングで熱く語ったところで、想像することもできないのだと思う。見ることがすべて、そう、今まさに、不自然に激しく夜空に大音響と閃光を輝かせている花火がそれを語っているかのよう。人はいつも刺激を求め、見えるものを信じ、印を求める。そしてそれに熱狂するものなのだ。

見えない何かを信じて、海を漕ぐ。

日本の古代の海洋民族のスピリットを蘇らせたい、、、

古代の海の民、僕らの祖先は、意識でその目的地とつながり、その意識の波動を感じながら海を漕いで渡っていたらしい。太平洋を自由に安全に航海していたらしいのだ。
そんな人間に憧れ、そんなスピリットを現代に蘇らせたい。そう願い祈りつづけて、そのことだけを考えて生きてきた、僕とは温度差や意識の差があって当然のことなのだ、、、

なんだか、10年前に逆戻りするようだけど、まずは今いるオハナ皆やオピオやモアナたちに島の魅力をつたえること、島を目指して漕ぐことの楽しさを伝えることから始めようと思う。

そこで、今回のマラマホヌアボヤージングは、青ヶ島を目指し、八丈島でたくさん漕ぐというdukeのクレアナというか、自分勝手な思いこみ、やりたいと願うことは、次回にお預けして、下記の様にすることにしたよ。天地自然に導かれるまでね。

Malama Honua ボヤージング2023
日程、行程、
27日(木)
夕方に集合してからKupunaのリグをします。忠兵衛丸の宿に宿泊。

28日(金)
28日、4:00 舟出、三宅島を目指す。80キロ 
昼過ぎに三宅島大久保浜上陸、ランチ
忠兵衛丸は大久保漁港へ、
*潮の流れによっては他の浜になります。
14:00 大久保浜舟出 新島を目指す
新島 前浜上陸 ハラウもしくはキャンプ場に宿泊
*新島オハナの世話になります。
忠兵衛丸は日帰り組を乗せて南伊豆手石港に戻ります。

29日(土)
新島舟出、式根島、神津島、恩馳島、を漕いでつなぎます。
新島に宿泊 ハラウ、キャンプ場

30日(日)
新島舟出、利島、大島経由で葉山を目指します。
大島でランチ、
*風、潮によっては利島経由で弓ヶ浜へ帰る可能性もあります。

この行程であれば、より多くのオハナが途中から島渡りに参加したり、途中で帰ることが可能になります。

木曜日の夜中もしくは金曜の早朝に弓ヶ浜に到着して金曜の弓ヶ浜、三宅島、新島、の島渡りボヤージングだけ参加して、忠兵衛丸でそのまま南伊豆に戻れば、日帰りで参加することも可能です。

また、金曜日、もしくは土曜日に新島、式根島、神津島に大型船で到着して途中からのボヤージングに参加することも可能です。

日曜日に大島に到着して、大島⇛葉山の最終Legだけに参加することも可能です。

新島、式根島、神津島へは下田港からフェリーあぜりあ、
大島、利島、新島、式根島、神津島へは竹芝から大型船が就航しています。席なしで良ければどちらの船も当日窓口に行って乗船もできます。その他予約が空いていればジェット船が竹芝、と熱海、伊東から出ています。


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