内緒の関係 しょう奥様のストーリー②
しょうさんは明るく朗らかな雰囲気を持った、スレンダーな体格の女性だ。
清楚な見た目は、とてもデリバリーヘルスで会えるとは思えない、若奥様的な魅力がある。
「いつも連絡楽しみにしてるんよ。おっちゃん優しいから」
関西弁というと、激しくて喧しい、みたいな印象があるかもしれないが、それはテレビに良く映る漫才師とか芸能人とかの勢いがあり過ぎるせいだ。
一般の、おだやかな人が使う関西弁は、決してとげとげしくはない。
むしろ、どことなく丸っこくて、聞いているだけで癒される。
ちなみに初めて会った時のしょうさんは、最初関西出身だとわからないくらいに訛りが少なかった。
話の流れで、不意に関西弁が零れて、それで気付いたのだ。
その時から俺は彼女に首ったけなのである。
そりゃあもちろん関西弁フェチということも大きいが、一番の理由は。
「しょうさんが魅力的だから、何度でも指名したくなるんだよ」
これは心からの言葉だ。
言葉を選ばなくていいというのはなんと素晴らしいことだろうか。
俺の気持ちが伝わったのか、しょうさんは、はにかむように笑ってくれた。
「そう言ってもらえると嬉しいですわぁ。……あ、そうそう、これ渡さんと」
少し照れたのか、誤魔化すようにしょうさんが俺の手を取ってあるものを握らせてくれる。
それは、とびっこの遠隔スイッチだった。
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