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はな奥様ストーリー【4】

4:
 エレベーターに乗り込む。最初はどちらも何も言わなかった。
「あの」
「ん?」
「楽しみですね。すごく……」
 空気が変わった。彼女の少し低くした声は、気のせいか、吐息まで熱い。
 自分の腕に彼女の手が絡んで体が密着する。そこから伝わる柔らかさに喉が鳴った。彼女も期待してくれているのだろうか。
 部屋に入り、ドアが閉まる。
 荷物が置かれたと思ったら、はなさんがしなだれかかってくる。
「土井さん……私、キスしたいです」
 熱っぽく見上げる眼差しに勝てるわけもない。
 求められるがままに唇を寄せると、絡むという表現が正しいぐらいに熱いキスが始まった。舌はもちろん、柔らかい唇が角度を変えて重なり合い、息を漏らす。

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