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永遠に続けと願った時間がとうとう永遠に変わり
私たちは暗いお店で乾杯し、微笑み、
クリームパスタの一口目の感動に体を揺らした。

もう何回目だろう。

何杯もお酒を飲んだのに私はほろ酔いのままだし
あなたの顔は見飽きるほど見たのに素敵だし、
クリームパスタはいつまでも最初の感動をくれる。

朝は来ない。
新しい場所には行けない。
ほかの誰にも会えない。

「ここで二人なら、それでもいっか」
とあなたは笑う。そうだね、と私も笑いながら
クリームパスタの一口目を頬張る。

「おやすみ」も「おはよう」も言えないけれど
ここで二人ならそれでもいいや。


#詩 #ショートショート

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