3. 花火
音は消え 灯は消え
地に火が降り 海に星降る
へその緒は切れ
皮膚は未だ溶け合うことを知らず
ひとは孤独な部屋をなだめて眠る
道を示す者さえ諦めた土地で
これからも生きるのだろうか
汚れた自分はどうすれば
伸ばされた手も 後ろめたい
夢の中でも私はうなされている
渦巻く罪悪感に出口はない
時折よみがえるのは母の記憶
甘く満たされていた香りの記憶
ごめんなさいと 今さら思う
汚れた私は何者か
それでも生きなくてはいけないのだろうか
ゆるしてと天に叫び 自分に叫び
何を祈り 乞うているのか
本当のことは分からない
ただ ゆるしてほしい と涙を流す
知らないあなたがまた手を伸ばす
駄々をこねて暴れる私を淘汰する
いいから と
とにかくもういいから と
涙が止まらなかった
あなたは美しい星空を敷いて
もう大丈夫だから と