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もしもマジメな新人と適当な課長が「成長」について議論したら

田中:マジメな新入社員
中村:適当な課長

田中:課長、プレゼンおつかれさまでした!

中村:あぁおつかれおつかれ。

田中:初めてプレゼンに同行して驚きの連続でした。

中村:そうかそうか。

田中:1つ質問なんですけど、

中村:なんだ?

田中:プレゼン後にクライアントが言ったこと覚えてます?

中村:なんか言ってたっけ?

田中:「NFTの施策もやりたい」って。

中村:あぁ言ってた言ってた。

田中:そのとき課長、なんて応えたか覚えてます?

中村:なんかヤバイこと言ったっけ?

田中:言いましたよ。

中村:なんて?

田中:「弊社はNFTが得意です」って。

中村:オレが!?

田中:言ってましたって!

中村:冗談冗談、言ったねそういえば。

田中:大丈夫すか?あんなこと言って。

中村:なんで?

田中:うちの会社、作ったことないじゃないすか。

中村:なにを?

田中:NFTのプロモーション企画。

中村:あのなぁ田村。

田中:田中です。

中村:プレゼン後に1つ田中に言いたかったんだ。

田中:なんすか?


中村:NFTってなに?




田中:知らずに「得意です」って言ったんすか!?

中村:「得意で〜〜す」のほうが盛り上がったかな?

田中:語尾の問題じゃないすよ!

中村:まぁこれから覚えりゃいいじゃん。

田中:いやいやいやいや。

中村:じゃあ田辺。

田中:田中です。

中村:田中ならあの時どう対応したんだ?

田中:正直に言いましたよ。

中村:なんて?

田中:「NFTは弊社で企画したことない」って。

中村:それで終わり?

田中:「でもこれから力を入れようと思ってます」とか。

中村:あのなぁ田島。

田中:田中です。

中村:「やったことない」って言う広告会社に企画依頼するか?

田中:それは・・・

中村:奇跡的に企画を依頼されたとしても、それはずるい。

田中:どういうことすか?

中村:言いわけになるからだ。

田中:え?

中村:いい企画を出せなかった時の保険にしてるんだよ。

田中:何がですか?

中村「やったことない」って前置きを保険にしてるんだ。

田中:・・・そんな風に考えたことなかったです。

中村:オレはそういうの嫌いだ。

田中:・・・


中村:だから知らないことも「得意」って言う。




田中:課長っていつもそんな感じなんすか?

中村:そうだ、とりあえずなんでも「やる」って言う。

田中:・・・(適当すぎる)


中村:だから同期で最初に課長になれた。




田中:いやいやいやいや。

中村:田上に言いたいことがある。

田中:とりあえず名前を間違うボケやめましょ。

中村:そういうとこも含めて田中はマジメすぎるんだよ。

田中:マジメが批判されるって、おかしいっす。

中村:マジメなヤツにありがちな短所、おしえてやろうか?

田中:なんすか?


中村:できることしかやらないとこだ。




田中:最初はできることをやるべきじゃないんすか?

中村:出た保険!

田中:はっ?

中村:若い時こそできないことに挑戦しろよ。

田中:そんなのきれいごとですよ。


中村:おい保険屋。




田中:保険屋じゃないです。

中村:オレはできないことを「できる」って言う。

田中:たしかにそうですね。

中村:これは自分にプレッシャーをかけるためなんだ。

田中:?

中村:言ったからにはできないと信頼を失うからな。

田中:・・・

中村:だから死ぬ気で勉強するし努力する。

田中:・・・

中村:そしてしっかり結果を出せるレベルに自分を成長させるんだ。

田中:・・・

中村:なんでも「できる」「やれる」って言うのは・・・

田中:・・・

中村:適当に見えて、自分を追い込む覚悟の言葉なんだよ。

田中:・・・

中村:自分を追い込んで努力すれば、できないことができるようになる。

田中:・・・

中村:その結果、できることしかやらないマジメなやつより早く成長できるんだ。

田中:そんな深い話だったんすか・・・

中村:プロの適当屋をなめんなよ。

田中:・・・(適当屋とは?)

中村:オレは次のプレゼンまでにNFTを死ぬ気で勉強するぞ。

田中:初めて課長をちょっと尊敬しました。

中村:で、そもそもNFTって何?電話?

田中:NTTすね。

中村:アメフト?

田中:NFL。もうボケなくていいですよ。


中村:なんでもふわっと適当に!




田中:うわっ、急に大声でなんすか?


中村:それがオレのNFT。



田中:尊敬した発言撤回します。


(会社に到着)


上山:おぉ課長と田中、おかえりなさい!

中村:おっす下山、おつかれおつかれ。

田中:上下逆です。上山さんおつかれさまです。

上山:プレゼンどうだった?

田中:NFTの企画を再プレすることになりました。

中村:田辺に任すからよろしく。

田中:死ぬ気で勉強するんじゃないんすか!!!

中村:ん?それだけ?


田中:ぼくは田中!あと田辺2回目です!




中村:ちなみになんだけど、

田中:なんすか?

中村:田中はNFTって何か知ってんの?

田中:・・・

中村:あれ?あれあれ〜?田中さんもしかしてあれあれ〜?

田中:ノリが学生なんですよ課長は!


中村:知ったかする人、一番成長しないよ。




田中:学生ノリのあと急に激辛忠告やめてください。

上山:なんか2人とも楽しそう。笑

田中:あっ!

中村:おっ!

上山:えっ、なになに?







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