ペズル

本を書いてます。発売中:『もしも恐竜と話せたら』『もしも鳥と話せたら』『もしもカメと話…

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本を書いてます。発売中:『もしも恐竜と話せたら』『もしも鳥と話せたら』『もしもカメと話せたら』『もしも虫と話せたら』『366日の美しい昆虫』『366日のにゃん言葉』など

最近の記事

『物語のある鉱物図鑑』の裏側

3月下旬に『物語のある鉱物図鑑』という文庫サイズの本を出しました。 こんな感じで、鉱物にまつわる歴史、由来、偉人の物語を紹介しています。 で。 こういうきれいな写真を使った本をつくる時は、テスト印刷で特に色を気をつけてチェックします。 その時、ふと思うことがあるのです。 これって人生と同じだな、と。 たとえばこの目次ページ。 これはテスト印刷なのですが、白抜きの文字がちょっと読みにくかったんですね。 じゃあどうするかというと、文字の色や大きさを変える・・・ので

    • もしもレジに並んでる途中で前の人がおならをしたら

      最近は基本ずっと家にいます。 とはいえ5日に1回くらい、スーパーへ買い出しに行きます。 行くのはきまって夜ですが。 でも、今日は15時過ぎに行ってみたんです。 「昼のスーパーどんな感じだろう」と思って。 そしたら、混んでました。(当たり前) 夜より気持ちにぎやかで。 春休みだからか子供も多くて。 それ以外に特に目新しいことはなく、食材やらトイレットペーパーやら食器用洗剤やらをカゴに入れてレジに行こうとしたのですが、どのレジも大行列。 夜だと並んだとしても1〜2組待ちなんで

      • もしも母が私にチョコを渡そうとしたら

        1月末のことです。 「ラジオがほしい」 と母が言うので、いっしょに有楽町のビッグカメラへ行きました。 私のビッグカメラポイント約9000円分が1月31日で失効するので、それを使って買おうという話になったのです。 とはいえ、このごろめずらしく仕事が盛り上がっていて、 「ラジオ買ってねーで働け」 という全仕事関係者からの声が聞こえてくるような状況だったのですが、かつて 「仕事がどんなに忙しくても親を優先する」 と言っていた友人の言葉を思い出し、なんとなくそれに従って

        • もしも1年で貯金が200万減ったら

          今年は貯金が200万円減りました。 12月4日(月) 年賀状をつくるために、私は今年作った本をリストアップしていました。 毎年、作った本の表紙を年賀状に載せるからです。 春につくったトヨタの本と夏につくった虫の本、あとなんだっけ〜 と3分くらい考えてたんですが、どうしてもその2冊しか思い出せなくて。 でもそりゃそうだわ。 2冊しかつくってないんだから。 今年、なんと2冊しかつくってませんでした。 思わず友人にLINEしましたよ「今年2冊しかつくってない!」って。

        『物語のある鉱物図鑑』の裏側

          もしも「正しい人」と「楽しい人」が「伝え方」について議論したら

          正木さん:正しげな人 喜田さん:楽しげな人 正木:いやぁ、ダメっすわ。 音羽:おぉソーメン屋の主人、どうしたんすか? 正木:ラーメン屋です。 音羽:あぁ1つ低く言っちゃった。 正木:えっ?あっ・・・音楽のソとラか。 音羽:で、どうしたんですか? 正木:うちの店の前ですよ。 音羽:いつオープンしたんでしたっけ? 正木:先月です。 音羽:いつ閉店するんでしたっけ? 正木:しないですよ! 音羽:冗談ですよ。で、なんの話でしたっけ? 正木:うちの店の前の話で

          もしも「正しい人」と「楽しい人」が「伝え方」について議論したら

          もしも『もしも虫と話せたら』が重版したら

          音楽家・坂本龍一さんは、かつてこんな言葉を残しています。 ホモ・サピエンスという種はたかだか二〇万年ぐらいしか経っていない、種としては幼稚なものだと思うんですよね。生物学的な時間で見れば、ついこの前まで狩猟採集をしていて、産業革命からはせいぜい二〇〇年くらいしか経っていません。僕は生物学は素人ですけれども、生物の種というのは平均一〇〇万年くらい生きるんじゃないかと思っていて、そうすると人類はまだほんの赤ん坊で知恵も浅い生き物なんですよね。 『音楽と生命』(著:坂本龍一・福岡

          もしも『もしも虫と話せたら』が重版したら

          もしもサッカーの試合前におしっこしたくなったら

          日曜日の14時。 男は困っていた。 サッカーの試合前におしっこがしたくなったからだ。 サッカーといっても、小学校の校庭を借りて知り合いと楽しむ草サッカー。 カラーコーンを四隅に置いただけのミニコートだ。 今日は12人来ているので6対6。 「そろそろ試合やりまーす」 リーダー格の声かけを聞きながら、男はまだ悩んでいた。 「おしっこしたい」 ただ、学校のトイレを借りるのも一苦労しそうだし、 (警備員さんに話してなんやかんやとか) いま男がいなくなると6対5になってし

          もしもサッカーの試合前におしっこしたくなったら

          もしもマジメな新人と適当な課長が「成長」について議論したら

          田中:マジメな新入社員 中村:適当な課長 田中:課長、プレゼンおつかれさまでした! 中村:あぁおつかれおつかれ。 田中:初めてプレゼンに同行して驚きの連続でした。 中村:そうかそうか。 田中:1つ質問なんですけど、 中村:なんだ? 田中:プレゼン後にクライアントが言ったこと覚えてます? 中村:なんか言ってたっけ? 田中:「NFTの施策もやりたい」って。 中村:あぁ言ってた言ってた。 田中:そのとき課長、なんて応えたか覚えてます? 中村:なんかヤバイこと

          もしもマジメな新人と適当な課長が「成長」について議論したら

          君たちはどうイキるか

          イキる。 これは「粋(いき)がる」が語源といわれています。 ○粋がる 自ら粋(いき)だと思って誇る。 強がる。 虚勢を張る。 (参考:『広辞苑第七版』) 生きていると必ずイキる瞬間があります。 この世にイキったことのない大人などおそらくいません。 「イキる」には、いくつかパターンがあると思います。 1組織でイキる 「○○大学出身だ」 「大手企業で働いてる」 など、所属する(した)組織を誇るタイプ。 2経験でイキる 「〇〇をやったことある」 「全国大会に出たこ

          君たちはどうイキるか

          もしもカメに名前をつけたら

          ニホンイシガメを2匹飼っています。 ペットショップに行ったのが2020年10月。 大きい子と小さい子を買ったのですが、店を出てすぐ私は思いました。 名前が浮かばん。 オスかメスかも分からないし。 (カメの赤ちゃんは見た目では性別不明) そもそも自分で名づけることに謎の恐怖を抱いていた私は、すぐさまイラストレーターのじゅえき太郎さんに連絡。 「カメに名前つけてください」 とLINEすると30秒後に 「もっしー」 と送られてきました。 その由来は ・「もしもしか

          もしもカメに名前をつけたら

          もしも「大人は一生変われない」と気づかされたら

          源田さん:入社8年目の先輩(ゲンゴロウと呼ばれている) 丸井くん:入社1年目の後輩 源田:オレも新人時代はさ、いろいろグチってたんだ。 丸井:何をすか? 源田:その前に1つ聞いていい。 丸井:? 源田:オマエいま、仕事に不満ある? 丸井:ありまくりですよ。 源田:例えば? 丸井:給料安い、会社の出勤制度がダルい、先輩がウザい。 源田:オレも新人の頃、似たようなことを同期にグチってたよ。 丸井:ダメ社員ですね。 源田:・・・オマエ自分を棚に上げすぎ。 丸

          もしも「大人は一生変われない」と気づかされたら

          もしも先輩と後輩がお互いにあだ名をつけたら

          源田さん:入社8年目の先輩(後輩たちに陰で「ゲンゴロウ」と呼ばれてる) 丸井くん:入社1年目の後輩 源田:オマエさぁ、いつも正論っぽいこと言うだろ? 丸井:「正論っぽい」じゃなくて「正論」ですけどね。 源田:そういうとこ。 丸井:何がすか? 源田:そういう理屈っぽい指摘がウザいの。 丸井:ゲンゴロウさんだけですよ、そう感じてるのは。 源田:いやいや、オマエ、うちらの間でさ・・・ 丸井:なんすか? 源田:変なあだ名ついてるよ。 丸井:・・・どんな? 源田:

          もしも先輩と後輩がお互いにあだ名をつけたら

          もしも先輩と後輩が言い争ってるうちに話がそれたら

          源田さん:先輩(入社8年目) 丸井くん:後輩(入社1年目) 丸井:とにかく「みんなが残業してるから残業しろ」ってのはおかしいです。 源田:オマエさぁ、入社3ヶ月でまだ仕事できないんだからさぁ・・・ 丸井:なんすか? 源田:せめてまわりに合わせようとか思わないの? 丸井:あんま思わないです。 源田:オレが新人の頃は仕事なくても先輩の帰る時間とか気にしてたよ。 丸井:いやいや定時に帰るのは当然の権利ですよね? 源田:・・・そんなこと言ってると孤立するぞ。 丸井:

          もしも先輩と後輩が言い争ってるうちに話がそれたら

          もしも先輩と後輩が退社時間について揉めたら

          丸井くん:後輩(入社1年目) 源田さん:先輩(入社8年目) 丸井:お先に失礼しまーすおつかれさまでーす。 源田:ちょっ・・・丸井、オマエさぁ。 丸井:あっ、げんg・・・ 源田:? 丸井:源田さん、お先に失礼しま・・・ 源田:明日の打合せの資料できてるの? 丸井:えっ、あっ、はい。 源田:じゃあチェックするから見せてよ。 丸井:明日の午前中にはできてます。 源田:今できてねーじゃん。 丸井:会議には間に合います。 源田:あのさぁ、みんなまだ仕事してるよね

          もしも先輩と後輩が退社時間について揉めたら

          もしもどっちがどっちか分からなくなったら

          晴れた夏の午後。 7歳の少年はイヌに追いかけられていた。 どんなに逃げても、もちろんイヌのほうが速い。 すぐに追いつかれてイヌと向き合うことに。 イヌとの距離はおよそ3メートル。 少年は泣きじゃくりながら手で追い払おうとした。 「しっしっ!しっしっ!しっしっ!しっし!」 すると、 イヌはさらに近づいてきたのだ。 そう。 「しっしっ」という手の動き。 これは何度も繰り返すと 「おいでおいで」になる。 イヌはおそらく手招きと勘違いしたのだ。 少年は大人

          もしもどっちがどっちか分からなくなったら

          もしも坂道の下から子供を乗せたママが自転車でのぼってきたら

          男の家は、坂道の上にある。 その坂道は50メートルほど。 歩いてのぼるには問題ない。 ただ、自転車ではたぶんつらい。 家で仕事をしていると、ときどき外から 「マ〜マ、がんばれっ マ〜マ、がんばれっ」 という声が聞こえてくる。 おそらく子供を乗せたママが自転車をこいでいるのだ。 そして今日、男は出会ってしまった。 よく晴れた午後3時。 家を出て坂をおりはじめたその時、坂の下に自転車が現れたのだ。 自転車をこぐママの後ろには幼稚園児くらいの子供。 (なんかこれまずい)

          もしも坂道の下から子供を乗せたママが自転車でのぼってきたら