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繁殖引退犬って保護犬!?保護団体の里親募集のおかしな裏側

保護犬・猫と聞くとどのようなイメージがありますか?「保護」と名前が付くぐらいなので、「行き場のない保護された子」というイメージでしょうか。

今回はそんなイメージを覆す「保護犬・保護猫」について、ブリーダーから聞いたお話を書きます。

今回お話してくれたブリーダーさんは、超が付くほど優良なブリーダーさん。赤ちゃんが産まれるまで2~3年も待っているお客さんがたくさんいらっしゃるほどの方です。

ブリーダー:「実はね、いつも愛護団体から催促の連絡が来るの。」

私:「催促?」

ブ:『「そちらのチロちゃんママ、今回が最後の出産ですよね。繁殖、引退ですよね。はやく保護としてだしてください。」って。こっちから連絡もしていないのに、私が所有している母体の年齢も出産回数も把握していて。びっくりよね。』

私:「なぜ愛護団体がそんな催促を?」

ブ:「私の子たちが人懐っこくて、譲渡側にも人気ではやく売れるみたいで。もっと保護を必要としている子を譲渡したほうがいいんじゃないって思うけど。
こっちからしてみれば、出産後母体がまだ完全復帰していないから、譲渡なんてまだできないから待ってって言ってるんだけど、しつこくて。」

私:「まさかそこまでとは・・・」

 実際に繁殖を引退した犬や猫たちは、譲渡として新しい飼い主さんに引き渡すことがほとんどです。
 ”用済みなのか”という意見もありますが、出産・ミルクあげなど睡眠時間を削られる育児(ブリーダー業)と、繁殖引退犬猫の介護を同時に看ることは簡単なことではありません。

 また、その子を1対1で面倒をみてくれる家庭に行くことが「この子にとって幸せなのでは」と考えるブリーダーさんは多く、譲渡は一般的に行われています。ブリーダーから見れば、その子だけを抱っこしてくれるお膝を用意してあげたいだけなのです。

 その譲渡に、保護した経緯がないのに、”保護犬” ”保護猫”と名前を付けて引き渡しを行っていることがあります。保護犬や保護猫がビジネスにならないよう、ブリーダーが直接譲渡もできる仕組みをペットの実家は作っていきます。

ブリーダー直接譲渡:ペットの最後のおうち

愛護団体に引退犬・猫を引き渡すと、ブリーダー情報は隠されてしまいます。すると、もう二度とブリーダーはその引退犬・猫に会う事ができません。母体を愛し繁殖しているブリーダーもいるのです。引き渡すときに涙を流すブリーダーもいるのです。

ペットの実家は2022年の12月から、ブリーダーが直接一般家庭に譲渡できるように整備していきます。
ブリーダーが責任をもって、引退犬・猫の最後のお家をみつけることができるように。